【学び55冊目】松下幸之助 成功の金言
【自己観照、自家製の心のコンサルティングファームを設立する】
何かに夢中になり、一生懸命取り組むこと、冷静に自分を外から眺めること、どちらも大事です。
それぞれどのように大事なのか分析してみました。
①夢中になり、一生懸命に取り組むこと力は、ドーパミン型の成功を得るためには、なくてはならないものです。
集中力が散漫している状態では、なにごとも納得いく成果が出ません。自分をその仕事に拘らせる、絶対的な原動力が無ければ、ドーパミンを得ることはできないのです。
②一方、冷静になる力は、一つのことに囚われている自分に、違う視点を与えるために必要なものです。「何かに囚われないようにするための力」という言い方もできます。
二つの力は、目的からするとトレードオフに聞こえます。しかし、どちらも重要です。この2つの力を同時に使いこなして人生を生きていくのが、正に弁証法です。
何かに全力で取り組む力だけ持っている人の場合、技術志向になりがちです。何かのきっかけで興味を持ったことに、あきれるほどに全力で取り組みますが、他のものに目がいかなくなってしまうという欠点があるのです。なので、その興味を持った分野においては、相当専門性も高まり、ある程度の功績を残すことができますが、逆に言えば、「それしかできない」人になってしまうのです。
一方で、冷静さは広い視野を持つためには欠かせませんが、冷静さを持ち合わせているだけでは、行動に移せません。行動に移す前に、躊躇してしまうのです。
しかし、これら二つをうまく組み合わせることができれば、上手くいきます。何かに全力で取り組みながらも、いつでも、広い視野に切り替えられることで、一つのことである程度やり遂げたら、そこで囚われるのをやめて、違うことへ乗り換えることができます。専門性を高めすぎてしまうと、違うことをやってみることが難しくなってしまうのです。だからといって、一つのことにも全力で取り組むことができなければ、いくら視野が広くても、ただの「色んなことを知ってる人」になってしまうのです。結局は、二つをうまく使い分けて、弁証法をいかに実践するかにつきるのです。