ローソン、一部で正月休業、年中無休見直し
ローソンは年末年始の店舗休業に踏み切る。2021年にかけて約90店が元日などに営業をとめる。コンビニエンスストアによる特定期間の休業実施は初めて。人手不足で従業員の確保が難しくなるなか新型コロナウイルスで客数も減っており、「24時間営業・年中無休」の原則を見直す。多店舗出店と長時間営業で成長してきたコンビニは転機を迎えている。
競合他社は年末年始の店舗営業を続ける構えだ。ファミリーマートは休業は認めず、本部社員が店舗運営を無償で代行する制度を活用して営業を継続する。この年末年始は派遣時間を午後9時まで拡大し約300店が利用予定という。オーナーの休暇取得は後押しする。セブン―イレブン・ジャパンは通常営業する。
ブラックとされてきたコンビニのフランチャイズチェーンが少しずつ変わろうとしているのだろう。ここ数年であまりにもブラックな部分が露呈してしまったため、本部も方針を変更しなければならなくなった。
そもそもフランチャイズチェーンとは本部が看板やノウハウを与える代わりにオーナーがロイヤリティーを払うシステムである。コンビニ業界はロイヤリティーの高さに加えて、本部からの圧が強いとたびたび話題になっていた。
以前放送されたテレ東の番組「カンブリア宮殿」で取り上げられていた「コメダ珈琲」はある程度の権限をオーナーに持たせることで各オーナーがそれぞれの工夫をして、売り上げを伸ばしているという成功例を取り上げていた。
これに比べるとコンビニは逆だ。日本の年中行事、節分の恵方巻きやクリスマスのケーキなどは本部が多く仕入れるように強制するため、廃棄の問題が出てきた。
普段の生活で24時間のコンビニエンスストアはとても便利な存在である。ただその分オーナーに皺寄せがいっていると考えると心が痛い。これからのコンビニの時短営業は仕方がないだろう。
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