2020年12月(中間12/15まで)の外食web検索マーケット(飲食店の為のwebマーケティングデータ)
12月中間までのweb検索ボリュームの推移まとめました。
コロナ感染者数増加とgotoキャンペーン停止等々の影響を受け、一番のかきいれ時である12月の検索ボリュームが激減しています。正直データをまとめるまでもなく、体感している部分だとは思いますが、客観的な継続データとして集計しておきたいと思います。
なんとかここをしのぎきりたいですが、補助金だけではどうにもならない面もありますので、夜以外でのイートイン売上、テイクアウト、デリバリーなど拡充できるところで何とかするしかない状況ではあります。
◎まとめ
【業態系ワード】(居酒屋、イタリアン、バル、焼肉、寿司)
・エリアにより若干のバラつきはありますが、過去と同じような傾向で夜のお酒を主体とする業態(居酒屋、バル)への落ち込みが激しい。
・こちらだけでは見えないところでは、組人数への影響も大きい。
(12月なので宴会予約減少による組人数減少の度合いが非常に大きい)
・一方で、もともと組人数が少ないデート系で使われていたお店は減少のインパクトはまだ少し抑えられています。
【利用シーン系ワード】(ランチ、カフェ、ごはん、レストラン、ディナー)
・お出かけ、買い物ついでの食事シーンでの検索(ランチ、ディナー、レストラン)が減っていることから、恐らく平日の繁華街への人出は、こちらの数値以上に減少している
(ニュース等で繁華街への人出が増えているといった事を報道されていますが、それらは休日の部分を取り上げているだけなので…。)
・恐らく、全体としては20%くらい減少していそうです。さらに後半、規制が厳しくなってきていますので、さらに減少が予想される。
【グルメ媒体系ワード】(ぐるなび、ホットペッパー、食べログ、一休)
・エリアでいうと北海道は、早くから『すすきの』の報道が出ていましたので、ぐるなびを除き、大幅に昨対を割っています。
・その他のエリアは、食べログを除き100%を上回っている状況ですが、ポイント利用が増えたというだけで、店舗にとってあまり意味のある数値でない。
【テイクアウト、デリバリー系ワードの推移比較】(週次推移)
・テイクアウトのワードのボリュームは、伸びてきているが、それ以外はそれほど変化がない。
・検索ボリュームとは、別件だが、デリバリー媒体個別でみると出前館が恐らく注文数を伸ばしてきている。
(利用者へのクーポン販促、配達員への優遇措置があたっている)
1.業態系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)
Googleトレンド (期間2012/1/1~2020/12/15 2020/12/18に取得)
【業態系ワードの推移比較】(居酒屋、イタリアン、バル、焼肉、寿司)
【12月中間までの各ワードの先読みの昨年対比】
エリアにより若干のバラつきはありますが、過去と同じような傾向で夜のお酒を主体とする業態(居酒屋、バル)への落ち込みが激しく、昨年対比で半分にも満たないところもあります。
また、こちらだけでは見えないところでは、組人数への影響です。12月の宴会予約の組人数のボリュームゾーンは10名から20名くらいですが、そちらが今年は全く見込めませんので、予約組数の減少だけでなく、さらに組人数の減少でこちらの数値以上に大きな売上減少のインパクトとなっています。
一方で、もともと組人数が少ないデート系で使われていたお店は減少のインパクトはまだ少し抑えられています。
下記は先月(11月中間)での昨年対比ですので、そこと対比するとすべての業態で20~30ポイントくらいは落ち込んでおり、先月前半までの回復基調が一気に落ち込んでいることが分かります。
2.利用シーン系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)
【利用シーン系ワードの推移比較】(ランチ、カフェ、ごはん、レストラン、ディナー)
【12月中間までの各ワードの先読みの昨年対比】
利用シーン系のワードも先月の昨年対比と比較するとランチ、レストラン、ディナーが大幅に落ちてきています。(下記11月中旬の昨年対比)
お出かけ、買い物ついでの食事シーンでの検索が減っていることから、恐らく平日の繁華街への人出は減っていると思います。ニュース等で繁華街への人出が増えているといった事を報道されていますが、それらは休日の部分を取り上げているだけなので…。恐らく、全体としては20%くらい減少していそうです。さらに後半、規制が厳しくなってきていますので、恐らくさらに下がっていくのではないかと思います。
3.グルメ媒体・SNS系ワード(東京、神奈川、名古屋、大阪、福岡、北海道)
Googleトレンド (期間2012/1/1~2020/12/15 2020/12/18取得)
【グルメ媒体系ワードの推移比較】
【12月中間までの各ワードの先読みの昨年対比】
エリアでいうと北海道は、早くから『すすきの』の報道が出ていましたので、ぐるなびを除き、大幅に昨対を割っています。
その他のエリアは、食べログを除き100%を上回っている状況です。食べログだけが悪くなっているように見えますが、実態は、ポイント利用によってふたたび使われるようになった媒体が増えているといった事で、抱えている会員数が多い媒体ほど有利になっています。ただし、一休は別で恐らく今回のポイント付与によって新規で使う方が増えていると思います。こちらは高級業態が選定して掲載していますので、ポイントを使えてお得になるのでは?といった事で、これまで使っていなかった層が新たに入ってきていると思います。
逆に食べログは、普段使われている方が多いので、goto利用によっての新規の方の獲得がそれほどなされなかったというのが背景にあると思います。
【SNS系ワードの推移比較】
【12月中間までの各ワードの先読みの昨年対比】
こちらは、トレンドがほぼ変わらず。ツイッター関連の検索ボリュームがマーケットに比例して動く傾向があるのですが、昨対では増やしているもののトレンドの流れでみるともっと上昇していていいものが、それほど伸びていない。ということで若干影響が出ているようです。
アプリの浸透がしてきているので、こちらの推移もそれほど意味のあるものではなくなってきました…
4.テイクアウト、デリバリー系ワード(東京、神奈川、大阪、福岡、北海道)
Googleトレンド (期間2019/1/1~2020/12/15 2020/12/18に取得)
【テイクアウト、デリバリー系ワードの推移比較】(週次推移)
【12月中間までの各ワードの先読みの昨年対比】
こちらは、3月上旬との比較よりかは、グラフの推移を見てもらった方がいいかと思います。4月5月に一気に伸びて、6月に大幅に減少。その後横場or微減で推移していましたが、直近2週間くらいはテイクアウトが伸びてきています。デリバリーに関しては、まだそれほど動いていない感じです。
【デリバリーアプリ系ワード】※週次推移
デリバリー媒体名での検索ボリュームの推移は、出前館がCMや販促(大幅な割引やクーポン施策)の影響で微妙に伸びています。
一方、UberEatsはそれほど変わっていないといった状況。
検索ボリュームとは、別になりますが、配達員の人にヒアリングしたところ現状、出前館が外部配達員に対しての優遇施策をしている模様、その結果週間で30万~50万稼ぐ人(バイク配達)が出てきており、そちらに配達員が流れているといった事があるとの事。
検索等によるアプリへの誘導も大切だが、利用者としては、マッチングや配達時間が気になるところ。そもそも配達員がいなければ、マッチできないので、店舗が表示されないですし、価格差がそれほどなければ、配達時間の短い方を選ぶといった事になります。ということは配達員を繁忙時期に集められるか?がデリバリーアプリの成功要因の一つです。
年末のデリバリー需要を見越しての出前館の打っている注文客と配達員を集める施策が当たっている感じがします。ただし、金銭バラマキ施策なので収益はすごく悪化しているはず。。。このあたりの体力勝負でどこが勝つか?ポイントになりそうですね。