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なぜボクは、万年筆を選び続けるのか
僕が万年筆を使いだしたのは比較的早い時期から。中学から高校にかけての頃である。無論、学校の提出物やノートを書くことには使わなかったが、自習の際、書いて覚えようとする時にはボールペンやシャーペンではなく、万年筆を使っていた。近頃は主に日記を書くときに使っている。
さて、万年筆を使うメリットは、何度も書く必要があるときでも、インクなので疲れにくいことがまず挙げられる。
しかし、この点はボールペンにも共通している。英単語などを何度も書く時、シャーペン・鉛筆であると、やはり手が疲れる。それを言い訳に休憩することになってはいけないので、インクを用いる書きやすいものであるに越したことはない。
だが、ボールペンには不可能な特徴が、万年筆にはある。
それは、ペン先がわずかながら消耗することである。これは一見、デメリットだがそうではない。
ペン先が削れることで、その人特有の万年筆へと時を経るごとに仕上がっていくということなのである。自身の書き方に添うようになるわけだ。
万年筆自体のデザイン性も、その他の筆記具とは一線を画すといっても過言ではないだろう。
消耗品としてではなく、書くことを楽しむモノとして、万年筆は利便性と芸術性を兼ね備えていると思われる。
これは僕の中学の担任が言っていたことだが、高いペンだと紛失しないという利点もある。
なるほど100均でも書くモノは手に入るが、適当・ぞんざいに扱うことで、どこへ置いたか忘れたり、書きづらいと感じただけで捨てるかもしれない。だが、万年筆をそのように扱う人は、心象ではあるが、少ないように思う。
一点一点へのこだわりが、その人を形作る。ファッションは努力の賜物であると、映画「プラダを着た悪魔」は伝えてくれたものだ。
ガラスペンも僕は持ってはいるが、こちらは芸術性に特化しており、普段使いには向かない。万年筆がインク漏れすることも、滅多に起こることではないので安心。
インクと言えば、万年筆はインクにもこだわる方が多い。僕は黒の他には使わないが、様々な色彩が発売されており、趣味としての奥深さがある。
周辺道具関連で話を続けると、インク吸取紙やブロッターを使うのも他の筆記具ではないプロセスで、個人的には楽しい。
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吸い取り紙をセット。
万年筆で書いた後、余分なインクの上に転がすように当て、吸い取る。
なぜ突然、万年筆について語りだしたかというと、「TVer」で2014年に放送されたドラマ「俺のダンディズム」を観始めたから。内容はさておくとして、これがなかなか興味深い。
別に主人公がどのブランドを買おうが構わないが、気になるのはそのアイテムの歴史や知識について。
腕時計、万年筆、靴、手帳、眼鏡、鞄……。
なるほど雑誌でもよく扱われているような定番アイテムではあるが、単なる高級志向やトレンドに拘泥するのではなくて、どういった歴史があるかを知り、それを踏まえて、なぜその高価な品が「良いモノ」とされるかを理解するところに19世紀紳士階級におけるダンディズムとしての哲学があることに気づかされる。
そんな中、僕も全く知らなかった話があるかと思えば、だいたい知っている回もあったり。その筆頭が万年筆だったので、これを期に、簡単に触れておこうかと思った次第。ダンディ……。
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