どうして、春の終りも秋の終りも、冬の終りでさえもここまで胸を締めつけることはない。
夏の終りばかりがこんなにも淋しくさせる、置き去りにした記憶を淡く刺激する。景色の色彩や匂い、手を重ねた人の温度が何もかも鮮明で綺麗で哀しくなる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?