夫の良いと思うところを書き出してみた
私の夫は、合理的に物事を捉えるタイプ。合理大好き人間だ。
たとえば体のどこかをぶつけて痛がっているとき、体調が優れないとき。
普通というか一般的というか、「大丈夫?」ぐらいの声掛けはあると思う。
だが夫は大抵「痛い?うん、それで?」とか「動けてるんだから大丈夫だろ」と返してくる。合理の鬼。鬼の所業。
むかつくので私もし返す。たとえば小指をぶつけて悶えているとき、大げさに「痛い痛い」と言ってくる。
無視。
「なんか今日頭痛いなー」とぼやいてくる。
無視。
でも結局心配になって、気にしてしまう。夫のようには割り切れない。
ていうか普通家族の誰かの不調って気にならない?そこを合理的に考えるってどういう発想?頭痛いとかお腹痛いとか微熱があるとか、もし万一大病が隠れていたらとか思わないのか!?
以下愚痴愚痴愚痴愚痴グチ……。
前置きが長くなったが、こんなように夫にイライラを募らせたとき、私は夫の良いと思うところを思い浮かべるようにしている。
他の男性ではきっとこんなことできないだろう!と、例えるなら神棚よりも高く祀り上げてみることで、自分の中で夫は総合的に考えてみれば良い人じゃないかと納得させる。そして、なるべく心の中をもわんもわんさせないようにその日を終えるようにしている。
今日も「肩痛い」という私に即レスで「肩も腰も痛い」とマウントを取ってきて私は大変ご立腹なので、こんな夫の良いと思うところとして、よく思い浮かべているものを3点書き出して、私自身にも視覚的に確認できるようにしてみた。
1.おつかいが上手
うちの夫はおつかいができるタイプだと思う。
まず買ってきて欲しいものをリスト化して夫に渡す。
そのリストを見て、分からないものがあると聞いてくれるので、説明するか、実物があればそれを見せて教える。
きっちり伝えるほど絶対にそれがいいというわけではないとき(もしくは考えるのが面倒なとき)は、「あるもの適当に選んでいいよ」と伝える。
この時私は「適当」と言ったからには、何を選んで買ってきても文句を言わないと決めている。もし私の「適当」に適さないものを選んだとしても、それはちゃんとモノを特定しなかった私が悪いのだから仕方がない。
でも不思議なことに、夫はちゃんと「適当」なものを選んで買ってきてくれる。
たとえばキャベツ。1玉、半玉、1/4玉とある。なんとなく1玉はいらないんだけど、1/4玉は少ない。ただまあどれ買ってきても別にいいやと思っていると、半玉を買ってくる。
「半分なら野菜室に入れやすいし、ちょうどいい量かな、と」
だそうだ。主婦かっ。
ちなみに私はモノにこだわりがないので、牛乳や何やら、正直なんでもいいのだが、夫は必ずいつも同じものを買ってくる。まあ安いから選んでいるのかもしれないけれど。……主婦かっ!
2.家事を無言でやる
私が食器を洗い終えて水切りカゴに置きっぱなしにしておき、しばらくして見るとなくなっている。食器棚の所定の位置に仕舞われていた。
飲み終わった麦茶用のピッチャーを洗って水切りカゴに置きっぱなしにしておき、しばらくして見るとなくなっている。新しくパックを入れて冷蔵庫に戻っていた。
トイレットペーパーが補充されている。ハンドソープが補充されている。食器用洗剤が補充されている。布団が出されている。そこらへんに放っておいた使用済みおむつや洗濯ものが消えている。
それも「やったよ!」と都度報告してくるわけでもなく無言で淡々と……、
主婦かっ!
3.欲しいとぼやいたモノを覚えている
これ食べたい~とか、これ欲しい~とか、何の気なしにぼやいたもの(基本的にスイーツなどの食べ物や飲み物)を覚えていて、買ってきてくれることがよくある。
特に覚えているエピソードがある。
小さい子どもがいる上にコロナの心配もあって、自由に外出できないストレスが積もっていたある日、「美味しいミルクティーが飲みたい」とぼやいた。当時夫が仕事の前後でスタバに行きまくっていた(スタンプか何かを溜める修行をしていた)ため、自由にカフェに行けることが羨ましくて、ちゃんと聞こえるようにぼやいた(笑)。
翌日、仕事帰りの夫の手には、スタバのタンブラーが握られていた。
彼はどちらかというとコーヒー派なので、何が美味しいミルクティーなのか分からない。当時たまたま期間限定で売られていたミルクティーらしきものを選んで買ってきてくれたらしい。当時は夏だったから、アイスミルクティーだった。
子どもの相手をして時間が経ってしまい、氷が溶けて味が薄まってしまったけれど、今まで飲んだミルクティーの中で一番美味しかった気がした。
……と、最後は「主婦かっ!」とツッコめずになんか良い話で終わった無念さはありつつ、大体いつも思い浮かべている点を挙げてみた。
まあなんというか……大変良い夫ではないだろうか。
思い出してみれば、あまりにお腹が痛くて蹲ってしまった時、足の小指が子どもの倒した空気清浄機の下敷きになった時、子どもの指が目に刺さって痛すぎて全く目が開けられず涙が止まらなかった時、生理二日目の時……、なかなか辛そうにしているときは、オロオロしたり、気にかけてくれていたように覚えている。
彼なりの大丈夫基準があって、それを超えると心配するシステムなのかもしれない。
府には落ちないけど。
パパとしても色々やってくれているし、今日も総合的に良い夫だと納得して布団に入ろうと思う。
そして明日、「腰大丈夫?」と聞いてみよう。
多分、「いつも痛いよ」と抑揚のない返事が返ってくるのだろうけれど(笑)