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『紫式部日記』にみる「五十日(いか)の儀」(寛弘5年(1008年)11月1日)


 『紫式部日記』では、男女入り乱れての無礼講となった敦成親王の「五十日(いか)の儀」(生後50日の祝い)での人間観察が面白い!
「このわたりに若紫やさぶらふ」(このあたりに若紫はおいででしょうか)
と言いながら、女房のたまり場に、几帳の隙間から顔を出す藤原公任。
なぜか女房の衣装の枚数を数え始める藤原実資。
などなど。皆さんユニーク!


【原文と現代語訳】


 御五十日は霜月の朔日の日。例の人びとのしたてて参う上り集ひたる御前のありさま、絵に描きたる物合せの所にぞ、いとよう似てはべりし。

 生誕50日の11月の1日。例によって人々が着飾って中宮彰子の御前に集う様は、絵に描かれた物合わせに、大変よく似ていた。

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