杉浦稔大投手の今年度成績を振り返ろう ⑥9,10月度
(前回の記事)
8月下旬の実戦復帰を経た北海道日本ハムファイターズ・杉浦稔大投手。シーズンも終盤戦に差し掛かる9月を迎え、チームが2位をキープするなか9/1に1軍再昇格を果たす。
リード、同点、接戦、ビハインド、イニング頭、途中、ピンチ時とあらゆる場面で登板を重ね、それぞれで求められる多様な仕事をきっちりと果たしていった9月を振り返る。
9月だけのつもりだったが、10月にも一度登板しているのでそちらも一緒に振り返っていく。
復活、そして積み重ねていく大事な仕事
9月の初登板は昇格当日の1日、L戦@ベルーナ。6回に同点に追いつかれたのち、2番手で登板。一死から中安で出塁、二死から四球、暴投、四球で満塁のピンチを作るが、ショート水野の好守に助けられ無失点。7/10以来11個目のホールドを記録。
4日のH戦@みずほPayPayでは3点ビハインド(4番手)、7日のBs戦@エスコンでは4点リード(3番手)の場面で登板。いずれも得点圏にランナー進めるも無失点。
11日のL戦@エスコンでは同点で迎えた延長初回、5番手で登板。内野の好守もあり7/14以来の三者凡退で12ホールド目を記録すると、17日のH戦@みずほPayPayでは2点リードの2番手、安打+四球でピンチ作るもその後三者連続アウトで無失点、13ホールドを記録。そして20日のE戦@エスコンでは1点リードの3番手で登板し、先頭四球も三者連続アウトで無失点、3戦連続となる14ホールド目を記録している。
29日のH戦@エスコンでは2点ビハインドの4番手、二死から安打+暴投でピンチ背負うも最後は空三振で無失点、30日のL戦@ベルーナでは4点を失った直後、8点ビハインドで且つ二死2塁の場面で4番手として登板するが、わずか2球で中飛に打ち取り見事な火消しを果たす。
10月は3日のM戦@ZOZOマリンでの1登板のみ。1点リードの三番手で登板、二死から連打で1,2塁のピンチを作るが、最後は左飛に打ち取り無失点。15ホールド目を記録してレギュラーシーズンを締めくくった。
こうしてざっとさらってみただけでも、杉浦投手が中継ぎとして考え得るほぼすべてのパターンで登板していることが見て取れる。そんな中で(多少打たれたり四球出したりしているが)全て無失点で抑えられている杉浦投手の適性の幅広さが改めてよくわかる1ヶ月となった。抹消時には2点台だった防御率も、復帰後は無失点ピッチングを貫きとおし、1.56まで下げた。
2024シーズンの完成形が見える投球
投球内訳を見ると、9月はシーズン最多の143球を投げているにも関わらず球種はストレート・カットボール・フォークの3球種。
奪三振の数は他の月と比べてやや少ないが、シーズン初頭からの「打たせて取るピッチング」が実を結んだということになる。
10月はカットボールの割合が減り、スライダーが増えているが、球場や打者との相性やその日のコンディション、戦術もあるだろう。ストレートとフォーク、横変化が主軸であることには変わりはない。
レギュラーシーズン終了
レギュラーシーズンの全日程が10/9で終了し、北海道日本ハムファイターズは2位、6年ぶりのクライマックスシリーズ進出を果たした。1stステージはCS初開催となる本拠地エスコンフィールドに3位マリーンズを迎える形となった。そしてこれを書いている最中にファイターズが2勝目を挙げ、見事ファイナルステージ、福岡行きの権利を得たのだった。
1stステージで杉浦投手の登板機会は無かったが、これはファイナルステージ、更には日本シリーズに向けての温存と捉えて、福岡での大活躍に大いに期待していようと思う。
杉浦投手個人のレギュラーシーズン全体の成績については、また追ってまとめたい。いや、まとめる。今月中には。
ちなみにファイターズのチームとしての成績については面倒なデータを用いない範囲で以下の記事にまとめてみているので、お暇があれば是非。
(10/23 追記)まとめました!