
「ナZばZ」と笑った帰り道 〜20分間の下校時間が心を救ってくれた話〜
「しんどいな...」
中学2年生のわたしは、ほぼ毎日そう思っていました。朝から晩まで勉強と部活の繰り返しでゆっくりする時間がない。気づけば溜まり続けるストレスに押しつぶされそうでした。
そんなわたしを救ってくれたのは、意外なことに「20分間の下校時間」だったんです。
これを読んだあと、明日からのあなたの帰り道が心休まる時間になることを願っています。
心の休憩時間だった下校の20分間
当時のわたしにとって、下校の前後は気が休まらない時間が続きました。
部活では練習メニューを考えてくれない顧問にイライラ。
塾がある日は学校から帰宅後、着替えてすぐに出なくてはならず、「今日も帰るの遅くなるのか...」と思うと落ち着かない。
塾がない日は部活動で足りない練習量を補うために、毎日全力疾走。好きでやっていたことですが、「昨日の自分より速く」と思いながら自分を追い込み続けるのはなかなか苦しかったです。
毎日毎日。目には見えないけれど、確かに存在するプレッシャー。それが肩にのしかかっていました。
でも帰り道の20分間、友だちと話しているときだけはそんなストレスを忘れられました。
くだらない笑いが、ストレスを減らしてくれていた
ある日の帰り道、わたしたち3人が小さなたばこ屋の前を通りかかった時のこと。 わたし、言ってしまったんです『「ナZばZ」って読める!』と。 たばこやの看板の「た」の右下の「こ」の部分と「ば」の隣の「こ」がアルファベットの「Z」に見えたんです。
その瞬間3人で大爆笑。
なんでそんなくだらないことが面白かったのか、今考えると理解できません。でもその時は涙が出るほど笑いました。そしてそんな大笑いをしたおかげで、まるで部活や勉強の疲れが一気に吹き飛ぶような解放感がありました。
それ以来、そのお店の前を通るたびに「あ!『ナZばZ』だ!」と言うのが、わたしたち3人の間での合言葉になりました。
くだらないけれど、大人になった今でも友だちと「ナZばZ」の話で笑い合うと、懐かしさと嬉しさで心がじんとします。
当時、彼らについ部活の愚痴をこぼすなどして迷惑かけちゃったかもしれない。それでも一緒に帰ってくれていたことに心から感謝しています。
ただ楽しく話すだけで、心が楽になる
あなたはいま、毎日進路のことや部活のことなどで悩んでいますか? プレッシャーを感じて「どうしよう、どうしよう」とひとり頭を抱えて悩んでいるかもしれませんね。
わたしの体験からいうと、頭を抱えて悩み続けても不安な感情に頭が支配されてネガティブな方向にばかり思考が働いてしまいます。だから、そんな時は下校時間に友だちとただ楽しく話してみるんです。
わたしも毎日プレッシャーを抱えて、うまくいかない現実に悩んでいました。でも下校中、全然関係ないバカな話をして大笑いしたり、当時ハマっていたゲームの話で盛り上がったり。そんな「何でもない時間」のおかげで一時的でも、悩みから開放され心が楽になっていたんだと今になって気づきました。
不安やプレッシャーで頭を抱えているあなたのことも、きっと友だちとの笑顔や一緒にいることの安心感が支えてくれるはずです。
まとめ:なくてはならないオアシスだった下校時間
友だちとの下校時間は、わたしにとってストレスという名の砂漠の中で、心を癒やしてくれるオアシスでした。
あなたにとっても下校時間が、安心をもらえる大切な時間になっているかもしれません。もしそうなら、その時間は確実にあなたを支えてくれています。
たとえ話した内容を覚えていなくても、その「一緒にいる感覚」があなたの心を救っているかもしれないんです。
心が休まる下校時間を、この先も大事にしてほしいなと思います。たった20分の下校時間が、あなたの毎日を少し明るくしてくれますように。
そして何年後かに、あなたにも「ナZばZ」のような、くだらないけれど大切な思い出が生まれることを願っています。