クリスマスは彼女(?)の家で過ごすことになりました
和:はぁ……クリスマスの日に仕事かぁ
〇:まぁまぁ…昼で終わるんだから勘弁してくれ
和:そうだよね…しょうがないよね
〇:うん。社会人はクリスマスだろうが平日は基本仕事だからな笑
和:だねぇ…てかさ、〇〇はこの後予定あるの?
〇:予定かぁ…家に帰って寝るくらいかな?
和:うん。それは予定がないってことね
〇:そうともいう
和:じゃあさ、うちでパーティーしようよ!
〇:ふたりで?
和:うん!
〇:えぇ……
和:いいじゃん!美女とクリスマスを過ごせるんだよ?
〇: …美女?
和:なっ…なんでそこが引っかかるの!
〇:いやぁ…自分のこと美女だと思ってんだな〜って思って
和:改めて聞くと恥ずかしいからやめてっ!
〇:まぁ美女と過ごせることなんて無いだろうから今夜は”美女”のところに行こうかな〜笑
和:美女のところ強調しなくていいから!
〇:だって美女なんでしょ?
和:もういいっ!謝るから美女っていわないで!
そうして話していると撮影の準備が整い……
和:よ〜し!頑張ろう!
〇:お!気合い入ったな
和:撮影だもん!気は抜けないよ
〇:さっきまでクリスマスに仕事ってのでため息ついてたくせに…
和:人間は表と裏があってこそだからね!
〇:あぁ…それを女性がいうとなんか怖ぇ
和:そう?
〇:うん(わかる人はいるはず
それから撮影は始まり、ベストショットなのではないかと思わせるようなものを量産した
和:そういえば今日は泊まってくでしょ?
〇:え?パーティーしたら帰るつもりだったんだけど
和:クリスマスだよ?なんで帰っちゃうの!
〇:そんなこといわれても明日も仕事だからなぁ
和:だから仕事に必要なもの全部持ってきてね
〇:和の攻撃受けたくないからなぁ……
和:いいじゃん!あざにはなってないんだから
〇:アザできるレベルだったら迷わず断るわ!
和:それはそうだね…笑
和:まぁとりあえず!明日必要なもの全部持って私の家に来てね!
〇:はいよぉ
それから一旦和を家まで送り、そのあとに仕事道具を準備し、とあるお店に寄ってから和の家へ向かった
和:もう〇〇遅いよ?
〇:ごめんごめん。道が混んでて遅くなった
和:それならしょうがないか…
〇:っていうか部屋がクリスマス仕様になってる!
和:そうなの!クリスマスっぽいもの買い揃えてみた!
〇:クリスマスってここまで真剣に向き合うものだっけ…
和:サンタさんが来るんだからこれくらいしないとっ
〇:サンタさんもこれだけちゃんとしてたら来るかもな笑
和:っていうかさ、クリスマスの日に女の子の家にいるってこれは彼女ってことだよね?
〇:無理やり誘ったくせに何言ってんだ
和:〇〇が来たくてきたんでしょ〜
〇:ちがうわ!
それから和はパーティーのための料理を作り始め…
〇:和の料理食べれるの嬉しいよ
和:〇〇ってほんとに私の料理好きだよね
〇:うん。なんか和の料理って味が良いとかじゃなくて優しい感じがするから好きなんだよ
和:優しい?
〇:そう。なんか和(わ)の料理じゃないものでも優しい雰囲気が料理に纏わってるんだよ
和:なんか独特な感じだね
〇:俺はその雰囲気がすっごい好きなの!
和:まぁ何はともあれ料理を褒められるのは嬉しいね
〇:最近は親の料理よりも和の料理食べてるよ
和:たしかにそうだね…笑
和:でも1番食べてるのはスーパーの弁当でしょ?
〇: …その通りでございます
和:そこをどうにかしたいよねぇ
〇:俺が料理できるようになるとは思えないからなぁ…
和:鮭のムニエルとかは作れるんじゃない?調理実習で作ったでしょ?
〇:あぁ…あれは同じグループの女子が全部指揮してたからあんまり作り方覚えてないし楽しくなかった
和:いるよね、調理実習のときに張り切って色々仕切る女の子って
〇:和もそのタイプでしょ?
和:いや、私は言われたことをやるタイプだったよ
〇:へ〜なんか意外
和:そうかな?
〇:だってサバサバしてるし『そこの男子しっかりして!』とか言ってそうじゃん
和:いやぁ…あんまり調理実習でサバサバしてると冷めちゃうからしないよ笑
〇:たしかに調理実習って楽しくやりたいからな
和:実際仕切られて楽しくなかった人がここにいるしね
〇:うん。あそこで楽しくやれてたらもしかしたら料理にハマってたかもしれないしね
和:それはタラレバ過ぎるかな〜
〇:えっ…そこは賛同してくれないんかい!
和:だってすぐ近くで私が料理してるのに全然料理しようともしないじゃん
〇:それはそうだね
和:ってことでお試しで鶏肉切ってみよ〜う!
〇:えぇ…
和:ほらほら!料理の第1歩!
〇:わかったよ……
そうして明らかに慣れてない手つきで鶏肉を切っていき……
〇:ふぅ…やっと切れた
和:鶏肉1枚切るだけで5分もかかるなんて…笑
〇:しょうがないだろ?包丁怖いし鶏肉って切りにくいし
和:これからもうちょっとは慣れるようにしないとね
〇:和先生よろしくお願いします
和:バッチリ鍛えてあげるからっ!
〇:なんか怖ぇ……
そうして料理が完成しパーティースタート
〇:んっ!これ美味い
和:それ〇〇が切った鶏肉のやつだよ
〇:ほぉほぉ…やっぱり料理って切り方じゃなくて味付けだなぁ
和:そうかなぁ?切り方も大事だと思うよ?
〇:だってほら、これだけ切り方下手くそでも美味しくできるってことは味付けだよ!
和:時間かかっただけで〇〇も切るのは上手かったよ笑
〇:そうだといいんだけどな笑
和:まずは苦手意識を無くすことからだね〜
〇:そうだな笑
それから料理を楽しみ……
和:さて、サンタさん来る前に寝ちゃおう!
〇:サンタさん寝坊して朝に来るかもしれないことだけは分かってくれ
和:え?〇〇はサンタさんのこと知ってるの?笑
〇:ん〜まぁサンタさんは友達だから
和:へ〜〇〇の交友関係って広いんだねー
〇:まぁな
和:ちなみに〇〇宛てのサンタさんも朝になるかもしれないらしいよ
〇:サンタさん忙しいからしょうがないよな笑
そんな実の無い話をしながらベットへ行き……
〇:あれ、和のパジャマが新しくなってる
和:へへっ…いいでしょこのもふもふしたパジャマ
〇:うん。めっちゃ抱き心地良さそう
和:じゃあ抱いてみる?
〇:それじゃあお言葉に甘えて……
そういうと〇〇は和を抱きしめた
〇:うわ〜これクセになるやつだ
和:でしょ〜?
〇:やべっ…これどこの抱き枕よりも良いよ
和:人を抱き枕にするな!
〇:だってそれくらい気持ちいいんだもん
そうして和の肩あたりをずっと抱きしめていると…
〇:スースースー
和:え、もう寝ちゃってるし
和:〇〇も疲れてるんだなぁ…
そう思いながら和も眠りにつき……
ー翌日ー
和:ふぁ……もう朝かぁ…
和:んっ!?
枕元には
「So,happy X'mas dreaming for peaceful world」
と書かれた紙袋が置いてあった
和:い、いつ置いてくれたんだろ……気づかなかった
和:〇〇!〇〇!起きて!
〇:んん……もう朝ぁ?
和:うん。そんなことよりさ!サンタさんから届いたよ
〇:おぉ…よかったな笑
〇:おっ!てか俺のとこにもサンタさん来てんじゃん
そう。〇〇の枕元にもプレゼントが置いてあったのだ
和:あっ!中身アクセサリーだ!しかもハンドクリームも入ってる!
和:サンタさん私の欲しいもの分かりすぎてる笑
〇:んっ!?俺のプレゼントシャネルのアンテウスじゃん!
〇:香水つけたことないけど大丈夫かなぁ…
和:大丈夫でしょ。私も〇〇にこの香水つけてほしいし
〇:そうかぁ…それじゃあ今日からつけようかな
和:楽しみにしてるね!
〇:おう!
それからお互い仕事の準備をし……
〇:おぉ…この香水めっちゃ良い
和:うんうん。〇〇に合ってるよその香水
〇:それなら良かった笑
〇:じゃあ今日も頑張って仕事しますかぁ!
和:〇〇のスイッチの入るタイミングがおかしいんだけど……
こうして朝から嬉しいことがあって1日がいつもより早く終わったように感じるふたりでした