飲食店のWEB販促マーケット推移 ※初期基礎知識編②(2019年12月記載)
1.検索ワードの変化
①全国での検索ボリュームの変化
・業態関連ワード①
上記グラフは、日本国内での外食関連のワードの検索数ボリュームの推移になります。
全国的にみると「居酒屋」のワードは伸びが止まりほぼ横ばいで推移、「バル」も一定ボリュームまでは伸びましたが、その後は微減しています。「イタリアン」においては以前と比べると減少しています。
一方で「焼肉」、「寿司」は順調に伸びています。
基本的には、スマートフォンの普及と検索の習慣化が起きていますので、全体の検索ボリュームは伸びているはずですが、ワードによってバラつきが出ています。
特に「居酒屋」「バル」といったワードはそのワードの中にいろいろな意味合いが含まれています。「居酒屋」でいえば、立ち飲み居酒屋、チョイ飲みの居酒屋、接待で使う居酒屋、宴会で使う居酒屋、洋風居酒屋etc.、「イタリアン」であれば、ちょと小洒落た洋食屋、ピッツェリア、リストランテ、バルetc.と様々なシーンが含まれており、検索の仕方が上達してきた今となってはより具体的なワードでの検索を行うようになってきている為、それらのワードが分散するという事が起きています。
「焼肉」「寿司」といった専門亭系のワードは、それ自体が料理を示していることもあり、他に言いかえがききづらいため、分散が起きづらく純増しています。
この傾向は、場所問わずほぼ全国的に起きています。
・業態関連ワード②
昨今の伸びの大きいワードとしては、「カフェ」「ランチ」があります。(①と比較しやすいように居酒屋だけ共通で残しています。)
他のワードと比較すると伸びが大きいことが見て取れるかと思います。お出かけ先での「カフェ」検索や以前は行っていなかった会社近隣、自宅近隣といった日常生活の中での「ランチ」検索などスマートフォンからの検索ができるようになったことで検索のシーンが広がっています。
②都心部での検索ボリュームの変化
都心部の代表として「新宿」と「新橋」をpickupしました。それぞれでの「エリア」+「業態」検索ボリュームを「日本全国(グラフの上段)」「東京都」のエリアで見た際の推移となっています。
両エリアとも「日本全国」からの検索では、「居酒屋」「イタリアン」「バル」は減少。「焼肉」「寿司」は緩やかに増加といった感じになっていますが、「東京都」で見た場合は2014年10月位からボリュームが増えていっているのが分かるかと思います。「居酒屋」、「イタリアン」、「バル」は2016年末には横ばいになってしまいますが、その他のワードは増えていっています。
これは、スマホの普及とも関連しており、2014年9月に歴代で一番売れたiphone6が発売になっています。その後の急激に伸びるが2015年の6sが発売された後の10月からなっておりとスマホの普及に伴い検索数が伸びています。恐らく、6になり画面が大型化したことにより
・年配層へのスマートフォンの普及
・検索に使う機器がPCからスマートフォンへの移行
が起きました。
このことにより、検索を行うタイミング・場所が変わりました。それまでは、地方から渋谷に遊びに行こうと思ったら、前日に自宅のPCで遊びに行く場所をさがしたり、ご飯を食べるところを予約していましたが、スマホでの検索や予約がやりやすくなったことにより、当日に行きの電車や現地で検索を行うといった行動をすることが増えて来ています。
→全国からの検索は減り、目的地近くでの検索が増えているのはそういった背景です。
→過去と比べるとよりお店に近い場所、より利用時間に近い時間で検索するシーンが増えています。
2.ここでのまとめ
・検索の仕方が習熟していくにしたがって、ワードはより具体的な利用シーンや食べたい商品など具体的なものになりつつある。一方であいまいな検索も増えてはいます(例:雰囲気のいいカフェetc.)
・かつては検索しなかったような日常シーンでの検索ワードは大幅に増えているものがある。(例:ランチ、カフェ、日本酒、チーズetc.)
・検索がより店舗の近くで行われるようになってきている。