我が家のはなちゃん(CV:パパ)
「お風呂に入れて良かったね」
「あたち、二年ぶりでちゅ」
洗面所にぬるま湯を溜め、おしゃれ着洗剤を二滴。
ぬいぐるみを入れてやさしく押し洗い。
顔の部分を水面より上に出すのは、声担当の私に情が移っているから。
「気持ちいいでちゅ」
洗わなきゃと思っていた。
特に五歳息子が妹のように接している「はなちゃん」は汚れが目立つ。
先日、息子のアレルギー反応検査で「ハウスダスト」が陽性となってハッとした。
「あたちのせいかしら……」
物干しに、はなちゃんを吊るす。
時折、強い風が吹くとぐるり一回転した。
「はなちゃん、飛んでいかない?」
「だいじょうぶ。これはダンスのレッスンよ」
「♪ ハッピージャムジャム」を歌いだすはなちゃん。
しまじろうコンサートで三歳だった息子も踊った名曲。
「さあ、あなたも一緒に踊ろう~」
しばし三人、ベランダで戯れた。
「近所に丸聞こえ!」
妻から注意されると、はなちゃんは大人しくなる。
ぬいぐるみのはなちゃん踊る初嵐
(ぬいぐるみのはなちゃんおどるはつあらし)
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