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屍人の夢と、ビーガン台湾料理【18食目】

昨年の夏、弟が旅立った。するとよく夢を見るようになった。私と妹と、弟の夢。やがて3年前に死去した母も加わる。最近では、36年前に早世した父まで登場し、家族勢揃いだ。

ホラーじゃないのよ

屍人の夢、と書くとホラー映画か『ほん怖』かというタイトルだが恐ろしい話しではない。オマケに昨日は「除霊」とタイトルにつけたのだから、ますますオカルトnoteに近づいてる。

夢を妹に話すと、同様によく見るという。肉親がたった2人になり互いに淋しく、不安を感じているのだろう。

だから最近は自身の体調のこともあり、実家に戻り2人で暮らす方がいいのではと考えたりする。治療を受けてる私は兎も角、弟と暮らした家にひとり住む妹のことが心配だ。しかし仕事のこと、将来のことを思うと安易に決意できない。

持続性複雑死別障害

夢に登場する家族が、「すでに亡くなっている」という自覚はあるのだが、本人たちはまるで意識をしていない。普段通りだ。

私は母を亡くし持続性複雑死別障害となった経緯がある。それは後日、ウツへのレールを敷いた。だから弟が末期がんを宣告された際、病状が悪化する確率も上がった。

彼の病状も緩和ケアも難航し、姉弟3人苦しく満身創痍の2ヶ月を過ごした。その間、いつ訪れるかわからない別れに怯えて眠れない日々が続いた。付き添う夜は、痛み止めが効かない弟のそばで眠れぬ夜を過ごした。

ウツの患者にとって眠れないことは大きなダメージだ。なにより弟が、そんな私を気遣ってくれた。だから尚更、悲しくなった。

あれから5ヶ月。なんとか死別の苦しさに蓋をして歩んでいる。それでも、夢を見続けているのは死別障害が、新たな死によって始まってしまったのだろう。

家族が何度も生き返ってくるのは、私自身が死を受け入れてないからなのだ。

この日のワタシごはん VOL.18  ビーガン魯肉飯

ランチの魯肉飯セット
デザートは豆花

別にビーガンではない。

むしろお肉が好きだ。とはいえ植物性の料理には興味がある。どれくらい工夫していて、どれくらいおいしいかに興味があるのだ。

『明天好好』(ミンテンハオハオ)は、ビーガン食材を使った台湾料理店。おしゃれな店舗が並ぶ下北リロードにある。

出かけたのは確か、昨年秋のランチタイム。明天昼飯1300円。食事一品+スープ+副菜2種+ミニ豆花又は水餃子2個と充実。ただし「その値段で肉なし?」と思う方には向かない。

メインは 魯肉飯、麻婆飯、白麻婆飯、鶏肉飯、辨麵から選ぶ。私は魯肉飯にした。

ビーガン料理の意義

見た目は近い。味はというと当然ながら肉肉しさはない。得られるのは罪悪感の低さ。でも、カロリーはそれなりにある。

食べ進むと魯肉飯のようで、魯肉飯ではないのが明確になる。

ん、ちょっと待って。

そもそも好んでビーガンを嗜好するならば、エセ料理を頼まなくていいのでは?思想があるから動物性のものは食べませんでいい気がする。

なにも、肉料理のフェイクを食べなくてもいいんじゃないかな。ギルトフリーは理解できるのだが、「動物生を食さない!」と固く心に誓ったのなら、エセ肉料理は必要ないのではと、この時初めて頭をよぎった。

グルテンフリーのように食べたいけど支障が出るので代替が必要とは、そういえば違う。思想なのだ。貫くならば、◯◯風ではなくて独立したビーガン料理というカテゴリーを作ればいいのに、などと思う。

いずれにせよ、肉を好んで食う私には答えが出せない。

ぜひ、ガチビーガンの方にご意見をいただきたい🙏

ちなみに下北沢には香港料理のビーガンもある。できて早々に行った時に感じたことがある。いずれ紹介したい。

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春月@ひとり暮らしのウツごはん
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