超高齢社会日本|エンディング産業展(ENDEX)2024レポート
第10回エンディング産業展に行ってきましたので、簡単なレポートを書きたいと思います。
石田純一さんの生前葬に参加させて頂いた記事はこちら。
エンディング産業展とは?
エンディング産業展とは、葬儀・埋葬・供養・相続などの終活産業に関するあらゆる設備・機器・サービスが一堂に集まる展示会です。2024年は8月28日、29日に開催されました。
私は、2022年の展示会は見に行き、2023年は見に行かなかったため、単純な比較はできないのですが、肌感覚の感想として、まず「海外からの来場者が多かった気がする」というのがありました。今回から主催者が代わられ、同時翻訳機などの準備もあった影響なのかは分かりません。中国、韓国、ロシアやフランスなどからの来場者もいらっしゃったようです。ある出展者の方のお話では「日本は世界で最も速く超高齢社会に突入したため、この分野では世界に先駆がけていると言える。そういう分野を視察に来ている面もあるのでは?」ということでした。
今回は、個人的に印象に残ったものをいくつかご紹介します。
個人的に印象に残ったもの
①故人のアクスタ!!
その発想はなかったっ!!と思ったのがコレ。故人のアクスタです。
「お別れ会をたのしい想い出にするアイテムを私たちは考えています」とおっしゃっていました。素敵だと思います。
②前方後円墳(お墓)の予約販売
古墳を再現して墓として提供する会社・株式会社前方後円墳。
既存の霊園内に前方後円墳を建設中とのことで、区画の予約販売を開始したとのこと。社長の竹田恒泰氏がお話をされていました。
③湯灌用にも使えるオールインワン介護用洗身用具
株式会社シリウスのオールインワン介護用洗身用具 switle BODY(スイトルボディ)。元三洋電機の社員が立ち上げた会社で、ガイヤの夜明けでも紹介されています。このスイトルボディが株式会社ジャパン唐和さんのブースで紹介されていました。
実際、デモを見せて頂きましたが、ベッドに寝たままシャワーを浴びることができる感じです。要介護者を寝かせたまま、周囲を濡らさず、汚さず、身体を洗うことができるそう。介護職人材の不足が深刻化する中、自宅での入浴も大変だと思いますので、スイトルボディは画期的です。
https://www.sirius-agent.co.jp/lp/switlebody/index.php
また、介護のシーンでも使えますが、ご遺体を入浴させ、洗浄する湯灌でも使えるとのことで、担当の方にとても丁寧に紹介して頂きました。有難うございました!
④スタイリッシュな手元供養
スタイリッシュな手元供養に関する商品も多くあり、気になりました。今年に限った傾向ではありませんが、やっぱり自分もカッコイイものを使いたいなと思うので、一緒に参加した人とまじまじと見てしまいました。
海外の方も反応されていました。
現代のライフスタイルに寄りそう、デザイン性に特化した仏花。仏壇に飾るお花のごはんは、「黄色いたくあん」や「赤い梅」などあって可愛いかったです(※三種類あったのですが、もう一つのご飯の味は失念してしまいました。すみません)
⑤環境に優しいもの
カーボンニュートラルを目指す取り組みなど、環境に対しての取り組みも重要性を増してくると思います。
環境に配慮した段ボール製の棺。木製のものより燃やす時間を短縮でき、二酸化炭素排出量を削減できるそう。
シンガポールの企業の出展でした。「シンガポールは環境に厳しいため、このような紙製を開発した」とのこと。紙製なので色んな図柄のプリントも可能だそうです。
ご遺体冷却装置の出展も多かったです。故人さまの周りに置き、冷却するドライアイスは、火葬まで毎日交換が必要で、やはりお金もかかってしまいます。冷却方法の工夫で、カーボンニュートラルを目指す取り組みも考えていく必要があると思いました。
セミナーは、色々気になるものがあったのですが、時間の関係で遺贈寄付と死後事務委任のセミナーの聴講のみさせて頂きました。
超高齢社会。
死亡者数の増加。
現役世代の人口減少、経済成長の鈍化、深刻化する人手不足、医療・介護の需要増、社会保障の負担増大。
孤独や孤立、地域格差の拡大、認知症の増加、相続。
終活を取り巻く環境に、日本の抱えるさまざまな課題が凝縮されている気がします。
今後も動向を学んでいきたいと思います。