サンリオのリブランディングから学ぶマーケターが持つべき【4つの社長の視点】➂
今回も引き続き、サンリオさんの講演の内容からマーケティングにおいて大切にしたい視点のお話しをしていきます。
とても勉強になる部分が多く、今後私も生かしていきたいと強く感じましたのでとてもボリュームが増えてしまい、、、、
今回から数回にわたってこの公演から学んだ情報を発信していきます。
=========講演について=========
スピーカー:サンリオCMO 木村真琴さん
講演名:ブランドを再び輝かせる提供価値の再定義
~この難局をサイバイバルするために~
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こちらを拝聴し、具体的に
・マーケターが持つべき4つの社長の視点
・キティーちゃんのリブランディング
・ぜひ注目したい注目のユニット“はぴだんぶい”
・オンラインライブ
の情報をお届けします。
初回のテーマは
・マーケターが持つべき4つの社長の視点 3つ目
ついてご紹介します。※念のため、今回も、、
全くサンリオの話が出てきません、、次回から事例のご紹介を
させていただきます
3つ目の視点は
自社の商品やサービスの本質を
もう一度見つめ直すような視点です。
当たり前のことですが、皆様も改めてこういう視点を持っていただく
きっかけになれば幸いです。
自分も少々、ドキッとしました。
では、本題に入っていく前に質問です。
アナタの会社やサービスの提供価値とは?
どのような物でしょうか?
これをすぐ回答出来た方はこの先の話は必要ないかもしれません。
同じ質問ですが、もう少し回答しやすくしますね。
あなたの扱う〇〇(商品やサービス)の、
“いい〇〇(商品やサービス)”って何んでしょう?
(これが今回お伝えしたい、社長の視点の3つ目です)
ちょっと答えやすくなりましたかね。
私は今メインで動画を扱っておりますので、
“いい動画って何?”と改めて考えてみると、
ずばり、お客さんの課題や希望を叶える
動画がいい動画であると考えます。
こう考えると、僕が提案しなくてはいけないのは
改めて、お客様の課題や希望を叶えること。
普段の提案では良いストーリーを提案することに
重きを置いていますが、僕が絶対に忘れてはいけないのが
お客様の課題と希望を叶えるということ。
つまりは、動画は一つの手段であるというのが改めて感じられます。
ここで改めて思い起こされるのがクリステンセン氏のジョブ理論。
木村さんも講演の中で
ジョブ理論のお話しをしていました。
ジョブ理論を、簡単にお伝えすると、
顧客は商品やサービスを欲しいのではなく、
顧客の抱える悩みや希望=「ジョブ」を片づける解決策が欲しいのだということ。
マーケティンの格言で有名なドリル理論にも通じますが、
「ドリルを買いにきた人が欲しいのは
ドリルではなく『穴』=ジョブである」
という感じですね。
ジョブ理論に関しては
分かりやすくまとっていた記事を見つけたので引用します。
ジョブ理論とは
ジョブ理論の基本構造 その1
「ある特定のシチュエーションで人(顧客)が成し遂げたい進歩を“ジョブ”と呼ぶ」顧客には必ず「ジョブ」が付随します。だから「顧客」を単位として数えるのではなく「ジョブ」にフォーカスすることこそが重要なのです。人はジョブを解消することで快感を得ます。例えばあなたが大事なデートを控えているとしたら「オシャレな服装と髪型を整えたい」といったジョブが生まれるでしょう。
ジョブ理論の基本構造 その2
ジョブを進める手段として、人は特定の製品やサービスを消費する。その行為を「雇う(ハイア)」と呼ぶ
「消費する」ではなく「雇う」と呼ぶことで「ジョブ」を理解しやすくなるでしょう。全てのサービスは「与えるもの」ではなく「利用してもらうもの」です。
ジョブ理論の基本構造 その3
ジョブは、顧客が商品・サービスを購入するかどうかの判断材料である。よって、顧客の置かれた状況により、雇う製品は左右される当然だと感じるかもしれませんが、あらためて頭に入れておきましょう。顧客のニーズが先にあって、企業はそのニーズを埋めるサービスやプロダクトをローンチしなければいけません。
ジョブ理論の基本構造 その4
ジョブは機能的な側面だけを持っているわけではない。達成することによる感情的や社会的なご褒美がある
例えば食事をすることは「空腹状態を解消する」という機能的な側面があります。その要素を追求するならば、口に入ればなんでもいいはずです。しかし顧客にとっての満足は機能的側面だけではありません。
従業員のホスピタリティーに優れている場所で食べると「うれしい」。これは感情的側面ですよね。おしゃれなカフェで食べてSNSに投稿して「いいね」をたくさん集めると「センスがある人間だと思ってもらえる」。これは社会的な側面でしょう
BizMakeさんの記事より引用
https://media.bizmake.jp/method/about-jtbd/
更に、このジョブ理論を理解するうえで有名なお話がコチラ
「ジョブ理論」を用いて売り上げを伸ばした事例をご紹介しましょう。「ジョブ理論」関連のメディアや記事をご覧になっている方には釈迦に説法でしょうが、有名な事例に「とあるミルクシェイク店の物語」が有ります。とあるファストフード企業で「ミルクシェイクの売上を拡大する」というミッションがありました。そのファストフード店は、はじめに「さまざまなフレーバーを追加」しましたが、コストがかさんだだけで売り上げは伸びません。
そこでミルクシェイクのニーズを調査するために市場調査を実施し、購入者属性を整理。セグメント化して地域別に販売するも、やはり売り上げはいまいち。そこでアンケート調査を実施したところ「安い」や「美味しい」などの結果が返ってきたので「味」や「値段」「量」を指標にミルクシェイクの調査を重ね、製品に反映しました。それでも売れ行きは変わりません。
そこでジョブ理論を採用し、実際に購入者の動向を観察してインタビューをしました。来店客の生活に起こったどのような「ジョブ」が、彼らを店に向かわせ、ミルクシェイクを購入させているのかを分析したのです。すると主に以下のような返答がありました。
・平日の朝の購買層は「通勤の退屈しのぎ」と「腹持ちの良い、手が汚れない間食」としてミルクシェイクを雇っていること(確かニューヨークの話で、実は渋滞がとてもひどい)
・休日の購買層は、子どもを喜ばせる(優しい父親と思われる)ためにミルクシェイクを雇っていること
なんと購入者は味や値段には重きを置いていなかったのです。この調査結果をもとに、プロジェクトチームはフレーバーをシンプルにして、長持ちするどろっとしたシェークを開発。するとたちまち売上は改善しました。「顧客のジョブ」の観点からニーズに当てはまる製品を作り出すことに成功したのです。
同じくBizMakeさんの記事より引用
https://media.bizmake.jp/method/about-jtbd/
このミルキーシェイクの例でもわかる通りで、
企業が考える顧客のニーズと、実際の顧客のニーズには
乖離があることが沢山あるわけですね。
なので、
今回の社長の視点
“いい〇〇(商品やサービス)って何?”
も、常に顧客のニーズを理解しなさい、
そしてその考えたニーズは間違っていることが往々にして多い、
ということなのではないでしょうか。
自分も常にこのことを心にとめておきたいと思います。
はい、今回は以上です。
前回、前々回とマーケターが持つべき社長の視点を
3つご紹介しました。
次回からは、その3つの視点に基づいて、
木村さんがサンリオで行った
リブランディングの事例をご紹介いたします。
ぜひお楽しみに!
▼YouTubeもやっています。
2つ目の視点、3つ目の視点を解説しています。
宜しければこちらもご覧ください。
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