BTS:HYBEのマーチャンダイジング(商品企画)についてちょっぴり整理してみました🌈✨
今回の記事では最近何かと話題のBTS関連の商品企画について、自分なりに少し掘り下げてみたら面白かったので共有したいと思います🎶
ちなみに、ド素人が自分の中でざっくり整理しただけで正解のないようなお話であまり身になる内容ではないかもしれません😅
何となく他の人の脳内をのぞいてみたいな~という方はどうぞお立ち寄りくださいませ♪
商品企画とは…
タイトルに記載の「マーチャンダイジング」や「マーチャンダイズ」って聞いたことあるでしょうか。
()内に記載した通り、商品企画や商品化企画のことを言います。
さらに詳しく言うと、
ということだそうです。
こちらは、ファーストリテイリングさん(UNIQLOやGUの会社)の用語集↓からお借りしました。
冒頭で書いた「何かと話題」としたのは他でもなく、「ARTIST-MADE COLLECTION BY BTS」と題した企画のことです。
BTSの皆さんがそれぞれメンバーごとにアイデアを出して、こだわって作ったアイテムが商品化され、ファンが購入できる、という素敵な企画ですね。
そして、今回の見どころの一つとしては、メンバーが企画に立ち合い、デザイン、素材、サイズなど細かなところまで好みや感覚に合わせて意見を伝えているというところ。
さらには商品企画・開発の場にアーティストが直接関わる様子も映像として見ることができるのも魅力です。
そんな中、JINさんのパジャマについて、値段が示されると「高い!」「パジャマにこの値段??」と少しネガティブな意見が世界中を飛び交い、ネットニュースにもなったようですね。
まぁ、確かに高いのかな…と思いつつ、一方で本当に高いのかな?という疑問もわきモヤモヤしたので、一歩踏み込んで調べて、考えてみることにしました。
先ほどご紹介したマーチャンダイジングの意味の中に、「商品の企画・開発や調達、商品構成の決定、販売方法やサービスの立案、価格設定」などとキーワードがありますが、JINさんの反応からも、肝心な「価格設定」をアーティストに相談したら、また結果が違ってきただろうな、ということをまず書いておきましょう。
正直ビジネスや企画・製造の何たるかは勉強不足は否めないですが、ひとつずつ整理しつつ、書いていきたいと思います。
パジャマの値段は高いのか
パジャマの商品内容が発表され、値段が提示されるまで、どのくらいの値段かを予想された方はいらっしゃるでしょうか?
私の場合、
パジャマ:12,000円
枕:10,000円
と予想していました。
実際のお値段は、
パジャマ:14,300円
枕:8,300円
でしたね。
そこそこ良い予想ではないかな、と自画自賛しております😌✨←2,000円を誤差扱いのドンブリ勘定一般庶民
ちなみにその後発表されたRMさんのアイテムの予測は、
ジョガーパンツ:10,000円
風鈴:8,000円
で、実際は、
ジョガーパンツ:10,700円
風鈴:5,600円
という価格。
こちらもなかなか良いところだったと自画自賛✨
さて、問題のパジャマのお話。
なぜ予想を12,000円にしたのかというと、良いパジャマかつアーティストのオリジナル企画というところで、だいたいそのくらいかな~というざっくり予想です。
私自身はパジャマではなくスエット就寝派ですが、母がこよなくザ・パジャマを愛しており、某有名メーカーの綿100%マダムパジャマはだいたい15,000円以上はするよな~というイメージでした。
一方で、お手頃ないわゆるファストファッションのパジャマは5,000円以内なイメージです。
その中間をとったキレイ系お姉さんが好むような化学繊維含む可愛いメーカーパジャマは10,000円前後くらいでしょうか。
今回はオリジナル商品、かつ、綿100%、かつ、BTSのメンバーが企画・デザインという最大の付加価値がつくとして、12,000円をざっくり予想いたしました。
14,300円は確かに予想よりも高いけれど、のけぞる金額ではなかったんですね。
高いと感じた人がどのくらいと予想していたのか興味があってSNS上をたどってみましたが、あまり見当たらず…単純に気になります。
ちなみに、金銭感覚というのは本当に人それぞれなので、高いと感じても、ちょうどいいと感じても、安いと感じても、それは全くの自由だと思っています。
ただし、金銭に限らず、「感覚」自体はいつもちょっとだけ疑ってみて、もし引っかかるところがあれば、その理由や背景など少しだけ踏み込んでみると、予想に反した怒りはおさまるものかな~なんて感じました。
これは怒れる家系のDNAを持って生まれた怒りたくない性分のワタクシが考えた秘策wです。
では、もう少し踏み込んでみましょうか。
制作工程や商品についてはこちらのツイッターからのリンクやVLIVEにて観ることが可能です↓
メンバーも登場するテレビショッピング形式での商品紹介は可愛くて可愛くてここでひとつずつ切り取ってご紹介したいところですが、ぐっとこらえて続けましょう。
この商品を作る場合、BTSの所属事務所であるHYBEが商品をファンに届けるためにはどのような工程をたどる必要があるでしょうか。
まず、これがファストファッションの会社だったら、
・ 服飾を取り扱う専門の会社である
→ノウハウばっちり
・ 自社工場がある
→ガンガン作れる
・ 多くの店舗を保有している
→ガンガン売れる(棚卸たいへん)
・ 通販でも幅広く販売が可能である
→ガンガン売れる(主流になりつつある)
など、衣類を取り扱う専門会社なので、自社工場で大量に生産するいわゆる薄利多売(安い値段のものをたくさん売ることで儲けを得る)が実現できるわけです。
企画している人もいるでしょうけど、何かゲストを招く特別な商品でない限りは社内に良いデザイナーさんを抱えていると思うのでそのあたりの費用は織り込み済み。
部材にしても確立したルートがあるので問題なし。
5,000円くらいでもオーガニックコットンの良質素材のパジャマができてしまうのは何となくこの辺りが理由ではないかと思われます。
冒頭の用語でもご紹介したファーストリテイリングさんの「ユニクロのビジネスモデル」という紹介ページ↓が簡単で面白かったので、ちょっと社会勉強してみるかな、という方におススメです↓
知りたい業界や会社+ビジネスモデルで検索するといろいろ面白いまとめが出てくるので、これから社会へ出る方でもすでに社会の荒波にどっぷりつかっている方でも、興味がある方はのぞいてみるのも良いですね。
ただし、あまり興味がない方やステージの表だけ観ていたい派だと、場合によっては知りたくなかった裏側情報に当たる可能性もあるので要注意ですかね。
さてさて、HYBEの場合はどうでしょうか。
・ 服飾を取り扱う専門の会社である
→音楽事務所なのでプロの手助けが必要(たぶん)
・ 自社工場がある
→(おそらく)ないので外注が必要
・ 多くの店舗を保有している
→多くなはいがアンテナショップはある
・ 通販でも幅広く販売が可能である
→世界中にファンがいるため基本は通販
多くの環境、設備が整っていない状態なので、専門的に服飾品を取り扱う会社に比べたら、どうしてもコストはプラスでかかってしまうということになります。
ここですでに5,000円以下での価格設定は立ち消えになることでしょう。
ちなみにHYBEは事業面でいくつかに分かれていますね。
【Label】
BTSの所属するBIGHIT Musicなども含む音楽事業
【Solutions】
公演やコンテンツなど運営する事業
【Platforms】
Weverseを中心としてコンテンツとサービスをつなげる事業
詳しくはHYBEのホームページに掲載されていますが、今回の企画については【Solutions】の中のHYBE IPXなる部門が担当しているものと予想されます。
パジャマのデザイナーはJINさんですが、こちらは会社の人員なのでデザイン費用は発生していないでしょう。
今回の企画でJINさんご自身に何かペイバックが発生するとは思えませんが、逆にJINさんの「ネームバリュー」というものが大きいことは忘れてはいけない気がいたします。
ここが価格に上乗せできて、HYBEの儲けにできる部分ではないかと考えます。
同じTシャツでも、超有名ブランドのロゴが入るだけで0の数が2つ違うなんてケースもありますよね。
そう、キム・ソクジンは0の数を増やせるスーパースターです!
そして、0が好きなスーパースターでもあります!
しかし、いろいろ考えていくと、実際にはネームバリューはそれほど上乗せされていないのではないかと思ったりもいたします。
例えば、材料の素材や色はいろいろなパターンの中から選んでらっしゃいましたね。
そこにはオリジナルのイラストがプリントされるので、商品の生産前に、指定の内容がすべてが網羅された布を生産する必要があります。
既成の布ではない、ということはここでもコストが大きくかかります。
このあたりで10,000円以内もどうやら怪しい気がいたします。
HYBEは巨大な音楽事務所であり、多くの人気アーティストを抱えているので、もしかしたらグッズ生産にかける専用工場として、ひとつやふたつは買収している可能性もありますが、基本的には生産は外注する必要があるものと思われます。
自社工場はないと仮定して、実際の製造工程を考えると、製造ルートを確保して、人を抑えて…となるとやはり追加コストがかかりますね。
さらにはフォトカードとログがつく。
ログは韓国語のみということですがそれだって素敵です✨
何か国語も並列しているより、見栄えは良い気がします。(今は翻訳ツールで画像翻訳も可能ですし)
ということで、何となく整理してみたら、決して驚く価格設定ではない=妥当な価格なのではないか、と思いました。
『IN THE SOOP』でもずっと愛用していたパジャマです。
同じパジャマに身を包んで眠りにつける体験はもはやプライスレスですよね。
そして、忘れてはならないHYBEの儲け。
販売してトントンでは採算が合わないどころか、企画にかかった時間、人件費など考えたらむしろマイナス。
HYBEの儲けによって、現在所属するアーティストや彼らに憧れる未来のアーティストが育っていくので、しっかり稼いでいただきたいところです。
公平で平等な販売はできるのか
パジャマはどうやら開始5分以内で完売してしまったようですね。
どのくらいの数を準備していたのかとてもとても気になります。
せっかくなので、この点も少し掘り下げます。
即完売の折によく目にすることの1つには「受注生産にしてほしい」という声。
欲しい商品を「買いたくても買えない」というのはあまりにも辛いです。
受注生産のメリットは、「買いたい人が必ず買える」ということ。
ただし、素人のワタクシでもこの受注生産は会社としてあまりにもリスクが高すぎるのではないかと思ったりします。
外注していてもいなくても、何かを生産して、納期までに収めるのには事前に生産する内容をしっかりと企画・設計し、製造するラインを確保し、人を確保する必要がありますね。
いわゆる「お見積り」が必要で、その商品を「いくつ」作らなければならないのかも必須の数値です。
「いくつ」がわからなければ、人も、どのくらいの期間がかかるのかもわからず、製造するラインも定まりません。
どのくらい発注が来るかわからない場合、多めの見積もりで製造ラインを確保して場合によっては不要な人員まで確保してしまうケース、思ったよりも注文が多くてパンクして納期に間に合わない惨事が起きるケースなどリスク多々。
こうなると会社の信頼が失われて結果としてブランドとしての信用力も失われます。
いつ届くかわかりませんぐらいな気の長い前提でも良ければ受注生産でも良いかもしれませんが、あまりに長引くと購買意欲は薄れてキャンセルとなる可能性や不満足の原因となったりしますよね。
ということで、最終的な顧客満足のためには、ある程度抑えた数での第一弾、場合によっては第二弾、第三弾というような段階的な限定生産=現状のHYBEスタイルが適切なのだろうな、と思いました。
今回のアイテムもぜひ追加注文が可能になると良いですね。
一方で、販売開始後に必ず発生するのが転売問題ですね。
今回もまだ商品が手元に届いていないにも関わらずさっそくオークションサイトなどに売りに出されている様子。
転売するために購入するというあまりにも心無い方々です。
本当にほしい方だけが買えるようにするにはどうしたら良いのでしょう。
ひとつには製造番号を刻印して購入者と紐づけることかな、と思ったりはします。
ここでも設定するコストはかかりますけど、HYBE説明会でも少し話があがったNFTのような感じで、パジャマの所有者を識別する番号を商品タグなどにつけてしまえばいいのかも、というところです。
さらには紐づけとの抱き合わせで第一弾はファンクラブ限定にする、というのも有効だと思います。
少し暴力的な措置かもしれませんが、転売が確認された会員からは特典の権利をはく奪するなどといったペナルティがあると、多少は軽減できるのかな、と。
全員に公平で平等というのはなかなか難しいことかもしれませんが、時代の移り変わりとともにどんどん便利な世の中になっておりますので、文明の利器とHYBEの頭脳で、ぜひ新しい道を切り開いていってほしいな、その道を観ていくのが楽しみだな、と思います。
まとめ
いろいろ考えてみて、ちょっと思った疑問。
これまでに書いたような企画・製造・価値などを踏まえたうえで、もし、値段がなく、言い値で良いよ、と言われた場合、どんなことが起きるでしょうか。
ものすごく物議をかもし出しそうですが、HYBEの掲げる「産業の革新」ということで一手投じてもらいたい企画です。
実現できたら最終的に皆さんがどんな価格帯で購入したのか全体の結果を見せてほしいです。
そして、ここには募金や寄付活動もプラスされていて、実は裏側で販売価格と寄付価格が決まっていて、多かった分は全額寄付、足りなかった分はHYBE負担みたいなこともアリかな、と。
この場合最低設定金額は必要ですね。
寄付活動をこのようにゲーム感覚で行うのはどうなの?という批判も起こりそうですが、HYBEや所属アーティストは積極的に寄付を行っており、寄付や助け合いというカルチャーを広げるためには、こんな風に注目を集める企画も決して悪くはないと思ったりします。
ちなみに今回の価格は妥当と述べたことを少し覆しますが、本音を言うと、やはり若干お高いような気もしております。
その理由は、さきほど掲載した作業工程+テレビショッピングを無料できることとのギャップにあるからのような気がしますね。
あのように中身の濃いものが無料なんです。
それこそ多くの方にとってマイナスになりますが、作業工程やテレビショッピングは一部無料配信にして、全編+ビハインド動画をVODで特典として商品につけたら、今回の値段にNOという人の数はぐっと減ったのではないかと思われます。
ここでもVOD用のQRコードの準備など必要ですが、そのあたりはプラットフォームがしっかり構築されているので朝飯前なはず。
さらにはVODの権利=QRコードは1度しか認証できないものですよね。
つまりは購入した人のアカウントと、VODを視聴した人のアカウントが別であった場合、転売した人と転売した商品を購入した人を特定することも可能になりそうです。
何かそういった抱き合わせをすることで、多くの人に公平で優しく、満足度の高いビジネスモデルができあがっていくのではないかな、とも思ったりしました。
というわけで、ただただ自分の頭の中の整理だけに利用した記事となってしまいましたが、これが正解だ!ということではなく、今はこんな風にとらえておこうというニュートラルな位置のおまとめ回でした。
まだ現時点ではおふたりしか発表されていないので、他のメンバーのアイテムがとってもとっても楽しみです♪
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