【成績の付け方が変わると、教育はもっと自由になる】
学期末、頭をかかえる要因の一つが、成績。
もともと、私は芸術科目を100点満点で成績つけることに、もやもやしています。
そもそも音楽において1点の差てなんなのか?
その1点の差を決めるために、言い争うような教員同士の打ち合わせは必要なことなのか?
コンテストならともかく(試行錯誤し続ける必要がない、とは言えないと思いますが、今はそこは置いておいて。)
義務教育の学校の中で、音楽の授業の成績の付け方は、これまであまり議論になっていない気がします。
大事だと思うのは、その授業の時間を体験したことによって、生徒一人一人がどんな力を身につけたか、です。
「生徒にもっと自由にいろいろな体験をさせてあげたいのにねえ。」
「成績をつけなきゃいけないとなると、活動がせばめられちゃうよね。」
「何を持って100点とするかってことですよね。」
「同じ学年を担当する先生とクラス平均が違わないように注意しなければ。」
「授業態度が悪いのにテストはできる。他の真面目な生徒に面目が立たないから点数を下げたいが、どうしたらいいのか。」
こんな声を聞いてきました。
いやいや本末転倒。
点数で評価することの、「わかりやすさ」はあると思いますが、あまりにも点数で評価される意識が先行しているので、本来の成績の目的である”生徒の成長過程のフィードバック”の意味合いがまったくといっていいほど無くなっています。
では、どうすればいいのか。
私の一つの提案としては、
各学年(発達段階)において、備えられる能力をリストアップして、
例えば、
・安定した8小節間のビートを維持できる
・2度の音高を認識できる
・リズムを認識できる
・2部形式の音楽を認識できる
のように、それぞれの生徒がその時点で何ができていて、何ができていないかを明らかにするのがいいんじゃないかなあと思っています。
必ずしも、100点満点で成績をつけなければいけない、とは文科省はいっていないはずなので、
むしろ生徒にとって、自らを成長させるための目標となるものを示していけることは、今後自立した学習者を育成することにつながって、日本にとっても間違いなくプラスになるはず。
またそうすることでゴールが明確になり、生徒や教員にとって、ゴールを達成するためのアプローチを考案するモチベーションにもつながるはずです。
ひとまずは、中学3年間の音楽。
義務教育の音楽の授業の中で身につけるべき「能力のチェックリスト」を作りたいと思っています。
これには、たくさんの先生のご協力があればあるほど、明確になっていきそうですね。
どのぐらいの学年で、どのくらいのことが理解できるか、ぜひコメントで教えてください!
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