飲食飲食店マーケティングの為の『外食ニュースまとめ』(2024/8/27~2024/9/3)
8月の検索ボリュームは中旬から月末にかけて回復しましたが、東京、大阪は居酒屋、焼肉、寿司といったボリュームの大きい業態は昨年を下回る結果となりました。焼肉に関しては、ここ数カ月のトレンドでずっと昨対を大幅に割っており、外食への支出を抑える影響を受けていそうです。
・東京/大阪/福岡 業態系ワードのgoogleトレンド推推移(2024年8月末まで)
最終週に台風が来ましたが、昨年対比ではその前の週よりも落ち込むことはなく、逆に少し回復しました。エリアによって昨年比較ではバラつきが生じており、各々のエリアにおいて起きていることに違いがありそうです。
一方で共通項としては、焼肉の落ち込みが上げられ、可処分所得の減少や価格値上げの影響が出ていそうな感じがします。特にファミリー層の利用が減っているのではないかと推測がされます。
東京はまだ、微減のトレンドですが、その他のエリアは横ばいになってきているように見えます。検索ボリュームも頭打ちになってきておりマーケットの上限も見えた感じがします。現状の客数でコストバランスをとるか?客数、客単価を上げる新たな施策を打つか?このあたりを明確にしていく必要があるでしょう。
【東京】
昨対で一番落ち込みの小さい寿司が約4%ダウン、居酒屋は17%ダウン、中華11%ダウン、焼肉14%ダウン。イタリアンは昨年同程度と業態によってバラつきが出ています。ここ最近では焼肉が昨対で一番悪かったですが、居酒屋が再度一番落ち込みが大きくなっています。
【大阪】
落ち込みの度合いは東京より小さく、中華・イタリアンは昨年以上になっています。一方で焼肉の落ち込みは大きく15%ダウン、居酒屋で13%ダウン。寿司が3%ダウンとなっています。
【福岡】
福岡は、焼肉を除き昨年を上回るといった結果になっています。焼肉だけが、17%ダウンと落ち込み幅がかなり大きくなっています。ただ、先月対比では、検索ボリューム自体は戻ってきてはいます。
・【英語ワード(全国)】
季節指数的に8月はインバウンドの需要が落ち込みますが、コロナ前と比較すると120%以上になっており伸びています。7月との比較でもramen以外は横ばいに近い動きをしています。
・「日本の外食企業が世界で勝つ可能性は十分ある。ただし……」ゼンショー・小川賢太郎が明かす全米でスシ事業が成功した真の理由
https://news.yahoo.co.jp/articles/68a6163fff9137a6344a615b3ebeded1e2c4f18c
「日本企業は海外に活路を見いだせ!」そんな号令をいたるところで耳にするが、進出はできても成功するのは一握り。ゼンショーの海外での好調は、悩める日本企業にヒントを与えてくれるはずだ。といった内容の記事です。
■経営力だけでは勝てない
■海外事業成功における重要な要素
■日本企業がやるべきこと
すき家からすし屋まで。「和の心」を原動力にして、ゼンショーの世界展開はどこまで広がるのだろうか。
・働く大人のランチはいくら? 4年連続アップ、ハンバーガーに割安感
https://news.yahoo.co.jp/articles/dec54c8e7b15f829015d34dd93f2073e25acf56a
リクルートが首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の会社員など働く人を対象にした2024年のランチ実態調査によると「外食店内での食事」の費用の平均は1243円。前年より53円増で、4年連続のアップとなった。
・「楽天ぐるなび外国語版」をリニューアル
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001394.000001511.html
外国人ユーザーの利便性向上を目的にトップページを7年ぶりに刷新! 台湾・香港の女性向けメディア「Japaholic」との本格連携を開始しさらなる流入増へ
伸びてきているインバウンド需要への対応をしていくといった流れでしょう。ただ、SNSとgoogleMAPの普及により、かつてのグルメサイトのような幅広い情報を持つこと自体の役割はなくなりつつあります。どちらかというと大量の情報の中から絞り込まれた情報を知りたいといったニーズの方が大きくなってきているため、多くの店舗を対象とした過去のモデルでは厳しいと思われます。また、広告媒体として品質の高くないお店を掲載することはその媒体としての価値を落とすことにもなり、掲載店舗を絞る必要があると思われます。このあたりのバランスをどうやってとって行くか?が課題になりそうです。
■「楽天ぐるなび外国語版」リニューアルポイント
【1】トップページの刷新
【2】特集ページの新設
より細かなニーズに応じて店舗ページへ誘導できるよう、外国人ユーザーのニーズが高いテーマを切り口とした特集ページを新設します。特集ページ一覧を用意することでサイト内の回遊性を高めます。さらに、サイトへの流入増加を図るため、特集ページと台湾・香港の女性向けメディア「Japaholic」の連携を本格的に開始します。
・【SRSグループ】「カスタマーハラスメント対応指針」を策定
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000321.000122416.html
「和食さと」「にぎり長次郎」などフードサービス事業を国内外で展開しておりますSRSホールディングス株式会社およびグループ各社は、従前通りお客様からのご意見に対して真摯に向き合いつつ、従業員が安心して働ける職場環境を守る事を目的として、カスタマーハラスメント対応指針を策定したことを発表しています。
昨今、問題になっているカスハラへの企業としての対応方針を明確にするといった事は重要なことだと思われます。また、これらを対外的に発表することで防止される面もあるでしょう。参考までに内容を下記に記載しておきました。
【カスタマーハラスメントの定義】
お客様からの要求・言動のうち、これらの内容に妥当性を欠くもの、またはこれらの内容が妥当であっても当該要求を実現するための手段・態様が社会通念上、不当なものであり、従業員の安全及び心身の健康を脅かし、就業環境が害されるもの及び、当社グループの業務、営業を不当に妨げるもの
【カスタマーハラスメントに該当すると考えられる行為】
・お客様による暴力、暴言、威嚇、脅迫、差別的な言動
・お客様による過剰または不合理に権威を振りかざした要求
・お客様による合理的範囲を超える時間的、場所的拘束
・お客様による合理的範囲を超えた要求を繰り返す行為
・お客様によるその他ハラスメント行為
・SNS やインターネット上での誹謗中傷 等
上記の行為は例示であり、これらに限られるものではございません。
【カスタマーハラスメントへの対応】
SRSグループでは、お客様からのご意見・ご要望に対して、これからも真摯に対応していく一方で 、万が一お客様からの社会通念上相当な範囲を超えた要求や従業員の人格を否定し、尊厳を傷つける言動があった場合は、毅然とした態度で対応し、サービスを停止させていただくことがございます。
お客様の行為が悪質と判断した場合は、より適切な対応のため、警察や弁護士など外部専門家と連携して対処いたします。
・習近平の中国で「消費崩壊」の驚くべき実態…!上海、北京ですら、外食産業利益9割減の衝撃!
https://news.yahoo.co.jp/articles/96fa43138949815fdb25608a391b6ca6de98b312?page=1
上海と北京、中国を代表するこの二大都市では、「消費崩壊」とも言うべき深刻な事態が起きているようです。
今年上半期、北京市内の外食産業では、一定規模以上(年商1000万元=2億円以上)の飲食店の利益総額は1.8億元(約367億円)であって、それは前年同期比では何と、88.8%減であるという。「利益約9割減」というはまさに驚異的な数字である。北京市外食産業全体の売上総額は637.1億元で前年同期比3.5%減と落ち込みはそれほど大きくないが、利益が大幅に減っていることから、価格競争によって、原価が上がっていると思われ、全体的な低価格路線に入っていると想像できます。
・小籠包の鼎泰豐、中国本土で14店舗閉鎖へ-節約志向で消費低迷
https://news.yahoo.co.jp/articles/2789cb977f6e3fc165edd0a64a9f87b4938a35b6
上記のニュースに引き続き、台湾から世界に展開している点心料理チェーン、鼎泰豐(ディンタイフォン)が中国本土で14店舗を閉鎖する。中国の外食業界では、節約志向を強める消費者を呼び込むため激しい価格競争が繰り広げられている。
外食業界で中国国内の事業縮小を余儀なくされたのは鼎泰豐だけではない。中国メディアの澎湃によると、上海では今年、1人当たりの平均支出額が500元を超える複数の高級レストランが営業を停止した。スターバックスでさえ、より安価な地元の競合店舗に顧客が流れて業績が悪化した後、戦略的提携を模索している。
・外食チェーンでも一時休業など相次ぐ【台風10号】
https://news.yahoo.co.jp/articles/11f3b8ab86966eabe34faa91795f71cc9949c0ec
台風10号の影響で、すかいらーくホールディングスは、九州で運営する全てのレストランを計画閉店しました。マクドナルドは、九州の98店舗で終日休業となりました。回転寿司チェーンのくら寿司では、九州で27店舗の営業を休止しました。
・子どもに毎日おやつをあげる家庭6割強。一方、8割以上がおやつをあげることに抵抗あり!選ぶ基準は「子どもが好き」「食べやすい」「栄養がある」よくあげるおやつTOP10発表
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000028659.html
アサヒグループ食品株式会社のベビーブランドの和光堂は、1歳半頃から食べられるおやつ「ぐんぐんおやつ 栄養サポートバー」を2024年9月2日(月)より新発売します。それに伴い、全国の2~3歳の子を持つ20~40代の働く男女500名を対象に、「2~3歳児の食事とおやつに関する調査」を実施しました。詳細はリンク先をご覧ください。
【調査結果 トピックス】
1.子どものお世話で大変なこと「食事の支度」「寝かしつけ」が過半数子どもの食事に悩む親8割以上!「食べるのに時間がかかる」「好き嫌いが多い」
対策は「間食で栄養を摂ってもらう」「親が美味しそうに食べているところを見せる」「好きな食べ物に入れる」
2.おやつを毎日あげる家庭が6割以上!子ども一人の月のおやつ代は2,000円未満が約6割。子どもによくあげるおやつ1位「子ども用のおやつ」2位「スナック菓子」3位「フルーツ」
3.8割以上がおやつをあげることに抵抗あり!おやつ選びの基準は「子どもが好き」「食べやすい」「栄養がある」
・【中国】「肉のヤマ牛」、中国本土1号店を上海開業
https://news.yahoo.co.jp/articles/7080c4e886d7cf9eb8f1c8ac9b750c9fba11de02
外食大手のトリドールホールディングス(東京都渋谷区)は1日、焼き肉丼店「肉のヤマ牛」の中国本土1号店を上海市で開業した。まずは上海市での出店を進めてから、その他の1級都市(沿海部大都市)に店舗網を広げる考えだ。
・日本の評価を落とす「薄っぺらい商売」…観光地で「日本人が食べたことがないメニュー」を提供する歪さ
https://news.yahoo.co.jp/articles/32f1cd241157e1abbed3fe159e9643be5ce4f567
「せっかく日本に来たのだから」というお客さんの動機に寄り添うことをせず、「売れるから」というだけで日本人が食べたこともないものを提供する点に、いまのインバウンドビジネスの薄っぺらさを感じずにはいらない、浅はかなインバウンドビジネスでは、かえって海外での日本の評価を落としてしまいかねないと危惧しています。といった内容の記事です。
■インバウンドを意識するのは良いのだが…
■「千客万来と築地場外市場」で外国人客の表情が全然違う
■ニーズに応えていないインバウンドビジネス
■「外国人が本当に触れたかった日本食」は簡単なものが多い
■日本の価値を下げる「浅はかなインバウンドビジネス」
・焼酎売上高、7年ぶり増
https://www.shimotsuke.co.jp/articles/-/951407
帝国データバンク福岡支店が27日発表した全国の焼酎メーカーの2023年売上高は、上位50社の合計が前年比1・6%増の2263億円と、7年ぶりに前年実績を上回った。新型コロナウイルスの5類移行に伴い、外食産業向けの販売が回復した。
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