君を忘れない
スピッツの草野氏が描く歌詞はとても奥が深い、常人には理解できないという話をチラホラ聞きます。
例えばチェリーという歌。引用します。
君を忘れない 曲がりくねった道をゆく
生まれたての太陽と 夢を渡る黄色い砂
君を忘れない、という言葉から始まる小説を書いてみたいなぁとこの頃考えていたのですが、そんな矢先、日本を代表するコメディアン、志村けんが逝去されました。それについてはこの間noteに書いたところ。
で、昨日、志村けん氏を追悼する番組がやってて、笑いながら、そして涙を流しながら観ました。やっぱ何回見ても面白いね。
で、最後の頃になり、ドリフターズのメンバーがちょっとずつコメントを出す中で、高木ブー氏が、「決めた!志村は死んでないということにする!」みたいな発言をされたのよね。すげー衝撃的だったなぁあれ。
多分あれって台本とかなくて、彼があの瞬間に考えた言葉だと思うし、その独特な感性はものすごい、と畏敬の念を抱きました。高木ブーすげえね。大好き。
日本を代表するあのグループさ、すごいよね。46年も一緒にやってたとかさ。
多分それって冒頭に書いた「君を忘れない」に近い感覚があると思ってて、物理的な死と感覚的な死、その後者、この世に生きている人全員が忘れたら、それは感覚的に完全な死となる、みたいな話につながるよね、と思いました。
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一方で、ここ最近、ひょんなことから高校時代に大切にしていた友人(ということにしておこう)の一人と連絡を取る機会がありまして。
俺、多分、その人の影響をだいぶ受けてて、今自分が意識している感覚の半分くらいは、半分以上かもしれないけど、その人のエッセンスが入ってる気がするんだよな。
それほどの影響を与えてくれた人、多分その人に対しても「君を忘れない」って感覚があるんだろうなと、すげー感じてます。
なかなかそういう人に会うことってなくて、家族は別として、主に友人、親友とかになると思うんですけど、君を忘れない、と思う人ってさ、なかなか貴重だよね。そういう気持ちを感じるのって、イコール、生を感じるものなのかもしれないよね。生きてる実感が湧いてくるぜ的な。
そういうポジティブな感覚をある程度持っておくことって、死なないために必要なことの一つだと思ってて、生きてて何が楽しいか分からないみたいな気持ちを抱くことはやっぱり相変わらずあり、それこそ月イチくらいにはその感覚を抱くのですけど、そんな時期にこそ、そういうポジティブな感覚を思い出すようにしたいよなぁ、と思う。
春ですな。春にして君を思う、ですな。
ちょっと小説を書いてみようと思う。