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ありのままの自分を愛したいからネイルケアをはじめた
人生で一度も指先がきれいだったことがない。
ささくれだらけでカサカサの手。それに皮膚をむしってしまう癖がある。
指先は5秒以上人に見られたくない。
元々、医療職や飲食店で働いていたこともあって、手を洗う回数と、アルコールを手に付ける回数が多かった。
ネイルはもちろん禁止。
ネイルケアなんてしても意味ないと思っていた。
そんな時、以前紹介したkiitos.という雑誌でネイルケア特集の記事を読んだ。
爪って小さなパーツですが、いつでもケアしておくことで、毎日の自分に自信がもてる気がします。
この言葉にハッとした。
指先を隠しながら生活している自分。
皮膚をむしってしまった後に訪れる罪悪感。
そういう日常の小さな積み重ねが、指先だけじゃなく、自分への自信のなさにつながっているのかもしれない。
「ありのままの自分を愛しましょう」
「自分のことを愛せないと人のことも愛せない」
どちらも最近よく聞く言葉。
ネガティブで自分のことが好きじゃない私には、耳の痛い言葉だ。
「ありのままの自分を愛そう」
そう思って生活しても、この言葉の意味が、なんとなくわかったような、わからないような。
そんな時にはじめたのがネイルケアだった。
甘皮処理をして、爪やすりで爪を整える。
一日に数回ネイルオイルを塗る。
すると、今までささくれができたら皮膚をむしっていたのに、せっかくのネイルケアを台無しにしたくなくて、むしらなくなった。
これは大きな成長だった。
毎日少しの時間を爪にあてる。
まだまだきれいとは言えない爪。
でもケアを続ければ、今よりもっときれいな爪になる。
そう思うと、今まで嫌だった自分の爪のことを、大切にしたくなった。
雨漏りしている古い家を「この家はこのままでも最高!」っていう人はおそらくいない。
きちんと修理して、メンテナンスをしながら大事に住んで「この家は最高!」って言うだろう。
今まで、修理もメンテナンスもせずに、自分の爪ことを「嫌いだ」って思っていた。
そして自分のことも。
だけど自分に「嫌い」と評価を下す前にできることがあるんじゃないか。
たとえ自分が美人でスタイルがよくなくても、いい状態を保つために、メンテナンスをすることはできる。
ネイルケアをするようになってから、ほかの部分も気にするようになった。
肌や、髪の毛や、ぽっこりお腹をなんとかしようと色々模索している。
まずは見た目をメンテナンスをして、自分の「嫌い」を減らしていきたい。
その先にはどんな自分がいるんだろう。
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