帰国隔離中「現在進行形の学び」〜2日目:○○で自分を見つめる学び
(写真は帰国後の検査陰性証明と宿泊施設への振り分け票:撮影2012年1月12日)
ハイパフォーマンス・コンサルタントの髙澤健(たかざわたけし)です。
これをお読みいただいているあなた様も含めて、一人ひとりが「最高の自分」に向って成長し続けることに役立ちたいと願って書いています。
本日から6日間は、私自身のおかれている状況における現在進行形の学びを書いています。
これを通してセルマネジメントのヒントや成長のための刺激が得られれば嬉しく思います。
6日間の現在進行形の学び、第2日目はメタ認知で自分を見つめてみる学びです。
メタ認知とは?
メタ認知は、英語の「Metacognition」という言葉の訳語です。
1970年代に米国の発達心理学者ジョン・H・フラベル博士が定義づけた造語です。
今やFacebook社が名称変更して、今や有名になった「meta(メタ)」という古代ギリシャ語の接頭辞と「cognition(認知)」という英語の言葉をつなげけたのです。
メタは古代ギリシャ語において「あとの」という意味で使用されていたことから、古代ギリシャ哲学者アリストテレスが「超越した」とか「高次の」という意味で「形而上学(自然に関するもの後に)」で用いたのがはじまりのようです。
より高次の、自分を超越した認知である「メタ認知」とは、「自己の認知についての認知」です。
つまり、自分が認知していることを、自己超越的なもう一人の自分が客観的に認知し、また制御していることを表すわけです。
「自分を俯瞰する」という表現も使われます。
自分の物事への捉え方や考え方を認知することにより、自分自身への理解が深まるわけです。
そのような認知によって、主観と客観を整理して考えることができるために、自分軸を持ちつつ協調性を高めることができる上、様々な状況の変化に振り回されずに対応することができるようになります。
そのような事もあり、近年は教育や人財育成でも注目される様になっています。
「強制隔離6日間」
新型コロナ感染症の水際対策として、海外からの帰国者、入国者は、14日間の隔離を自宅または指定された宿泊施設で行う事が決められています。
「オミクロン株」の流行により、帰国・入国する前の14日間に指定された地域や国に滞在した人を、10日間、6日間、3日間と地域に応じて「強制隔離」させることが決定しました。
この10日間・6日間・3日間は、14日間の隔離の一部ですので、残りの日数を14日間分になるまで、自宅などの場所で隔離しなければなりません。
今回訪問した米国の州はハワイ州とカリフォルニア州でしたから、6日間を決められたホテルで「強制隔離」、残りの8日間を自宅で隔離することになります。
ここで「強制隔離」と書きましたが、正式には「検疫所が確保する宿泊施設で待機」という表現になっています。
厚生労働省の英語での説明には「待機(standby)」という言葉は、「mandatory(義務)quarantine(隔離) 」 と訳されてありますので、「強制隔離」と言っても問題ないかと思います。
この6日間の隔離を都内のホテルの一室で過ごすわけです。
この期間、部屋から一歩も出ることはできません。食事は三食お弁当がドア脇に配られます。もちろん宅配を頼むこともできますが、直接受け取ることはできないので、ホテルにお願いして受け取ってもらう形になります。
洗濯は希望するなら浴槽で行う事しかありません。タオルやシーツの交換もありません。
3日目と6日目に検査を行い、陰性であれば6日目の午後に成田空港へ戻されるわけです。
「制限」下にある私のメタ認知
6日間の「強制隔離」下の私がどのような認知をしているか考えてみます。
まずは、制限下にある私の認知を思いつくまま羅列してみます。
一日一万歩を日課にしてきたが、部屋に24時間いるので難しい
窓が開けられず外気に触れることができない
腎臓疾患があるので減塩が困難だろう
閉所恐怖症気味なので閉じ込められている感覚でパニクらないだろうか
帰国72時間前、到着時、3日目、6日目と9日間で4回検査を行い、陰性でも残り8日間自宅隔離をすることの意味はあるか
アルコール飲まなくても良いが、禁酒の理由はなんだろう
濃厚接触者の隔離が10日に減らされたということは、海外に行った人は濃厚接触者よりもリスクが高い、潜伏期間が長いということなのか
タオル、シーツの交換がなく、感染の疑いのある人のように扱われている気持ちになる
強制隔離の経験者も「独房」「収容所」などの言葉を使う
落ち着いて「成果」を明確にして、そこに集中したい
時差ボケがあるが充分な睡眠を確保したい
このようにして改めて書き出すと、一つの自意識が浮かび上がってくるように思います。
それは....「被害者意識」
自分は被害を受けている側なのだという意識が強いように思います。
私は実際に被害を受けているのでしょうか?被害者ではないでしょう。
でも、自分があたかも被害者であるかのように意識する。
もし本当に被害者であるなら、害を加えた相手、すなわち加害者がいるわけです。ところが直接の加害者がいるわけではないのです。
そして被害者であるなら、怒り、フラストレーション、猜疑心、不信感、落胆、痛み、などの負の感情を内側に持つわけです。
「被害者意識」をもっていれば、実際に被害が起こっていなくても、これらの負の感情に心が覆われてしまうこともあるでしょう。
メタ認知によるコントロール
このようにメタ認知によって、自分で自分がどのように認知しているのかを少しだけでもふり返ることで、思考や感情をコントロールしやすくなるのです。
特に今回書き出すまでは、「被害者意識」を持っていることを認知していませんでした。
でも、これを認知したことで、否定的な感情に飲み込まれることがありません。客観視しながら、セルフマネジメントすることができるようになります。
また、これを読んでくださる皆さんとの適切な関わりをも確立する素地ができると思います。
まだ、他にも認知できることがありますが、記事も長くなっていますので、今日はここまでにさせて頂きます。
現在進行形の学びにお付き合いくださってありがとうございます。
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