火曜日しばらく雑記帳・2023 CW03
先週の雑記帳から、1週間、穴をあけてしまった。言い訳はしたくないが言い訳をすれば「忙しかった」「気持ちの余裕がなかった」「ちょっと体力的にしんどかった」ということで、これが仕事なら言い訳にもなんにもならない。まぁ、平たくいえば、時間のマネジメントの失敗なわけだ。
まぁ、言い訳はするまい。
毎年にならって、今年も正月2日に妻のほうの墓参りをすませてきたが、先週9日に新横浜に戻ってきたので、こちらも毎年にならって15日の午前中に私のほうの墓参りに行ってきた。お墓は上野から浅草のほうに歩いて5分ほどの稲荷町にある。
去年のクリスマスあたりからずっと最近、どうもいろいろ思うようにいかない。何かするたびに、想定内外を問わず思わぬ問題にブロックされる。
ぐずついた天気のこの日は、あてにしていた花屋が2軒とも休み、帰りに寄ろうと思っていた蕎麦屋は全部休み。かっぱ橋道具街まで歩いても花屋がみつからず仕方がないので、上野駅まで速足で戻って駅構内の花屋で購入し、また稲荷町に戻った。
予定どおりに午前中ですますことができたが、上野と稲荷町の間を、まさか2往復するはめになるとは。
日曜日はやはり閉めている店が多い。それから、前日にうすうす気づいていたのだが、正月は開店してそのかわりに 15-17 日を休みにするお店も多いようだ。運が悪い、というわけではなく、事前に調べておけばすむことである。
■上野は楽しい。すっかり人出も戻ってきたアメ横を冷やかしでぶらぶら歩いたが、あれも食べたいこれも食べてみたいと思うものの、どうも気おくれしてなかなか決められない。さんざん迷ったあげく、やはりうまい蕎麦が食べたいと思い、上野藪そばにした。入ったときは列の2番目で数分待たされただけだったが、出たときはずらっと行列でさすがの人気だ。
蕎麦の風味を楽しむならせいろやざるで手繰るのがいいかもしれないけれど、私はたいてい暖かいつゆの天ぷら蕎麦にする。このほうが気軽で暖まる。出汁がほどよくきいた品のいいつゆが美味しい。天ぷらの衣が柔らかくほぐれて香ばしい油もつゆに浮いて暖まる。柚子の香りもほんのりといい。大根おろしが添えてあって、後半、つゆに入れると大根の辛みが少し加わりさらに旨味がひきたつのが面白い。こういうのはやはり熱いつゆがいい。あとあとの余韻まで楽しみながら、ゆっくりと新横浜に戻った。
行こうかと思っていて振られた、「砂場」や「翁庵」も美味い。「砂場」は蕎麦のボリュームがあって満足できるが、つゆがちょっと甘いと思う人は多いかもしれない。
土地柄なのか、この近辺のお店は立ち食いの店でも、上野の駅ナカのお店でも、どのお店も天ぷらやかき揚げがめっぽう美味い。もっとも、だいたい墓参りを午前中にして、開店すぐあとに訪れるからかもしれないが。
それぞれ、とてもおススメだ。近くに行かれた際には是非。
■一日を整える弁当は、年が明けてもとくに変わったところはなく、形を守っているが、季節は巡る。
12月や1月になると、一部のスーパーでオマーン産のさやいんげん(さんど豆)が出回るのを知っているだろうか。インゲンは日本中で栽培されていて、春先から夏・秋にかけて、沖縄から東北地方まで順々に南から北に北上していき年中、手頃な値段で入手可能だが、冬はオマーン産が安い。
調べてみると、さやいんげんの輸入はオマーンとメキシコからでオマーン産が90%を占めるそうである。
とはいえ、2018年の国内出荷量が25000トンほどでオマーンからの輸入が816トンということなので流通量全体で見ると 3%強程度しかない。
原産地はコスタリカやグアテマラなどで、1500年ごろには中南米で広く食べられていたそうだ。そして、その後、ヨーロッパに伝わったということである。
菜の花も苦みと辛みがあって美味しい。毎年、この季節の楽しみだ。
■先週にひっかかった音楽を少し。
1.それほど熱心にクラシックのギタリストを追いかけているわけではないが、アレクサンドラ・ホイッティンガム (Alexandra Whittingham) と ステファニー・ジョーンズ (Stephanie Jones) が YouTube で、ブラジルの作曲家にしてギタリスト、セルジオ・アサド (Sérgio Assad) の "Helping Hands"を演奏している動画をアップしていた。
若手の二人の溌剌とした演奏で見るからに楽しそうでいい感じだ。
アレクサンドラ・ホイッティンガムは2021年にデビューアルバム "My European Journey" をリリースしたばかり。私が要領を得ない紹介や解説を書くよりもよっぽどいい記事があったので貼っておく。
ステファニー・ジョーンズは、2019年に "Colours of Spain"、 2020年に "Open Sky"の2枚をリリースしている。やはり、musica-terra.comにいい記事があったので興味がある方はこちらをどうぞ。
ところで、セルジオ・アサドといえば、オダイル・アサドと兄弟で有名なミュージシャンにしてギタリストだ。そして、私が大好きなギタリスト・ミュージシャンのバジ・アサドの兄だ。バジ・アサドは本当に好きでよく聴いている。
2.先週、ヘティ・クース・エンダンのライブがリリースされている。タイトルから芸能活動50周年記念コンサートということだと思う。往年のヒット曲をライブならではの自由な演奏が楽しい。
ヘティ・クース・エンダンは「世界の歌姫たち」でとりあげた。
3.ポルトガルの若手ファド歌手のサラ・コレイア (Sara Correia) がフラメンコの歌い手イスラエル・フェルナンデス (Israel Fernández) との共演で、"Bocas Do Mundo" がよかった。二人とも心を揺さぶる歌声だ。
イスラエル・フェルナンデスも1989年生まれと若い。彼を中心に他に若手のフラメンコの歌い手も聞いたがなかなか堂々たるものだ。
ファドについては、まだまだ聴けていないが、アナ・モウラについて記事を書いたことがある。サラ・コレイラについては捕捉で少し触れた。
いずれ、独立の記事でとりあげることになるだろう。
4.イタリアの女性ボーカル、アリーチェ (Alice) が新しいアルバム "Eri Con Me" をリリースした。2021年に逝去したフランコ・バティアート (Franco Battiato)の楽曲を歌うトリビュートアルバムということだ。
バティアートの楽曲も魅力的だが、アリーチェの深い低音の魅力が、イタリア語の柔らかい発音とよくあって美しいアルバムにしあがっていると思う。
5.ジェフ・ベックも天国に旅立ってしまった。髄膜炎ということだが、あまりに突然だ。ついこの間も元気にツアーをしている様子が伝えられていた。
好きなアルバムを一枚と言われるとものすごく困るが、目をつぶって一枚だけ…. 1999年の "Who Else!"
R.I.P….
■ 14日は、新横浜での初走りだった。昼に久しぶりに妹と弟にランチで会いに行く予定が入っていたので、先週に引き続き、またもや朝早起きして走ってきた。濡れるほどではなかったけれど、小雨がぱらつき、寒々としていたが走りやすい。無事、13.8kmのいつものコースを走ってきた。
ちなみに昨日、1月16日は私の誕生日でもあった。午前中は家の用事でかなり大事な要件があってそれを無事に済ませてほっとした。
しかし、昨日、すなわち私の誕生日の午後から新横浜の事務所のネット環境が不安定だ。気が付くと接続が落ちているときがある。接続できている間は普段どおりでご機嫌だ。接続が断になるのは不定期で間隔はバラバラだ。長く連続して使えているときもある。WiFiのルーターが悪いのか、AUひかりの障害なのか、微妙なところに思い、判断つきかねている状態だ。たまたまなのか、ブラウザで「AUひかり 障害」と検索すると落ちるのが笑ってしまう。
まったくアンラッキーな日々が続いている。
※追記 (2023/1/17 25:19) 結局、この記事の投稿を済ませたあとで、接続断となる周期が短くなってきて耐えられなくなったので、昼に購入しておいた新しい WiFi ルータに交換した。接続は安定し、しかも体感速度もかなり上がり快適である。無実のAUひかりを疑ったのは私が悪かった。
柄谷行人「力と交換様式」は14日に、加藤文元「宇宙と宇宙をつなぐ数学 IUT理論の衝撃」は9日に読み終わった。
とても面白い読書だった。この点は年始から幸先がいい。それぞれ思ったところと理解したところを自分のメモのためにも書いておこうと思い、書きたい気持ちでいっぱいだったのだが、そんなこんなで今週は不覚にも落としてしまったが、来週に「力と交換様式」について書く予定だ。
■関連外部リンク
稲荷町の浅草方面行出口すぐ横の、路面立ち蕎麦、「小粋そば」もおすすめ。