マダガスカルの調べ・2:Rossy
私は大学のころ、30年以上前にマダガスカルの音楽を聴いて惚れてしまいレコードを買い求めた。特にヴァリハという長い竹の筒のまわりに多数の弦を張った箏のような楽器が好きでそのことは何度か書いたと思う。
先日、京都に帰ったときに書棚のレコードを見ていたら、そういえば Rossy というミュージシャンのレコードもあったなぁと思いだした。
あのころは情報も何もなく、Rossy というのがミュージシャン個人の名前なのかグループの名前なのかもわからなかった。今なら、ちょっとキーボードをたたいてみればすぐにわかる。
マダガスカルのポップスというと、ヴァリハの響きもいいし、ソディナという竹笛、パーカッションやコールアンドレスポンスの合唱といった彼の地の民俗音楽の要素もほのぼのといい。クリーンなサウンドの南アフリカっぽいエレクトリックギターの入る曲もあるし、多くの曲でアコーディオンが独特のいい味を出していて、そのあたりも気に入っている。Rossy はアコーディオンを弾くシンガーソングライターということだ。
上の写真のアルバムは Spotify でもすぐに見つかった。1曲目は少し不思議な感覚の和声進行が印象的でポップな曲で気に入っている。YouTubeでも一発で見つかった。しかし、たぶん曲名が違っていると思う。 "Ambilahao Zaho" だろう。4曲目はヴァリハの調べもノリがいい楽しい一曲でイチオシの曲なのだが、たぶん "Ambilahao Zaho"ではなく、こちらが "Papa Mandela"だと思う。
3曲目の"Any Imalala"もエレクトリック・ギターのアルペジオとベース、ドラムスといったシンプルなバッキングで、間奏もリード・ギターの他にソディナだろうか笛の音も不思議な素朴な感覚で加わり面白い。
Hiragasy と呼ばれるマダガスカルの首都近くハイランドの民俗音楽と西欧ポップスの要素をうまく取り入れていてほのぼのと楽しく聴けると思う。次のサイトによれば、Hira = 歌、gasy = マダガスカルのという意味らしい。
Hiragasy - Madagascarian Dance (musicfromworld.altervista.org)
2002年の 12曲入りのアルバム "Gasy’Car" 、こちらもたっぷり楽しめる。
1992年の "One Eye The Future One Eye On The Past" もいいかんじだ。中南米の音もうまく取り入れているように思う。
改めてマダガスカルのポップスを堪能している。ちょっと遠いが、いずれ訪問してみたいものだ。
■関連 note 記事
マダガスカルと東南アジアはずっと以前から交流があったと考えられる。