時の迷宮 / ランカ・リー=中島愛 / シェリル・ノーム starring May'n (2021)
【本日の1曲 vol.3 2021.12.18(土)】
2021年にリリースされた中のベストチューンのうちの1曲。テレビアニメ「マクロスF」の新作、「劇場短編マクロスF ~時の迷宮~」主題歌。
これを映画館で初めて聴いた時、強烈なサビを一度聴いたら忘れられずリフレインが止まりませんでした。
この曲を手掛けた菅野よう子は、今や日本を代表する素晴らしい作曲家でありプロデューサーの1人です。数々のCM、ゲーム音楽、アニメ、映画、ドラマの音楽を手掛け、日常生活をしていると彼女の曲を聴かない日はないのではないでしょうか。
そもそもマクロス・シリーズは、歌、戦闘、三角関係がマクロスの三大要素であり、『超時空要塞マクロス』('82)から続く人気アニメシリーズ。
マクロスではOVA作の『マクロス・プラス』('94)(12/14にMOVIE EDTIONを全米公開)では、AIが人間をもコントロールしようとしたアーティスト、シャロン・アップルの音楽を手掛けました。今までのアニメ音楽とは思えないぶっ飛んだアイデアで、ブルーズ・テイストや4つ打ちビートの打ち込み全開で音楽ファンをも唸らせた傑作だと思います。
分かりやすく言うと、初音ミクやGorillazなんかの先駆けになるのかなぁ。実際にはヴォーカリストが参加しているので「設定」が、になるんですけどね。
マクロスのTVアニメシリーズは、シリーズが変わるごとに作家さんが変わるという伝統があり、第三弾にあたる『マクロスF』('08)では、菅野よう子が手掛けました。マクロスFでは、坂本真綾がヴォーカルを取ったシングル「トライアングラー」、銀河の歌姫、シェリル・ノームのヴォーカルをMay'nが務め(日常の声は声優・遠藤綾)「ダイアモンド クレバス/射手座☆午後九時 Don't be late」、「ライオン」をシングルとしてもリリース。またヒロインの一人、ランカ・リー役の声優・中島愛も無名からスターになるという役でしたが、これぞ歌謡曲という名曲「星間飛行」では、何とあの松本隆が作詞を手掛け、いずれもTOP10ヒットしており、そのアニメの中での歌ものの曲はアルバムとしてまとめられリリースされました。サントラも何枚もリリースされていますが、『マクロスF VOCAL COLLECTION 娘たま♀』('08)ではメロディメーカーとしての菅野よう子を堪能できます。
『マクロスF』は2009年、2011年に劇場版の映画として二部作として公開され、2枚目は映画用の新曲を含めたサントラもリリースされています。
『マクロスF』のヒットにより、この他ミニ・アルバム、シングル等沢山リリースされていますが、オススメはこの2枚ですね。
菅野よう子は、『アクエリオン』『攻殻機動隊』など、沢山手掛けているので、また探究していきたいですね。