22
誕生日が楽しみだった。その日の主役は自分だから。
私は遠足の前日とか、楽しみなイベントの前はワクワクして寝られないタイプの人間だ。特に誕生日は数日前からソワソワしていた。朝起きるといつもより目覚めがいい。心なしか背も伸びた気がする。誕生日プレゼントを買いに町へ。帰りにはケーキを買って帰る。晩ご飯は好きなものばかりテーブルに並ぶ。今日ばかりはサラダにきゅうりは入らない。おめでとうって言われるし、美味しいもの食べれるし、プレゼントも買ってもらえるし、誕生日最高って感じ。
そんなことを思っていたのは何歳までだっただろうか。
先日22歳になったわけだが、「誕生日最高!」ではなく「皆さんのおかげで22歳になりました。ありがとうございます。」ぐらいの感じで昔のワクワクはどこへやら。両親におめでとうと言われ、「もう22か。大人になったなぁ。」と言われたが、ふと思った。
私はいつ大人になったのだろう。そもそも大人なのか。オトナってなんだ?
オトナとは
①子供の頃に戻りたいと思ったら大人なのだろうか
「子供の頃に戻りたいと思ったら大人になったってこと」なんて言葉を耳にしたことがあるが、その考え方で言うと私は子供だ。いつも今が一番楽しいから子供の頃に戻りたいとは思わない。
②経済的に自立すれば大人なのだろうか
そう思う。社会に出て働いている友人たちを見るとその変化に驚く。みたこともないような爽やかな笑顔でホームページに載っていた友人。本当に仕事してんだ。大人だなと思った。ここ数ヶ月、バイトもせずに引きこもりニート生活をしている私は全然大人じゃない。
③精神的に自立していれば大人なのだろうか
大事だと思う。実は両親を○害したことがある。急に物騒な話になってしまったが夢の話である。大学に入学する前にこの夢を見た。夢は深層心理と関係している。心のどこかではそんな感情があるのかと、自分で自分が怖くなりすぐに調べた。するとこの夢は、「自立しようとする気持ちの現れ」だと言うことがわかった。一安心。無事に親離れしたと言うことらしい。大学から家を出たが、ホームシックになったこともない。むしろ親に子離れして欲しいと思うくらいだ。
④自分のためではなく誰かのために行動できれば大人なのだろうか
わかる。イメージする理想の大人は余裕がある人。その点、私は自分のことで精一杯だからまだまだだ。自分のことを当たり前にこなせるようになった上で周囲に目を向けて、誰かのために行動できてこそ大人な気がする。
ビールをうまいと感じたら。コーヒーをブラックで飲めるようになったら。筋肉痛が遅れてきたら。秋刀魚のはらわたをうまいと感じたら。揚げ物で胸焼けがしたら。徹夜がキツくなったら。大人の基準は人それぞれだ。
結局よくわからない。
何を持って自分は大人だと言っていいのかは結局分からない。
ただ1つ言えるのは22になった私は、思ったより大人ではなかったということ。
KOTORIの19歳という曲。
19から20になるときにリピートしまくっていた。夜道を歩きながら聞きたくなる。
19歳の僕を見て 18歳の僕が笑う
大人になれない いつもの僕がそこにいた
大人になれば分かるよ
どうやって大人になるの?
パチンコに行っても酒を飲んでも
何も変わらないよ
このあたりの歌詞が青臭くて最高だ。好物。
あと少しのモラトリアムの中でどんな大人になりたいか、そのために何をするのかを考えたい。
22歳の僕を見て、大人になって笑えるように。
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