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低温やけどにご注意ください

1月も半ばに入り、ずいぶん冷え込む日も増えてきました。年末からは、火事が多く、毎週のように火事がありました。
さて、光熱費も上がってきています。節約する目的もあり、体に接触して暖を取るような家電が使われる季節でもあります。


低温やけどとは

低温やけどは、約40~50℃程度の比較的低い温度で生じます。短時間の接触では問題とならない程度の温度です。しかし長時間にわたって同じ部位に接触し続けることによって低温やけどが生じます。


電気毛布

 電気毛布は、布団の上に敷いて寝られている高齢者が多いです。それも最強にしている場合もあります。電気毛布にも様々あり、安全装置などがきちんとついていて、通常の人であれば、温度調整が可能です。


電気あんか

 電気あんかも利用されていることが多い家電の一つです。通常の温度で使用する分には安全ですが、長時間強で使用するなどで、低温やけどする場合があります。


電気カーペット

 電気カーペットもよく利用されています。こたつと一緒に利用されている方も多く、そのまま転寝をしてしまうなどで低温やけどを発症されることが多いです。


事例

85歳男性 
老年期認知症、糖尿病
もともと寒がり。訪問看護が訪問した時に背中に20㎝ほどの横長の水疱を発見。本人は痛くもなんともないという。水疱が破れ浸出液多く、傷処置を行った。原因として11月に入り寒さから常に暖房と電気アンカを併用し始めた。電気アンカを強くしたままうたたね寝をしたことで、低温やけどをおこしたと考えられた。
妻の処置が心もとなかったこともあり、特別訪問看護指示書を発行。訪問看護師が週4日入って、1か月ほど処置を行った。全体が痂皮化した。

実際の事例をもとに創作


低温やけどは治癒までに時間がかかる

低温やけどは、どれくらいの温度でどれくらいの長さ熱源に接触していたかで、傷害された部位の広がりが変わります。高齢者で糖尿病や低栄養があったりすると皮膚の傷の処置は治りにくいこともあります。小さなやけどでも、案外深いこともありますので、かかりつけ医や皮膚科で相談されるとよいでしょう。治療は患部の感染を防ぎながら、軟膏処置を行い、被覆材で覆うことが多いです。ご家族でもできる場合がありますが、感染徴候などをきたす場合もありますので、こまめに受診したり、訪問看護を利用するとよいでしょう。


糖尿病や神経障害のある人は要注意

糖尿病や、脊柱管狭窄症、脳梗塞などの麻痺がある方ですと、接触している物の温度を感じなくなっていることがあります。普段から、接触するものは温度がわかるか把握しておくことが必要です。お風呂などでも、熱くすることを望む方もおられますが、温度計を持ち込むなどして、水温をみえる化して本人が高温での湯舟やシャワーを長時間使用しないように、見守る必要があります。


まとめ

 本日は、認知症の人でも良く起こる低温やけどについて解説しました。特に体が触れる暖房器具を利用される方は参考にしてください。またこたつ、ファンヒーターなどの利用で、低温やけどをする人もいます。ライフスタイルの中での危険性に普段から気づけるような関係性があるとよいですね🍀




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本日の画像はnoouchiの作品を使用させていただきました。ありがとうございます。

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石原哲郎|脳と心の石原クリニック院長
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