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イタリア出身のヴァーチュオーゾ:パスクァーレ・グラッソ

先々週の1月22日はジャズの日だったということだ。この歳までまったく知らなかった。January の Ja, zzは22に似ているから、ということだ。

この山野楽器の記事を読んで、すごいギタリストを教えてもらった。もうぞっこんである。イタリア出身でニューヨークで活動、2020年にデビューしたばかりのパスクァーレ・グラッソ。

聴いて驚き、見て驚き、の演奏だ。人間の指が、こんなにも速く、こんなにも正確に、こんなにもなめらかに動くものなのだろうか。落ち着いて超然とした感じの貫禄ある顔と表情と服装だが、1988年生まれというからまだ30代前半、パット・メセニーが「自分がこれまで見てきた中でベストなギタリストかもしれない」と絶賛したということらしい。

こういう正統派のテクニシャンは、やはりソロがいい。2021年の "Solo Ballads"、2020年の"Solo Masterpieces" たっぷりと堪能できる。

ジョー・パスの指に現代風のテクニックを加えて、ジム・ホールのギターのトーンを明るくして、もっと饒舌に弾いた感じ、というとちょっと違うだろうか。

ジョー・パスの不朽の名作、"Virtuoso (ヴァーチュオーゾ)と聞き比べてみると面白い。パスクァーレ・グラッソの "Solo Masterpieces" の1曲目、"All The Things You Are" 4曲目 "'Round Midnight"、がそれぞれ "Virtuoso" の10曲目と9曲目に収録されている。

ついでに、ジム・ホールの素敵なアルバム、私の愛聴盤で好きでたまらない "Jim Hall's Three" も聴いてほしい。ソロではないけれども、5曲めに "All The Things You Are"が入っている。6曲目がソロで曲は "Poor Butterfly"。このアルバムの "Three" は実にいい曲、いい演奏だと思う。

それにしても、イタリアのジャズ・シーンは熱いようだ。もともとアメリカで活躍してきたジャズ・ミュージシャンもイタリア系が多いとも聞いたが、最近だと、トランペットのパオロ・フレスや、ぞっこんの凄腕ギタリスト・シチリアのマッテオ・マンクーゾなど、聴く機会が多い。

これから、どんなに化けていくのだろうか。この人がここから化けたら、どんな新しい地平が開かれ、どんな境地に達するのだろうか。

楽しみにしている。


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3. いずれも、耳もあまりよくないし、知識も少ない、語彙力もない、なので、基本YouTubeやSpotifyのリンク貼り付けと「好きだー」「愛している」というだけの記事ばかりになっているし、そうなっていく。

私本人が楽しく書いていることだけは間違いない、それだけは伝わるだろう。

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