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X(旧Twitter)の投稿に10万スキがつくと起きること

先日、X(旧Twitter)のとある投稿に10万スキが付きました。私にとっては、こんなにポストが広がったのは初めてのこと。

これは「投稿が伸びたぞ、すごいでしょ」と言いたのではなく、その際に感じた恐怖と反省を忘れないようにするための記録です。

ことのあらまし

2024年2月15日。私は東京から京都へ一人旅に出ました。これまでにも京都には度々訪れていましたが、今回は「伊根の舟屋」で有名な北の京都を目指します。

新幹線、特急電車、バスと乗り継ぎ、伊根に到着したのは東京を出てから6時間半後のこと。と、と、遠い……。しかし、目の前には、海際に立ち並ぶ家「舟屋」の憧れの景色が広がっていました。

230軒の舟屋が並ぶ姿は圧巻で、写真よりさらにキレイです

カフェでロールケーキをいただいて一休みし、夜は伊根のお魚を堪能。その後海蔵寺 宿坊 櫻海に一泊します。
5名まで泊まれる建物を一棟貸ししていただいたこともあり、お部屋は大変広く綺麗で快適でした。しかし、私が元来ビビりなため、人通りがほとんどなく街灯もまばらな夜が来ると、お寺に泊まるのが突然怖くなってきてしまいます。

そのときの体験について、翌日Xに投稿。

この投稿には、お寺の方が「泊まる方の怖さが少しでも軽減されますように」という目的で置いてくださっていた「怖くないよ」という紙の画像を載せました。

Xの通知が鳴り止まない

投稿から数時間後。Xを開くと通知欄が点滅し続けており、「何かあったかな」と気づきます。ただ、この時点では、「やはり海蔵寺さんのホスピタリティって素晴らしいよね」という楽観的な状態です。

しかし、その後も拡散が止まらない様子を見て、「自分の発した情報が、自分の手に収まらないところまでグングン広がっていく恐怖」を感じます。同時に、「インターネットの特定班が本気を出せば、どこのお寺かはすぐに特定されてしまうだろう。せっかくよくしてくださったお寺なのに、心無い連絡が殺到するなど、ご迷惑が掛かったらどうしよう」という考えも出てきます。

(リプライの内容で悪質なものが無かったことは幸いでした)

また、メディアから「こちらの投稿を本メディアでご紹介させていただいても良いでしょうか?」という問い合わせが来るようになり、拡散への不安が増していきます。そして、その投稿を見返そうとしても、大量のリプライに埋もれてしまってすぐに見えなくなってしまう状態。
さらには、私の他のXの投稿へのスキも付き始め、自分のキャパ以上に多くの方の目に様々な情報が晒される不安から、投稿の削除を検討し始めます。

情報の拡散について

実は私は、これまでにもインターネットで情報が広がった経験が少しあります。具体的には、クラウドファンディングのプロジェクトに対して掲示板にネガティブなことを書かれたり、インタビュー記事をきっかけに「たけべともこ」というワードがXのトレンドに入ったりしました。しかし、それらは私自身に関する情報拡散だったため、「何か起きたとしても、困るのは私自身」と腹をくくることができました。

ただ、今回はお寺の方が作った「怖くないよ」という紙について拡散されており、万が一お寺にご迷惑が掛かった場合に私は責任を取ることができません。当たり前のことかもしれませんが、他者に関する情報をSNSに気軽に投稿してしまうことの危険性を感じました。

海蔵寺さんにご連絡

まずはこういう事態が起きていることをご報告しようと思い、謝罪も含めてお寺の方とお電話でお話ししました。詳細は控えますが、「お寺の名前は公開いただいて大丈夫ですよ」とご返答いただき、心底ホッとします。

それならば、せめて私にできるのは伊根の魅力と海蔵寺さんの素晴らしさを伝えることだと思い、メディアからの取材依頼も受ける姿勢に切り替えました。

最後に

以上、私の体験談をつらつらと書きましたが、もし本記事を読んで「伊根に行ってみようかな」と思ってくださる方がいたらとても嬉しいです。

なお、伊根は観光地ではなく漁師の皆さまの生活の場のため、訪問される際は十分にご配慮ください(参考:伊根町を訪問される皆様へのお願い)。

そして、一日一組限定のため予約が数ヶ月先まで埋まっていますが、宿泊先は海蔵寺さんをおすすめします。この度は泊めていただき本当にありがとうございました。

伊根の海蔵寺さんは、本当に素晴らしいです!

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