はじめて複数チームをマネジメントするときに準備した3つのこと
ハウスマートの高松(@t14i_)です。
弊社のプロダクト開発チームは今年の前半でフルタイムのメンバーが4名から12名に増えました。(非常にありがたいことです🙏)
ジェフ・ベゾスが提唱しているツーピッツァルールに則ると1チーム8~10名が効率的なチームの人数と言われているので、12名まで増えると必然的に複数チームをマネジメントすることになります。
私自身複数チームのマネジメントは初めての経験だったのですが、その際にやって良かったことを振り返って簡単にまとめました。
複数チームをマネジメントするときに準備した3つのこと
①組織構造を決める
②役割と責任(Role&Responsibility)を明確にする
③コミュニケーションを設計する
なぜ複数チームのマネジメントが難しいか?
そもそも、なぜ1チームでは必要なかったのに、複数チームのマネジメントをする際に特別な準備が必要なのでしょうか?
その理由は、全ての意思決定に自分が関与することが難しいからだと思っています。
1チームの運用であれば全てのミーティングやディスカッションなど意思決定の場に必ず参加して全てを把握することが可能です。自分の中で意思決定のロジックが定まっていれば困ることはありません。
しかし、複数チームでそれをすると一瞬でマネージャがボトルネックになります。
なので、意思決定を複数人で担当することとし、誰に何の意思決定を委譲するかを明確にする必要があります。
すでに出来上がっている組織の場合これを考える必要はあまりないのですが、スタートアップなどの環境でゼロからチームを拡大していくときにこれを意識せずになんとなくで進めてしまうと危険です。
①組織構造を決める
まず、組織をどのように分割するか?それぞれのチームに何を任せるか?を決めます。
弊社ではC向けの「カウル」というプロダクト、B向けの「プロポクラウド」というプロダクトごとにチームを分けました。
②役割と責任(Role&Responsibility)を明確にする
続いて、それぞれのチームにどのようなロールの人をアサインするか考えます。
弊社では1つのチームに必ずPdM(プロダクトマネージャ)とPjM(プロジェクトマネージャ)を置くようにしています。(1人にタスクが集中してマネジメントの質を落とさないような工夫です。)
それぞれ、
PdMはなぜ・何を・どの順番で実行するかの意思決定の役割と責任を
PjMはスプリントの運営(いつまでに・どうやって実行するか)の役割と責任を担っています。
また、エンジニア・デザイナーにも期待する役割と責任を定義して、それぞれ何人ずつ、どのくらいの比率が良いかを考えます。
(弊社ではデザイナーが企画の初期から入ることもあり、今はエンジニア:デザイナーの比率は3:1くらいにしています)
(本来であればここまで考えて、そのロールに適する人を採用するという順番ですが、採用の話はまたどこかで書きます)
③コミュニケーションを設計する
最後にコミュニケーションの設計です。
コミュニケーションはSlack、MTG、1on1の3つを基本として設計しています。
Slackは以下のチャンネルを整備し、チャンネルを選ぶことで欲しい情報が本人の意思で過不足なく取れる状態を作ります。(全社のものは割愛)
・グループ全体のチャンネル
・チームごとのチャンネル
・職種ごとのチャンネル
・プロジェクトのチャンネル(組織横断プロジェクトにつき1チャンネル)
プロジェクト運営に関するMTGは各PjMにハンドルしてもらい(デイリーハドル、スプリントプランニング、振り返りなど)、
マネージャとしては情報共有と知識共有を目的とした定例MTGを開催します。
また、1on1では会社の現状や今後の方針、チームの状態を、それぞれのメンバーの入社時期やバックグラウンドの違いによる理解度の差を埋めて伝えるよう心がけています。
忘れちゃいけない大事なこと
これらのルールを決めるだけで安心してはダメです。
大事なのは常に実行と改善です。
これらのルールがきちんとチームに浸透するまでそれぞれのチームメンバーをオンボーディングし、内容を伝え続けます。
また、やっていく中で改善点を見つけ出し、ルール自体をアップデートすることも忘れないようにしましょう。
元ネタと今後の課題
実はこの内容は元ネタがあります。複数チームマネジメントは私自身も初めての経験だったので、色々調べていく中でこの記事にあたり、いまいま必要な部分だけ実践して1年弱やってきました。
結果として、現在では2チームが自律して動けるようになっており、私は経営やインフラ改善、副業機械学習チームとの協業など別なことに時間を使えるようになっています。
この記事もとても良くまとまっているので、興味を持たれたら是非読んでみてください。
まだ小さいチームなので、ここに書かれているビジョン、行動指針(バリュー)、採用、評価などは全社で決めたものをそのまま使っていたりします。
また、メンバーの成長のための仕組みづくりや、キャリアパスの設計は今後の課題として捉えています。
これから新しく組織を作るマネージャさんの参考になれば幸いです😄
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