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ギャンブル依存症について

ギャンブルに関して結構長いことプレイヤーとしてやってきていわゆる『ギャンブル依存症』になりかけた、いや一時期なっていたのかもしれない人間として、さらにそれを克服した(と思っている)人間としてそのことについて書いてみようかと思っている。
(誰のために?ということもあるだろうがインプレッションのためではないことは確かである)

人って必ず何かの依存症なのではないか?またはその予備軍ではないかと思ったりする。
今で言うところの『推し』もその一つと言っていいのではないか?

基本的には”程度”がその尺度で「人に迷惑をかけない」「自分の生活を壊さない」なければそれらは問題ない。しかし例えば「推し」が新宿のホストで彼らが熟練のテクニックでお金を引っ張って、その結果若い婦女子が売春に走ると言う悲惨な事件が起きているがこうなると「ホストクラブ依存症」または「擬似恋愛依存症」と言うことができるだろう。
アイドルの追っかけも人に迷惑をかけずに自分のお金の範囲でやっていれば問題はないが借金したり家族の金に手をつけたりするのは明らかに依存症と言ってよく犯罪に手を染める危険性もある。人間のアイドルだけじゃなくフィギア依存症と言っていい友人もいてありとあらゆることに関して人間は依存症になりうると言っていいだろう。

ではなぜ人は依存症になるのかといえば『多幸感』を生み出す脳の中の脳内物質による化学反応なのではないか。一番極端なのが危険薬物で摂取した時の多幸感、そしてそれを摂取できない時の渇望感などは禁断症状がかなり強い。それに近い一般の人が手に入れられるものとして「アルコール」そして「ニコチン」これらも化学物質で体に直接作用するからそれぞれ中毒状態になるし「禁酒」または「禁煙」をするのがかなり大変だったと言う経験をした人は少なくないだろうと思う。

ギャンブル依存症も何かを摂取するわけではないがこれと同じだと考えた方がいい。つまりギャンブルをすることによって得られる「多幸感」→脳内物質の分泌が起きている。ドーパミン的なものなのだろう。
そしてギャンブル依存症がタチが悪いのが「賭け金が増えていくと多幸感が増し、そしてそれに慣れるとさらに賭け金を増やしたくなる」ということ。報道にもあるが最初の金額からどんどん限度額を増やしていって最終的には何十億というとんでもない金額になっている。
これは”一発で勝ってチャラにして盗んだ金を返したかった”という心理もあるのだが、金額が増えることでこの多幸感が増していっているということも見逃してはならない。最初はパチンコで数百円の勝ち負けで一喜一憂していったのが麻雀になり数千円、数万円。そしてカジノに行くようになり数万円から数十万円になる。これを長い時間をかけて経験していくのがギャンブル好きの道筋かもしれないがこの人は身近に盗めるお金があったのと違法のスポーツ賭博だったために限度額が天井知らずだったからこの途方もない金額になった。
そしてこの賭ける金額の変化は不可逆であるということだ。一度上がった金額はもう下がることはない。数千円であんなに出ていたドーパミンは一度数万円で出ることを覚えるともう数千円では出なくなってしまうのだ。多幸感の不可逆性と「一発勝ってチャラにしたい」という真理が相まってその人が可能な限り身の回りのお金に手を出してしまうのが数ある依存症の中でもタチが悪いものなのである。

これは完全に予断であるがギャンブルによる多幸感は一般人にもお金持ちにも平等、いや一般人に優しいとも言える。お金持ちのギャンブラーは一回に何百万、何千万かけないと多幸感が得られないが一般人は数万円、多くても数十万円で心臓が飛び出るほどドキドキして勝っても負けてもドーパミンが脳内で噴出するが、お金持ちは可哀想に数十万ではもう脳内物質は出ないからたくさんお金をかけないと多幸感が得られないのである。製紙メーカーの御曹司でギャンブルで負けて有名な方は数万円のギャンブルは彼にとって全く意味がない。

「飲む、打つ、買う」と昔の人は言った。お酒と博打と女遊び。
飲むは体を壊す
買うは家庭を壊す
打つは人生を壊す

間違いなくあの人の人生は完全に壊れてしまった。
ちなみに治療は他の依存症と同じこの多幸感を体から忘れさせるか?ということだろう。
いかに周囲もケアしてギャンブルに近づけないか?本人の強い意思が一番大事だ。
だから一般の人もこの事件でギャンブル依存症は怖いなと思い、結果としての金額に信じられない!と言う思いだろうがギャンブル依存症の特性としてその金額の多寡による多幸感の不可逆な増加、それと賭け金を多くすることの言い訳として「一発でチャラにして盗んだ金を返して無かったことにしたい」でこんなとんでもない金額になってしまうのがギャンブル依存症の怖さなのである。

賭け事を趣味とする僕が決して近づかないのがオンラインカジノ。日本では違法だと言うこともあるがこれはかなり危ない。24時間いつでもアクセスできると言うことが賭け金を青天井にし易い。去年地中海のマルタに行ったがここのカジノは半分がオンラインカジノでカメラを前に何十人もの女性ディーラーが世界に向かって生で配信している光景は中々異常な光景であった。
日本でカジノを作る話があり反対派が根強いが禁止を続けるべきはこの「オンラインカジノ」で、リアルなカジノはその中毒性はオンラインに比べれば低いとも言えるし制限がし易いとも言える。










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