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Lessico famigliare (1)
昨日からLessico famigliare / Natalia Ginzburg (Einaudi, 261ページ)を読み始めました。今日は52ページまで。少し前にCesare PaveseのLa luna e i falòを読んで、第二次世界大戦前後のイタリアの空気を感じられるような作品を読みたくなり手にとりました。
この本、10年以上前に入手していたけれど、その頃は難しくて最初の数十ページを読んでは諦めるを何度か経験しました。去年の1月にやっと読了できたので、今回はストーリーや人物に馴染みがあっての再読です。初見の読書ほどの緊張感がなく読めます。
1900年代初頭、トリノに住むユダヤ人一家。著者は一家の末娘で、この小説では家族の会話”Lessico famigliare”を中心に家族内の小話・アネクドートを次から次へと展開していきます。今読んでいるところはまだ冒頭で第一次大戦後、ファシズムもそう長くは続かないだろうと人々が考えていた頃(quando il fascismo sembrava dovesse presto finire)を読んでいます。
Nataliaは五人兄弟で兄が三人、姉が一人います。兄のMarioは目が小さくて頬骨が目立って、アジア系の顔立ちをしていたそう。お母さんは”Suess Aja Cawa”を見るたびに息子のMarioに似ていると言っていたそう。Suessって誰?と一瞬考えたのですが、早川雪洲のことなのね。
-Com'è carino Mario, com'è bello! -diceva mia madre. -Assomiglia al Silvio! Assomiglia a Suess Aja Cawa!
Suess Aja Cawa era un attore cinematografico noto a quel tempo. Mia madre quando vedeva sullo schermo gli occhi mongoli e gli zigomi ossuti di Suess Aja Cawa, esclamava: -E' Mario! è proprio lui!