読書感想文「七回死んだ男」
概要
色々な媒体でどんでん返しの名作と紹介されていて前々から気になっていた作品。電子書籍で半額になってたので購入しました。
あらすじ
主人公の高校生久太郎は自分の意思に関係なく、ある一日を九回繰り返してしまう体質の持ち主。そのため実年齢よりも老けてみられることが多い。
ある年の正月、遺産相続のために集まった親戚の新年会でその現象が起こってしまう。何度繰り返しても殺されてしまう祖父。久太郎は祖父の命を救うことができるのか。
感想
面白かったです。タイトルと表紙からは考えられないくらいポップな作品でした。達観した主人公のせいだと思うのですが、ミステリとはいえ何度かやり直せるとなるとだいぶ緊張感がなくなるもんなんだなと新鮮な気持ちで読みました。当時としては特殊設定ミステリの走りみたいな感じだったんでしょうかね。
とはいえ噂に聞いていた通り後半のどんでん返しはやっぱり見破れず、しっかりと鳥肌がたちました。
ちなみにこういう特殊能力系の話を読むと、自分だったらとか考えちゃいます。作中で主人公がプロ野球の結果で賭けをするようにどうしても悪用しか思いつかないのが我ながら残念ですが。