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綺麗な文字の書き方(87)【華を求めると同時に…】

「華」を求める。

華麗とか、華々しい、といった表現があります。

光輝くような美しい華には憧れますし、
そういった字が書けるようになりたいと誰しも願うと思います。

「書道」、とくに日本の書道は、
最終的にはタテに長くて大きな紙に華々しい美しく迫力のある字を書けるようになることが、一つの目標になっているような感じがあります。

それがそのまま大きな書道展で賞を取るための活動となり、そこでの実績や地位が書道家としてのステータス向上になっていく…というレールのようなものがあります。

このレールに乗るためには、「華のある字」というのが求めれられます。
なのでどうやったらそういう字になるか?ということの研究にただひたすら明け暮れることになります。

華を求めるという方向性やベクトルというのは、それはそれで結構なことなのですが、美しい華を咲かせるためには、元気な葉やしっかりした枝、頑丈は幹、そしてなにより根というのが最も重要になってきます。

いわゆる基礎なわけですが、ここが不足していたり貧弱なまま、止まったままだと、どれだけ工夫したり、デザイン・造形性に凝ったりしてもダメなわけです。

多くの書道家は「分かってはいるけど・・・」というのが実態かもしれませんが、数ヶ月に一度は回ってくる展覧会の〆切に追われてしまい、そんな事をやっている間がないのではと思います。

事実、私も年に数回ある展覧会にエネルギーを費やしてしまい「基礎なんてやる間がない…」と感じる時期がありました。

しかも一度入ってしまうと、なかなか抜け出せないのも精神的に辛いところです。

ある日ふと、何やってんだろう?と思うこともしばしば。

現代の多くの人は読めもしない難解な漢詩や和歌を、さらに読めもしない草書・篆書で書くこともあります。

それがそういう日本の書道の文化なのだよ、仕方ないんだよ、と言われてしまうとそれまでなのですが、目標がよく分からないまま、目的だけが先走っているような感じがします。

話が逸れてしまいましたが、要は「華を求めるには基礎をみっちりしましょう。」という事です。

じゃあその基礎はどうやったらいいのか?という事については、唐の時代の字から始めて、次に晋の時代、そしてもっと昔…。

そうやった先に明とか清の時代の華のある字を参考にするのが良いというのが、たくさんの書論を読んだ今の私の結論です。

このあたりは「SYODOUGA」書道の動画会員サイトで分かり易い解説をやっていこうと思いますので、ぜひここまでお付き合いいただいているあなたには知ってほしいと思います。

長々と読んでいただきありがとうございます。

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