月経前症候群に対するチェストベリー、うつ病患者に注意が必要な理由は?
2014年9月、ゼリア新薬工業株式会社は日本初となる月経前症候群(Premenstrual Syndrome:PMS)に効能効果を有するOTC医薬品、プレフェミンⓇの販売を開始しました(ゼリア新薬.2014)。
同薬の規制区分は、2022年4月に第1類医薬品に移行、翌年の2023年4月には第2類医薬品に移行しています(ゼリア新薬.2023)。
プレフェミン🄬は、有効成分として西洋ハーブのチェストベリー乾燥エキスを配合しており、その効能・効果は、月経前症候群(乳房のはり,頭痛,イライラ,怒りっぽい,気分変調)の緩和です。
一方、同薬の製剤添付文書の「相談すること」の項目には、うつ病の診断を受けた人と記載があります。
今回の記事では、月経前症候群の概要と、同症候群に対するチェストベリーの有効性に関するエビデンスを整理したうえで、うつ病患者に注意が必要な理由と販売実務に関するロジックを整理します。
月経前症候群(PMS:premenstrual syndrome)とは?
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