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からだエッセイ 目も筋トレ
新聞や文庫本は裸眼で読めるけれど、最近フリガナが読みにくくなった。特に、薄暗いと数字の3と8,6などを取り違えることが多くなり、いよいよリーディンググラスの買い時かと気持ちが沈んだ。
まだ中年と呼ばれていない年齢のころ、2番目の兄から新聞の切り抜きが送られてきた。
「老眼予防に良いようなので、やってみて」という。
名は忘れたが、○○博士の"毛様体筋トレーニング"の記事だった。兄は実旋していると言っていた。
目の前15㎝ほどの位置に指やペンを置き、遠くの山や雲、空などと、代わるがわる見て目の筋肉を鍛える。"遠近体操法"といい、近眼改善や眼精疲労にも効くと書いてあった。
子育てのために休職し、専業主婦をしていたので、時間の自由はあった。
大きな期待はしていなかったが、節約になったらいいな程度に根を詰めずに続けた。老眼になっても不思議のない年齢だが、まだ老眼鏡を買ったことがない。
そもそもガーデニングが趣味なので、窓から庭を眺めることが多い。台所仕事をしながら庭の花を愛でたり、新聞を読みながら庭の木にくる小鳥を観察する。しょっちゅう"遠近体操法"をしているようなもので、眼には良かったようだ。
パンデミックにみまわれた3年余り、スマホに費やす時間や読書の時間が増えたせいで、毛様体筋の力が衰えたのだろうか。
慌てて、真面目にトレーニングをしたら少し回復した気がする。
兄はいまだに老眼になっていないと自慢してくる。
インターネットで最新の眼の筋トレについて調べると、加齢により筋肉が固くなると元に戻せないと述べている専門家がいた。
本当にそうだろうか。毛様体の筋トレを数日続けると、視力が戻る実感がある。ただ、継続することが大事だ。
目だって筋肉でできているのだから、筋トレの効果はあるはず。
新聞を広げても、TV番組を見ても、高齢者は筋トレを!と呼びかけている。
まだ、眼鏡代を予算には加えていない。目の筋トレ、コツコツ続けよう。