見出し画像

せっかく起業、なんでこんなにも廃業してしまうのでしょう。

(写真はホテルの窓からみるロンドンの街:2016年7月撮影)

ベンチャー起業だけではなく、個人事業起業、副業起業、と海外に比べれば「ブーム」とは言えなくとも、日本においては「起業ブーム」と言って良いでしょう。

残念ながら、せっかく起業しても、程なくして廃業してしまう割合が圧倒的に多いようです。

起業して事業を廃業せずに継続している割合を「生存率」と呼びます。

この生存率が「中小企業白書」によると、1年目で約70%、起業3年で約50%だそうです。

ということは、起業しても一年でに3割が廃業、そして3年後には、半分が廃業してしまうことになります。

たとえは良くないのかもしれませんが、鶏でいえば孵化したヒナの3割が死んでしまい、3年経つ頃には半分が死んでしまうことになります。

「軽い気持ちで起業するからだ」
「良い商品さえあれば売れるなんて甘い考え」
「事業計画がしっかりとできていない」
「起業する前にアドバイスもなく始めるから」

批判するのは簡単ですが、誰もほんの数年で「廃業」することを目指して起業する人は誰もいない訳ですから、悔しい思いで廃業をせざるを得ないケースが多いに違いありません。

起業してほどない期間で廃業する理由は、ほとんどすべてお金不足。

資金不足になる

思うような売上が得られない。予想していた利益が出ない。キャシュフローなどの問題です。

1年目でやむなく廃業するような場合は、たとえ売上があっても、起業初期の出費に耐えうる充分な資金がなかったのでしょう。

創業時の融資や各種助成金などもありますが、充分な売上が立たなくなれば早晩廃業に追い込まれてしまいますね。

事業計画通りに行かなかった際の代替策を予め考えておくことや、固定費を下げて利益を上げていくこと、何よりも計画通りに売上を立てること、などなど。

廃業を避けるために必要な様々の施策は取り入れることが可能です。

また、売上を上げるための様々な施策が用意されています。

それでも、資金不足になってしまい、やむなく廃業に追い込まれるケースがあるわけです。

徐々にではありますが、廃業率は年々低下しているようでそれは良いことだとは思います。

それでも初年度に廃業するケースは、なくなって欲しいと思いますよね。

誰も経験したことのない未知の状況であれば、分からない事もないのですが、確立している施策が様々用意されているのにもかかわらず、廃業に至ってしまうのでしょう。

根本原因は?

やるべきこと、取るべき手立て、などが存在していても、それらが用いられていない事が多いのです。

それではどうしてそんなことが起こるのでしょう?

これは事業の廃業のことだけではないように思います。

やるべき事が明きらかなのに、なぜそれをすることができないのかと言う問題です。

少なくとも2つの原因があるように思います。

1.望ましくない状況になる

何に取り組んでいても同じだと思います。起業だけでなくても、何か新しいことに取り組めば、必ずと言って良いように、望ましくない状況が起こります。

内側から、外側から苦しみが訪れると言っても言い過ぎにはならないでしょう。

困難な状況になると、私たちは何かが間違っているのではないかと思ったり、圧倒されて前に進む勇気を失ってしまったりする事があります。

必ず難しい状況がやってくることを予め覚悟を決めておく必要があるでしょう。「自分だけは大丈夫」と考えずに、誰にでも苦難はやってくるとそのための準備を予めしておく必要があります。

何より前に進む「力」や問題に直面する「勇気」が失われます。

そのような状況になる前に、想定して準備をすることがありますよね。

また、孤立していると更に困難になります。信頼のおける仲間や伴走者を持つことは大切です。

2.時間がかかる

正しいと思われる手立てをうったとしても、一朝一夕で成果が上がるような手立ては稀です。

成すべき施策をとったとしても、直後に効果がでるわけではないことがほとんどですよね。

売上を立てるための手立てを取ったとしても、実際に売上があり、支払いがされるまでの時間がかかります。

その間に状況は変わらない、また悪化することさえあります。

ですから、何をするにも効果が出るまでの時間をよく考えて、逆算して取り組む必要があるでしょう。


これは何も廃業を避けるためだけでなく、全ての事業に共通していえることだと思います。

皆さんが、例え困難な状況がやってきても、それを乗り越えて、より良い成果を上げて頂きたいと願います。



最後までお付き合い頂きありがとうございます。


「ひとづくり経営コンサルタント」髙澤健公式LINEはこちら↑




いいなと思ったら応援しよう!