「datable」正式版のリリースと2.25億円のシード調達を発表しました
株式会社Datable(データブル)はシードラウンドとしてALL STAR SAAS FUND、mint、複数の個人投資家を引受先とする総額2.25億円の資金調達を行い、本日、datableの正式版をリリースしました 🎉🎉🎉
https://datable.jp/news/2022-09-14
datableは、”SaaS企業のためのSaaS(SaaS for SaaS)”として、SaaS企業が抱える自社プロダクトとSFA/CRMなど複数ツールとのインテグレーションに関する課題を、一気通貫で解決するサービスを提供しています。
・お客様からのインテグレーションやデータ連携の要望が多すぎて全てに対応できない
・連携したいツールが多すぎて自社だけで開発しきれない
・戦略上連携ツールを増やさなければいけないが優先順位やリソースの都合で後回しになっている
このような課題をお持ちのSaaS企業の皆様、是非お問い合わせください。
インテグレーション開発を簡単にするノーコードツールと、運用立ち上げのサポートで、社内のリソースを大きく使わずに複数システムとのインテグレーションを加速することができます。
↓↓↓お問い合わせはこちらから↓↓↓
今回、プロダクト正式版リリースに合わせて、datableで解決したいこと、この分野に挑戦することに決めた背景を少しだけ説明させてください。
datableで解決したいこと
私は今まで数々のSaaS開発の現場にCTOや技術顧問として携わってきました。
開発実務と経営を同時に見ていた立場からすると、「御社のサービスと今使っているXXというサービスを連携してほしい」というお客様からのご要望はなんとも頭の痛い問題でした。
SaaSを運営している方なら誰でも、このようなご要望に一度は直面したことがあるのでは無いでしょうか。
お客様の業務フローをよくよく聞いていくと、確かに連携をしないとデータの二重登録が発生して運用が回らないように感じる、
とはいえ社内のエンジニアリソースはカツカツだし、事業を進捗させるためのロードマップはびっしり詰まっている。
仕方なく契約単価が大きいお客様だけは個別対応として引き受けて、それ以外のお客様には「御社側で対応してください」と差し戻す。
お客様のためを思うと全て対応したいが、現場を考えるとそんな余裕はなく、結果としてARR積み上げのチャンスを取りこぼし、手動運用の負荷を嫌ってChurnの原因になる。
HorizontalでもVerticalでも、ジャンルを問わず様々なSaaS企業が同様な課題に直面していました。
そんな状況をいくつも見る中で、インテグレーション実装の負荷を軽減するノーコードツールを開発すれば、SaaS企業とユーザ企業の両方に喜んでいただけるのではないか、と思い今回のdatable事業にたどり着きました。
datableを使うと実現できること
datableは、これまでクローズドβ版として20社程度のお客様にご利用いただいています。
SaaS事業者様は、一度自社のプロダクトとdatableを連携すると、datableを通して国内外のメジャーなSaaSやデータベース製品を中心に200種類以上のツールとのインテグレーションが可能になります。
また、ノーコードで各種ツールとのデータ転送処理が柔軟に設定できるため、今まで1件あたり2週間~1ヶ月程度かけて行っていたシステム連携の開発が、最短わずか数分でデプロイできるようになります。
これにより、今までインテグレーションが障壁になっていたお客様への導入が短期間で進むほか、ユーザ企業の業務に深く組み込まれることでチャーンリスクを抑えることができるため、結果としてSaaS企業のARR成長率の向上に寄与します。
さらに、連携先となるツールの知識や運用の立ち上げノウハウも弊社がサポートとしてご提供することで、運用コストの削減も同時に実現します。
ノーコードツールと運用のサポートを合わせて、SaaS企業の成長につながるインテグレーション戦略のサポートを一気通貫で提供しています。
インテグレーションがSaaSの更なる普及の鍵となる
ここでマクロの視点からもインテグレーションの課題と可能性を見てみたいと思います。
突然ですが、USのエンタープライズ企業でのSaaS利用状況をまとめたこちらのチャートを見てください。
なんと1社あたり288ものSaaSを利用していて、そのうち60%が2年の間に新規に導入されたり入れ替えられているのです。すごい数字だと思いませんか?
また、USのSaaS間インテグレーションの実状に関しては、commmuneの代表高田さんのブログが非常に参考になります。
commmuneさんは今年からUSへの進出を掲げており、高田代表自ら渡米しリサーチをした結果をブログにまとめてくれています。
そのブログの中でインテグレーションについて次のように言及しています。
USでは日本の10倍競合が多いのでターゲットを狭く設定し、深いペインを解決することが求められます。そのため、機能を絞ったソリューションを既存ツールとの連携ありきで検討することが多く、SaaS企業からするとそのインテグレーションの充実度が導入の足切りになっているようです。
これらの状況を背景にして、USではSaaS間のインテグレーションを担う企業がたくさん生まれています。
中でもこの領域の注目株であるEnterprise iPaaSのWorkatoに至っては、昨年末のシリーズE調達時点で数千億円の企業規模になっています。
1社あたりのSaaS利用数の統計を見ると、日本とUSにはまだ大きな乖離がある状況ですが(日本平均8ツール/社、US平均80ツール/社)、
日本でも先進的な企業群に限定すれば、かなりの数のSaaSを導入している企業も数多く存在しています。
上記を踏まえると、これから日本でSaaSマーケットがさらに成熟していく過程で、インテグレーション領域はSaaS企業にとってもユーザ企業にとっても対応を迫られる重要なテーマになってくることは間違い無いでしょう。
ここの課題を解決しない事には、SaaS普及率の上昇や、さらなる業務の高度化を実現することはできません。
言い換えると、これからのSaaS普及の鍵はインテグレーションにあると言っても過言ではありません。
一方で、SIer企業の存在や、ユーザ企業側にエンジニアが少ないなど、日本特有の業界構造に基づく課題背景もあり、日本市場におけるこの課題の解き方はUSとはまた違ったものになってくると思っています。
そのため、このタイミングで日本のSaaSやユーザ企業の事情を理解した弊社のようなプレーヤーが参入することに、大きな価値と可能性を感じています。
datableを作るチーム/投資家陣
datableは、SaaS企業への深い理解はもちろん、各業界の業務の知識も必要であり、加えて技術力と営業力を同時に求められる難易度が高い事業だと感じています。
そんな中でも一歩ずつ着実に進められているのは、SaaSやスタートアップに精通したプロフェッショナルなチームだからです。
役員陣は、私を含め3名ともスタートアップの経営経験を持つメンバーです。
私は楽天でのエンジニアを経て、不動産テックスタートアップでCTOを5年ほど勤め、Vertical SaaSの立ち上げを経験、その後独立して複数のSaaS企業に技術顧問として携わってきました。
CTOの角井とは新卒で楽天の同期、公私ともに10年来の付き合いで、同じ2016年にスタートアップの世界に飛び出し、お互い違う企業でCTOを経験してきました。
今回、CTO経験がある自分が代表を務めるからこそできる技術的にチャレンジングな事業に挑戦したいと思い、私が事業全般を広く、開発はCTOが全て見るというバランスで立ち上げてきました。
開発難易度が高いプロダクトにも関わらず短期間でここまで事業を進められているのも、角井CTOのおかげです。1人で事業と開発を両方見る体制では難しかったと思います。
CXOの池西は元商社マンでデザイナーに転向したというユニークな経歴の持ち主で、サービスのUIや会社のCIはもちろん、ビジネスへの理解も深く、事業開発やオペレーション設計、商談までこなしてくれる強者です。
システムや運用が複雑になりやすいプロダクトなのですが、ユーザ目線と事業目線の両方を合わせ持ち、全てをシンプルにデザインしてくれる池西に日々感謝しています。
また、私や角井と以前から一緒に事業を立ち上げてきた頼りになるエンジニア陣をはじめ、プロダクトサイド/ビジネスサイド共に非常に頼もしいメンバーが続々と参画しています。
投資家陣は、「SaaSと言えば!」のALL STAR SAAS FUNDさんにリード投資家を引き受けていただき、多岐にわたる事業経験が豊富なmint白川さんにもフォローいただいています。
さらに、BtoBの領域で実績を残されているエンジェルの方々にも多数ご支援いただき、日々貴重なアドバイスをもらいながら事業を進めています。
その他にも、導入やPoCを決めていただいた企業の皆様、多岐に渡りアドバイスやサポートいただいた皆様など、ここには書き切れないくらい多くの方々に支えられて正式リリースまで漕ぎつけられたこと、感謝しています。
最後に
今回のPRに際してALL STAR SAAS FUNDの湊さんとTwitterライブを開催させていただくことになりました!
SaaS企業がどうやってお客様のインテグレーション要望に対応していくか、という内容でお話ししますので、もしお時間ある方は聞いてみてください。
9月21日(水)20:00-、SaaS企業の担当者様向けに「ARR成長率を伸ばすインテグレーション機能の作り方」(@Twitter Spaces)
また、弊社はPaaSの側面を持つシステムを開発しており、技術的に難易度も高く、モダンな技術も積極的に取り入れ面白いことをいろいろやっています。
やっと大枠が動くようになった段階でもあり、まだまだまだまだ作るべきもの作りたいものがたくさんある状態なので、腕に覚えのあるエンジニアを大大大募集しています。
MeetyでPaaSのアーキテクチャ談義をしましょう!お待ちしています。
全てをこれから立ち上げなければいけないシードフェーズなので、もちろん他職種も積極採用中です。
↓↓↓少しでも気になった方はこちらを見てください↓↓↓
ここまで長い内容にお付き合いいただきありがとうございました。
まだまだここがスタート地点、ここから頑張っていきますので応援よろしくお願いします🙏