
セキュリティ教育の光と影
例えば、アクセンチュアがあれだけ成長と拡大(日本法人だけで25,000人)ができたのは、トップガンだけを集めたBIG4とは異なり、人材を育てる仕組みにあったと思います。
そういえば「セキュリティ教育の光と影」みたいな話題があったけど、トップガン(という言い方は陳腐に感じるけどその話ではない)を持ち上げすぎたことで、プラスセキュリティ人材や中堅セキュリティ人材を蔑ろにしてないか、というふうに思ってる。
— 四川麻婆豆腐 (@hogehuga) October 10, 2024
top以外は「何者にもなれない」コンプレックス。
人は城、人は石垣、人は堀
「創業は易し、守成は難し」という言葉は、企業を立ち上げることよりも、それを持続的に発展させることの難しさを表しています。
守成においては、企業の成長は幹部に大きく依存しており、幹部が果たすべき役割は非常に重要です。
幹部に求めることは以下の2点です。
「売上の拡大」と「部下の育成」
企業の成長力を示す売上の拡大において、新規顧客の開拓と既存顧客のリピートを区別して評価することは重要です。新規顧客の開拓には、経営状態を深く理解し、潜在ニーズを引き出す高度なスキルが必要です。コンサルティングファームでは、こうしたスキルを持つプロフェッショナルは「パートナー」としての役割を担うことが一般的です。
パートナーは、顧客のビジネスに深く入り込み、経営に寄与する役割を果たします。このため、顧客自身が気付いていない課題や改善の余地を見つけ出し、それを適切に指摘できる能力は、パートナーの重要なスキルです。また潜在ニーズを引き出した後、その解決策を的確に提案する能力も求められます。パートナーは、企業が抱える課題を解決するための具体的なアクションプランや戦略を提案し、時には実行支援まで行います。この提案力には、顧客の期待を超える洞察力や創造的なソリューションが必要です。
部下の育成へ
パートナーが持つ高度なスキルを再現可能な仕組みとして捉え、体系化することは、次世代のリーダーや部下を育成する上で極めて重要です。個々の能力に依存せず、企業全体で持続的な成長を支えるために、スキルやノウハウを共有し、体系的に教育する仕組みを作ることが鍵となります。
メンターシップ制度の導入
経験豊富なパートナーをメンターとして、若手社員に定期的な指導を行わせるメンターシップ制度を導入することも効果的です。メンターは部下の成長を見守りつつ、パートナーとしての視点やスキルを個別に伝授します。定期的な評価やフィードバックを通じて、若手のスキルの進捗を確認しながら育成を進めます。
幹部の評価指標にメンター制度を組み込む
メンターによる育成人数とKPI達成を幹部の評価指標とすることは、幹部の責任を明確にし、部下育成に対する意識を高めるために非常に効果的です。これにより、単に売上や業績だけでなく、次世代のリーダーやチーム全体の成長に貢献する幹部を正当に評価することができます。
まとめると、幹部の役割は、「売上拡大」と「部下育成」の2つに集約されます。企業の成長力を示す売上の拡大に向けては、顧客に対して価値を創造するための高度なスキルと戦略的なアプローチにより新規開拓に注力することが求められます。
一方、部下育成では、パートナーのスキルを再現可能な仕組みとして捉え、メンター制度を取り入れて、積極的に次世代のリーダーを育てることが組織の長期的成功に繋がります。この両面を遂行することは、企業の持続的成長を支える幹部の役割であると言えます。