自分の中のお宝を探そう
「強み」という言葉を聞いたことがあるだろうか?
多くの人が「強み」を長所や今までの経験を総合して、他人よりも優れていることと捉えているようだが、「強み」の概念を本質的に見ていく必要がある。
なぜなら「強み」は、その人の個性の一部であり、外の世界で生きていく時に知らぬ間に発揮されているものだからだ。
経験や、後天的に身につけたものは本来の意味での「強み」ではない。
では、強みとは何か?
強みとは、元来その人が持って生まれてきた他人より遥かに抜きん出てしまっている力である。
強みは、一人の人に何十、何百とある。強みのない人間はいない。
自分を人生というRPGの主人公だとするならば、強みは標準装備されている武器や道具、特殊なスペックである。デフォルトで誰もが、人とは違った強みを無数に持っているのだ。
ただ、その武器は使う場所と使い方を選ぶ。
場を間違うと全く使えなかったり、自分にも被害を与える。
例えば、目の前の小石を退けるのに、いちいちバズーカ砲をぶっ放していたのでは、周りにも迷惑この上ない。使いどころを間違えている。
だから、個性を知る第一歩は、自分がどんな「強み」を持っていて、どこでどう発揮されているか、使われてきたかを知ることだ。
強みは、自分にとっては当たり前すぎることなので、気づかないことも多い。
スーパーの袋に買ったものを隙間なく重さのバランスよく毎回一発で入れられる、というような強みもある。
本人にとっては「普通できるでしょ?」となるが、コンビニの店員を見ていればわかるように、できない人がほとんどだ。できたとしてもマニュアルにしたがって訓練したり、経験値をあげて能力としてできている。
このような強みを持っている人は、可能性として部屋の中でも「この隙間にこれがピッタリ入る」と、わかるかもしれない。
他にも、やたらと年上の人から食べ物をもらうという強みがある人もいる。通りすがりの知らないおじさんがトラックから降りてきて、採りたてのキュウリをくれたりする。
本人は周りの人が親切だと思っているが、周りではなくこの人の強みなのだ。
電車やバスなどの乗り物が、いつもタイミングよく来るというような強みもあれば、電車では必ず座れるというような強みもある。
このように仕事に役立つものだけが強みではない。むしろ現代の社会生活では何の役に立ちそうにない強みも無数にある。ただ、そんな強みも場や時代が違えばとてつもなく使える武器になるかもしれない。
環境が変わることで、顔を表す強みもある。誰の中にも無数に眠っている強みがあるのだ。
自分を生かそうと思うのなら、スキルを身につけたり、資格を取ることを考える前に、自分がどんなスペックや武器、道具を持って生まれてきているのかを知ることだ。
人を羨むのではなく、せっかく持っている自分自身の力を磨いていく。
まずは、そこからスタートしよう!
まだ気づいていない自分の「強み」を知る作業は、お宝を発掘するようなものだ。
どんな秘宝が眠っているか、楽しみではないか。
もし何かのお役に立てたり、心に響いたら、サポートしていただけると嬉しいです。 それが私の今後の活動への糧となります。