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日本で大麻を吸いたい人がいる。


私はCBD事業に携わっていますが、周囲からはよく「嗜好用大麻の解禁をどう思う?」と聞かれます。
正直、個人的にはどちらでもかまいません。
しかし、ただ「ダメだからダメ」と言われるだけで、自分のやりたいことが不透明な理由で禁止されている現実には、ものすごく違和感を覚えます。

こうした“理由のあいまいなまま禁止”は、学校のブラック校則にも通じるものがあるのではないかと思うのです。
そこで本記事では、ブラック校則嗜好用大麻規制を比較しながら、海外の研究やデータが示す「ゲートウェイドラッグにはならない? 若者の使用が減少?」といった話題をあわせて考えてみます。
あくまでも中立な立場での問いかけとして読んでいただけると幸いです。


1. 理由不透明な“禁止”──ブラック校則と嗜好用大麻の共通点

(1) ブラック校則:茶髪・メイク・ツーブロックの“一律禁止”

  • 茶髪禁止:地毛が明るい生徒でも黒染めを強要

  • メイク禁止:肌トラブルや自己表現も考慮されず一律NG

  • ツーブロック禁止:不良イメージだけが先行し、実用性を無視して禁止

学校を卒業して社会に出ると、むしろ「身だしなみに気を使わないとマイナスイメージになる」場面もありますよね。
でも校則では、”どうしてダメなのか”明確に説明されることはほぼなく、「とにかくダメ」とされがちです。

(2) 大麻規制:日本では「ダメだからダメ」のまま

  • 大麻取締法により、嗜好用大麻は厳しく禁止

  • 「大麻=危険ドラッグ」という印象が根強く、医療用途や海外のデータも議論されにくい

どちらも“昔から決まっているから”という理由が重視され、「どうしてそこまで?」という本質を深く考える空気が醸成されないのが共通点かもしれません。


2. 大麻をめぐる海外のデータ:ゲートウェイドラッグにならない?若者の使用が減少?

(1) 解禁地域で若年層の使用率が横ばい~減少

  • コロラド州・ワシントン州など嗜好用大麻を合法化した地域では、若年層の大麻使用率が“急増した”とする報告はなく、むしろ微減・横ばいとするデータが多い。

  • 未成年への販売を厳しく規制して闇市場を縮小すれば、若者のアクセス機会が減るのではという見方も。

(2) “ゲートウェイドラッグ説”の再考

  • 一部研究では「大麻そのものが強い薬物への入り口になる科学的根拠は限定的」との指摘

  • むしろ違法ルートで入手する過程が犯罪組織への接触機会を増やすため、他の薬物を紹介されやすいという説も

もちろん、海外と日本では文化・法律・教育体制が異なるため、このまま日本に適用できるかは慎重に考える必要があるでしょう。


3. 一律禁止がもたらす弊害:ブラック校則と嗜好用大麻の比較

  1. 思考停止になりやすい

    • 校則: 「校則だからダメ」で終わり、目的と手段の整合性を検証しない

    • 嗜好用大麻: 「法律で禁止だからダメ」で終わり、どう管理すれば安全かを議論しづらい

  2. 多様な事情・柔軟性を失う

    • 校則: 生まれつき髪色が明るい生徒や、肌トラブル対策のメイクも問答無用でNG

    • 大麻: 嗜好で楽しむだけでなく、産業・医療面の活用可能性も一律に“ダメ”となりがち

  3. イメージだけで偏見が増幅

    • 茶髪=不良、メイク=悪という先入観

    • 大麻=危険ドラッグという認識で、CBDなどその他の利用法も含めて誤解されたまま


4. 本当に「ダメだからダメ」でいいの?──あなたが考える番

「禁止」そのものを否定するわけではありません。
私自身、CBD事業をしているとはいえ、嗜好用大麻の解禁に積極的でも消極的でもない中立的立場です。
しかし、不透明な理由で“ダメだからダメ”とされている現実には大きな違和感を覚えます。

ここで、読者の皆様に立ち止まって考えていただきたい問いを提案します。

  1. なぜダメなのか、理由を聞いてみたことはある?

    • 校則でも、「どうして茶髪がいけないの?」と先生に聞いて納得いく答えを得られたか?

    • 嗜好用大麻も、“乱用が危険”なのは事実だとしても、「大麻=絶対悪」の根拠をどこまで調べたか?

  2. ダメにする目的や意図は何?

    • 校則なら、学習環境の秩序維持が一番の目的では?

    • 大麻規制なら、乱用や依存を防ぎ、社会秩序や健康を守るのが本旨なのでは?

  3. 一律禁止の代わりに他の方法はないの?

    • 校則を柔軟に運用し、一定の基準のもとで茶髪やメイクを許可している学校もある

    • 大麻を合法化・非犯罪化しても、販売管理を厳しくし、若者の使用率が下がった海外事例も存在

  4. 海外事例の解釈をどうする?

    • 若者の大麻使用率が減ったデータがあるからといって、日本で同じ結果になるとは限らない

    • それでも、ただ“ダメ”と言うだけより、どんな制度で年齢制限や情報教育を行うかを検討するほうが現実的では?

こうした問いを投げかけるのは、読者の皆さん自身が自分の「当たり前」「常識」を改めて見つめ直すきっかけになれば、という思いからです。


5. 解禁(合法化)やルール見直しのメリット・デメリット

  • 校則の見直し: 生徒の個性を大切にしつつ秩序も保つため、目的を明確化してルールを設定すれば、かえってトラブルが減る可能性も

  • 嗜好用大麻解禁:

    • メリット: 闇市場の縮小、税収や経済効果、乱用防止策を管理しやすい

    • デメリット: 依存症や交通事故への懸念、公共の場での使用などルール整備が不可欠


6. ゲートウェイドラッグ説の再考──嗜好用大麻は本当に“入り口”か?

  • 一部研究では「大麻そのものが強い薬物への入口かどうか明確な根拠は少ない」と主張

  • 乱用や依存に至る要因は、違法ルート・犯罪組織への接触や、個人の心理的・社会的背景が大きいという見解も

日本では、大麻取締法の存在により「大麻=ダメ、ゼッタイ」という認識が強固ですが、海外では嗜好用大麻を認めつつ、適切に規制・年齢制限を行うことで思わぬメリットが生まれた地域があるのも事実です。


7. まとめ:不透明な禁止は思考停止か? それとも議論の入り口か?

嗜好用大麻やブラック校則の例に見られるように、理由がはっきり示されないまま「ダメだからダメ」とされるケースは少なくありません。
これは思考停止を招きがちで、建設的な議論や制度設計のチャンスを阻んでしまう恐れがあります。

  • 校則なら、学習環境や校風を守りつつ、生徒の個性や合理性に配慮する方法はあるのでは?

  • 嗜好用大麻なら、乱用リスクを防ぐ施策を徹底したうえで、もしメリットがあるなら議論してみてもいいのでは?

結論として、私はどちらの意見に偏るわけでもありません。
ただ、「ダメだからダメ」と言われる現実に対して違和感を覚える方が増えているのもまた事実。
海外では嗜好用大麻の解禁後に若年層の使用が減少した例もあるように、しっかりしたルールづくりデータに基づく議論があれば、“絶対ダメ”の一点張りより、もっと柔軟で実効性のある社会が実現するのではないでしょうか。


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