私の遺書日記①〜私と先生〜
僕は今、別室登校をしている。
その教室は毎時間先生が変わる。
その中でも1番面白く、いじりがいのある
男性教師がいる。
体育の先生でハンドボールをやっていた
T先生という人だ。
しかし、T先生は本当に体育教師なのか?と
思うほどおちゃらけキャラだ。
そして、別室にいるみんなから愛されている。
羨ましい限りだ。
あと、めっちゃ笑う。ものごっつ笑ってる。
多分3回に1回ペースで笑っている。
何がそんなに面白いのだろうか。と思う程に。
T先生は僕が中三に上がった時に赴任してきた
新しい先生だった。
赴任してきた先生ってみんなスーツ姿で怖いよね。
僕も最初は怖かった。
けど、なんか今年度の先生たちは、
関わってみると皆面白い先生だった。
モアイのような顔をした社会科の先生の授業は、
めちゃくちゃ分かりやすくて、
中2の時の倍の点数取れるようになったし、
まだ、教員歴2~3年の英語の先生なんかは、
文法をゼロから教えてくれて本当に助かったし、
分かりやすかった。
僕が教室に入れなくなって、
別室登校を始めた時から
授業に出なくなったから
今ではさっぱりわけわかめだが。
そんな中、T先生はどの先生よりも面白かった。
そして学校行事では、1番盛り上がっていた。
合唱コンクールでは、結果発表の時に、
「よっしゃぁ!!!」
とめちゃくちゃ大きな声で叫んでいた。
ここまで来るともう分かるだろう。
そう。T先生は生粋の陽キャだ…
少なくとも僕からは陽キャにしか見えない。
人生楽しそうだなぁ。とか思う。
陽キャには2つの型があると思う。
1つ目は誰かを巻き込む陽キャ
2つ目は人を巻き込まない陽キャ
T先生は2つ目の型だ。
とても周りが見えていると感じる。
少なくとも僕はそう感じる。
周りを見るこ事ができるから、人から愛される。
そう僕は思う。
僕はそういう大人になりたいとも思う。
そしてT先生は、いい意味で子供っぽい。
いい意味で子供っぽいから、生徒と同じ目線で、
話してくれる。
悪く言えば先生としての威厳が無い。
しかし、先生という壁が薄いからこそ
話せることもあるし、分かり合える部分もある。
下手に高圧的な態度を取る先生よりよっぽど良いと思う。
数学×高圧的な態度=タチの悪い教師
ということも学んだ。
いや、学ばなくてもいいのだが…
僕は数学が大の苦手だ。
だからこそ成り立つ式なのだ。
人によって式は変わる。
僕の式はあのような式であった。
話を戻そう。T先生は子供っぽいからこそ
子供のことを理解できるのだろうな。と思う。
この「理解」とは、
教師が子供について学んだ結果の理解ではなく、
もっと深い何かだと僕は感じる。
恐らく僕が校長になったら、
必ず学校に呼ぶ。
それくらい子供心がわかっている。
T先生はよく、だる絡みをしてくるが、
嫌だな…と思ったことは一回も無い
なんというか、おちゃらけ8割TPO2割のような
比率の人なので、ちゃんとするべき時は
ちゃんとしてる。
スイッチのオン・オフが
最新モデル並みに、きちんとしているからこそ
生み出せる嫌じゃないだる絡み術なんだとも思う。
そんな、嫌じゃないだる絡み術が僕も欲しい。