業界のプロと働くためにサービス初の新卒が意識したこと
こんにちは、たくとです。今回のnoteは、業界のプロしかいない環境でサービス初の新卒として1年間働いてみた感想文になっております。これからPM1年目を迎える方々に読んでいただき、少しでも参考になれば良いなと思います。あとは同期に:wakaru:と思って欲しいです。
思えばLINE株式会社に入社して1年が経ちました。この土日が入社2年目、初めての休日です。そんなもう2度と来ない今日、新卒1年目を終えた感想文を書こうと思います。余談ですが、小学生の時に読書感想文で佳作を取るくらいに定評があったので、微かな期待を持って読んでいただけると幸いです。合わせて読むのところに僕のnoteより全然タメになる先輩方のnoteも記載しているので、目次から飛ばしてそっちを読むのもアリです。
数百万ユーザーと向き合うサービスに初新卒としてjoin
2020年の4月、僕はずっと働きたいと思っていたサービスに初めての新卒としてjoinしました。
僕がjoinしたサービスは、日々数百万のユーザーからの反応があり、そのユーザーに応える必要がある。常に走っていないと、時代にも置いていかれるし競合にも差を縮められる。先輩方は業界で長い間働いており、その知識や経験をフルに活かしてバリバリ働いていました🏃♂️
そんな中、業界経験0の新卒👶がヒュッと入りました。生まれたてホヤホヤの社会人、僕です。業界用語が分からないため、会議で話してる内容で分かる言葉は最早「助詞のみ」でした。また、僕が入ったタイミングはちょうど大型のバージョンアップも控えており、必要最低限のドキュメントはあるものの「あとはやってみて」「やれば意外とできるから」的な感じでした。
入社直後はこの状況に焦って「これじゃ何も分からなくて不安だよ!」って嘆いていました。しかし入社から数ヶ月後、冷静に考えてみると気付いたことがありました。
プロと新卒が抱える不安にはギャップがあるのは仕方ない
先輩方は新卒の時とは既にポジションが違うし、その業界でプロフェッショナルとして走り続けてきました🏃♂️ 新卒から長い間で成功体験を繰り返し、今は新卒と同じ感覚で不安を感じることは難しいと思います。ゆえに、新卒が感じる不安とプロが感じる不安にギャップが生じるのは仕方がないと思いました。
ただ同時に、このギャップを理由に嘆いているだけでは何も進まないことにも気付きました。先輩の期待と自分の不安のギャップを埋めて、しっかり仕事を進めていくために何かしらのアクションを取らなきゃと思ったんです。
詳細化と記録を繰り返す
何かしらアクションを取らなきゃと思った僕は、以下のことを徹底しました。
①ToDoを明確化し、完遂までのフローを想定する
「難しいです」と伝えたら、もう仕事は振られなくなるし、何も考えず「できます」と言って失敗したら仕事できないやつみたいになる。どうすれば良いか考えた時に行ったのがこれです。大体の仕事は1つの作業をして終わりではなく、必要なツールがあったり関係するメンバーと連携を取ったりといくつかのステップがあります。
最初に何をして、その次何をして行けば良いのかを細かいToDoに起こし、妄想完遂💭をします。そうすると途中途中で「これは僕には出来ないな」とか「これはまだ教わってないな」「これは担当者が明確になってないな」みたいな落とし穴🕳(やり方が想像できないToDo)が露になります。
②想像できないToDoは、必ず先輩に相談する
ただ、ここまででは根本的な解決になりません。次に、その「こんにちは✋した落とし穴🕳(やり方が想像できないToDo)」を先輩に伝えます。すると先輩は、「能力的にできないこと」「知らないからできないこと」「権限がなくてできないこと」など僕がその仕事をできない理由の把握ができます。把握さえしてもらえれば、先輩としても「出来る限りその仕事を継続して1人で完遂して欲しい」ので諸々の障壁を一緒に壊してくれます💥
③しつこいくらいに細かくドキュメント化する
先輩としては、「出来る限りその仕事を継続して1人で完遂して欲しい」ため、一回完遂しただけではダメなケースもあります。なので、「同じ質問をしないように」「同じ苦労をする人が今後出ないように」しつこいくらいに細かくドキュメント化します。僕はToDo、担当者、使用するツールのURLと画面キャプチャ、困った時の相談先に加えてtipsみたいなのもバンバンまとめてwikiに記載してます。
ただまた冷静に考えた時に、気付いてしまいました。
真のチームメンバー✨になるためには
この疑問を感じ、自分のキャリアややりたいことをもう一度考えてみました。僕はProduct Manager🗃として現在のユーザー体験をアップデートしたい👆と思って、ずっと入りたかったサービスを作るメンバーになりました。このサービスならやりたいことが出来るという確信もありました。
ただ、このままでは僕がjoinしたという価値をサービスに還元できないと思いました。なぜなら、今まで先輩方がやってきた業務の一部をやっているだけだからです。つまり全体の業務内容は今まで通りで、僕が入ってくる前と変わりません。発想やアイデアが変わらない限り、僕がやりたい体験のアップデートが出来ないと焦りました。
焦った僕は、自分自信を目指す方向へ向かえるようにアップデートし、チーム内できちんと価値を発揮するために次のことを徹底しました。
①「成し遂げるため」より「解決するため」に動く
よくよく考えたらPMって解決するのが仕事だと思うんです。ユーザーのニーズや課題を解決するにはどうすれば良いのかを考え、その解決を実現するためにメンバーが抱える課題を解決していくみたいな。だから常日頃、本質的な解決を考えて動くようにしました。言われたことをこなすのではなく、より効率的にするためには?より本質的な解決をするためには?と常に考えながら動くようにしました。これにより、僕に相談すれば良い感じになるみたいな価値を出せるよう努力してみました。
ちなみに余談ですが、僕は仕事以外の日常でも考える癖を持つようにしてますw 効率的に家事をするにはどうすれば良いのか(ex.家電に先行投資する、家事が出来る時間を先に考えて動く)とか友達と遊ぶ時も解決を定義して動く、解決を定義してくれる友達がいる場合は手段を提示するなど生活や遊ぶことに対しても出来る限り体験の最適化を考えて動くようにしてますw
②可能な限りフレームワーク化する
①に近いのですが、ただ効率的に業務をこなすだけでなく僕自身の負担を減らすことも大事だなと思いました。誰でもそのやり方に沿って考えれば出来る環境づくり(関係者への依頼のリッチ化)を心がけました。必要な情報を整理してみんなが見える場所に置き、「このwikiを見ればOK」とか「この考え方を適応すればOK」とか「このToDoまでこのやり方でこなせばOK」みたいにフレームワーク化を心がけました。これにより依頼の質が上がって、今まで「こういう動きをして欲しいのになんでしてくれないの?」みたいなすれ違いの改善を心がけました。これはリモートワークだと特に起きがちだと思うので、結構価値になったんじゃないかと思ってます。
③自分がやるべきことをきちんとやる
新たな価値を出さなきゃ!と焦ってしまうと、基本的な作業的業務が疎かになってしまうケースがあります。ただ焦った時に忘れないようにしていた考え方が僕がやっている作業的な業務も価値だ、ということです。プロたちの場ではまだ僕は赤ちゃん👶です。新たな価値を出すことに集中してしまい、作業的業務をしなくなった時、僕の価値は0になってしまうこともあります。なので、①と②で示したように作業的業務は効率化し続けつつもきちんとやり遂げるようにしました。なんなら、必要だと思ったことは任された内容より丁寧にやってました。誰かがやらなきゃいけない面倒なことをやるだけでも価値です。
④自分にしかできないことを考える
プロばかりの環境に入り、評価はプロたちと比較される。join当初は一生給与が上がらないんじゃないかと不安に思ってました。ただ、マネージャーや先輩方と話して徐々に自分の価値を発見し、自信を持って進むことが出来るようになりました。その価値の中でも一番分かりやすかったのが「ユーザー視点」です。サービスにもよるので、全員に言えるわけではないのですが、「チームメンバーの中で(時間的に)最もユーザーに近いのは新卒」です。なぜなら、ついこの前まで一般人(学生)だったからです。これだけで既に価値です。プロが多ければ多いチームほど、一般人に近い視点でサービスのチューニングをできるのは新卒しかいないといっても良いかもしれません。変に業界に染まらず、ユーザー視点をフル活用しチームの中でポジションを確保することこそが新卒のうちにやるべきことかもしれないです。僕はそれで、2021年4月からアプリのUX担当というポジションを獲得することができました。
最後に
僕はこの1年で、CS対応、VOCの整理、コンテンツ作成、ナレッジ整理、App/Web両方のUX設計、広告やマーケのためのデータ計測設計、企画/仕様/ロジック決め/ワイヤー作成も含めた半年に渡る1人でフルコミット系のプロジェクトマネジメントなど本当に色んな業務をやりました。これらの業務を行いつつも、考え方や意識を日々チューニングしました。その結果「経験」「知識」「信頼関係」などが徐々に積み重なり、やっと念願のポジション獲得に辿り着きました。
でもポジションの獲得って、人間で言ったら喋れるようになったくらいの話なので、せいぜい10ヶ月とかだと思います👶 まだまだガキンチョPMなので、これからしっかりアダルトPMになれるよう日々考え、行動します。
2年目の目標は新たな体験文化作り、つまりカルチャーメイクに関与できればと思ってます。先ほども記載しましたが、PMとは解決する人、つまり解決策を人に尋ねるのではなく、どうやったら解決できるかを考え、難しいことでも理想の実現のために果敢に立ち向かうことが大事だと思うんです。ゆえに、2年目はやるべきことを定量的に判断し、やるべきだと決めたら自分の時間や工数をかけてでも世の中に出すことをより意識しようと思ってます。
1年目お世話になった皆さん、ありがとうございました!これからも引き続き未熟者の僕👶 をよろしくお願いします。
合わせて読みたい
偉大なる先輩方のとっても読みやすくてタメになるnoteを紹介させていただきます。僕みたいなとても長い感想文と違って、先輩方のはサクッと読めます。時間に対して得るものが大きすぎて、読むだけで1日が良い日になること間違いなしです。もう僕の文章と合わせて読むとか関係なくとりあえず読んでください。これはほぼ命令です。読め〜〜〜〜〜〜