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キカイ魚空想図鑑〜「じゃばら絵本」という試み。

絵やイラストレーションを主役にしたコンテンツや商品づくりについていろいろ考察を巡らせています。


ZINE『キカイ魚・空想図鑑』

前回は、迷路をテーマにしたアートポスターを企画制作している経緯をご紹介しましたが、今回はリトルプレスのZINEという形で作った『キカイ魚空想図鑑』をご紹介させてください。物語で綴る絵本という形は、勿論とても素敵なのですがどうも文芸的な表現、つまりお話に合わせて状況を描くことがあまり得意ではないこともあり今回のような架空の図鑑という体裁で、自身がこれまで描いてきた様々なキカイ生命体を紹介することを試みたのがこちらです。

本来ならば、もっとしっかりとした装丁の絵本で作ることが理想なのですが
いかんせん製本には大変なコストがかかります。いきなり自費出版で数百部の絵本を作ってもとてもさばきる自身がないのでまずは制作の手間とコストを考慮に入れ小さな絵本作りを検討しました。

手作り製本で作りきれる範囲で、見栄えもよくできる方法をいろいろ検討した結果「じゃばら絵本」という形を採用しました。法事などでお経を読むときに使う、あんな感じの本ですね。


これだと製本がとてもラク(と言っても大変ですが…)横に広げておくことも可能なので、ちょっとしたインテリアにもなるという目論見です。

表1(表紙)と表4(裏表紙)は厚紙に印刷した紙を巻き込むように張り込みハードカバーのような雰囲気を演出しました。表紙が硬くないと、伸ばして屏風のようにして立てることができませんので。

高級感を出すため、トレーシングペーパーのスリーブを作りその中に収めました。じゃばら本なのでスリーブをつけたほうが収まりが良いのでは、という配慮からです。


トレーシングペーパーのスリーブに入れてOPP袋に入れると商品っぽくなります。

表サイドに31体の機械仕掛けの魚のイラスト。チョウチンアンコウやザトウクジラ、オニキンメ、メンダコなどなど。裏サイドには、個々ののキカイ魚の特徴をまとめて記載しよりリアルな図鑑的なイメージを表現しました。

横長の魚のモチーフとじゃばら本の相性はピッタリかと

「本として読む」ということと「絵を飾る」ということを1冊で楽しめるということが狙いであります。

どうしたら多くの方に自らの描く「キカイ王国」の世界観を楽しんでいただけるのか?と試行錯誤と実験の日々です。


見開きでイーゼルに立てることのもできます


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