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「地域寺子屋事業・放課後子ども教室」吉川市(3)

 先日、中原恵人市長のもと、子ども関連の施策で優れた政策を行っている吉川市を視察しました。ここでは、地域寺子屋事業・放課後教室事業についてご報告させていただきます。教育部生涯学習課の方より、以下の内容について教えていただいた。
〇 地域寺子屋事業はもともと高富町の町内会から夏休みの子どもの遊びや勉強の場として始まった。社会教育委員、民生委員や社協の方が中心に加わっていた。町内会や地域のグループの4団体が現在行っている。市では、講師謝礼や広告などの経費を交付金として助成している。開催期間は数日から約一週間で定員は10数名から30名となっている。
〇 放課後子ども教室は平成29年9月から三輪野江小学校で開始した。同校では毎週月曜日が一斉下校であったため、放課後に全児童を対象とできること、また、校内にふれあいホールという設備があること、などから同校で行われている。参加率は全児童の約半数で、宿題、スポーツ、体験型イベント、タブレットを使った学習などが行われている。子どもへの対応は、会計年度任用職員が行っている。
 (所感)
〇 自治会などが夏休みに集会所などを子ども向けに開放する活動は、行政として支援していくべきと考えます。子どもの勉強をみる大人を自治会関係者が行うか否かは、ケースバイケースであり、必ずしも自治会の関係者でなくてもよいでしょう。自治会関係者が行う場合は、現在の学習指導要領の概要について事前に理解を求めておくのがよいでしょう。行政がボランティアか報酬を支払う講師を手配するという形も考えられます。参考にすべき事例です。
〇 放課後子ども教室は、市内で三輪野江小学校のみということであったが同教室では、教育大綱「家族を郷土を愛し、志を立て凛として生きていく」の下、非認知能力の育成、「誰かの為に」「社会の為に」という志を立てる教育を行っています。教育大綱についも、資料の提供、説明を受けました。
(教育大綱の策定をめぐる議論は、総合教育会議の議事録を参考。第2回会議~第6回会議)
総合教育会議 - 吉川市公式ホームページ

吉川市教育大綱 - 吉川市公式ホームページ

〇 プロスポーツ選手によるスポーツ講座や、文化連盟の皆さんによる絵画など様々な分野・テーマのプロの方や地域の活動団体の方が講師となる講座も行っています。本年1月にはロゴデザイナーの石川明さんが講師となり、子どもたちが自分の名刺に用いるロゴを考え、つくる教室を開催されました。世代を超えた文化連盟、地域の活動団体による講座は、郷土愛の涵養を意識しているとされます。吉川市のように教育大綱で、明確な教育の理念、目標を打ち出し、その内容を実践として行っていく、こうした教育はあるべき理想であり、非常に参考になりました。

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