家主と家政婦はよく不倫するものなのか
ディスカッションの多い語学学校に通いながら、ルワンダ最初の2ヶ月を過ごしている。多くの場合ディスカッションのトピックになるのは、真面目な話題だ。
「ルワンダをはじめアフリカ諸国はいかにして発展していくべきか」や
「現代的な暮らしがいいか、伝統的な暮らしを重んじるべきか」など。
そして、政治的なものや植民地支配などの歴史的なときもある。詳しくは下のリンクから「アウェー会場でW杯」を見ていただけるとありがたい。
https://note.com/syogokarafukegao/n/n45e1f0e24a78
ディスカッションの日は毎週金曜なのだが、毎回激しい論争が起こる。初めて参加したときは戸惑ったが、数回こなせば慣れるものだ。どちらかというとディスカッション中に発言しない方がバカにされるし、声が小さいと弱弱しく見られるので自分の意見すら聞いてもらえないときがある。
そのような状況であるから、私も大きな声を出して、ときに威圧的に、ときに強引に意見していた。
内心少し羨ましいが日本人代表として、
「一夫多妻制は認められない!!断固として反対する!!」と言っていた。
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その週の金曜日もいつものように熱い議論が繰り広げられると思っていた。
狭い教室に入ると数人の学生が既に来ていた。ほどなくして背が低いコンゴ出身の先生が入ってくる。今日はどのような話題なのかとワクワクする。
そして、伝えられた今日のテーマが
「もし父親が家政婦と寝たことを知っていたらどうするか?」というもの。
(は?)
ルワンダではそこそこの金持ち家庭には家政婦がいる。そして多くの場合それは女性だ。その中で、
「家政婦と父親が不倫していたらどう思うか?そしてどんな行動をとるかという議論をしろ」と言われたわけだ。
はじめに述べておくが、議論には想像力が必要である。ただ、数的なデータを提示すればいいわけではない。というかそのようなものはこの語学学校では必要ない。自分の述べている事柄がどのように作用し、どのようなものになるか具体的に説明できる力が大切なのだ。そのために、自分自身でも想像力を働かせて頭をフル回転して議論していく。
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私の実家には家政婦がいなかったからあまり想像できないことにプラスして、白髪と禿げが著しい初老の父親をそのような行為をする部類の人間だとあまり考えたくなかった。
そして、トピックの発想がどこから来ているのか気になる。ルワンダでは家主と家政婦がよく不倫するものなのだろうか。真相はよくわからないがもしかしたらそうなのかもしれない。彼らは妻子が帰ってくるかもしれないというドキドキ感に燃えるのかもしれない。
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楽しみにしていたディスカッションであったが今日はようわからんトピックである。このテーマを90分間話せと言ってもいうことなど特にない。
「母親には言わないだろう...」
それくらいしか自分が話せることはなかった。そして、そこにいた他の人たちがどのような意見を述べていたかも覚えていない。
(なんだったんださっきのディスカッションは)
そんなことを考えながら、次の教室に移動して新たなメンバーと新しい議論が始まる。楽しみだ。
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ウガンダ出身の長身の先生がトピックを話してくれた。
「もし結婚相手がおねしょをする人間だったらどうするか?」
(は???)
「愛しているんだから、おねしょなんてどうでもいいわよ!!」とある女性が発言する。
「俺はそんなの嫌だね!!別の部屋で寝るよ!」大柄な男性が言った。それに対して反論する女性。
「夫婦が別の部屋で寝ると言っているのあなた!!???そんなの夫婦じゃないわ!」
「ベッドを2っ買えばいいじゃないか!」
「部屋が臭くなるからやっぱり同じ部屋は無理だ!」
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もう今日何のために来たかわからない。もちろん英語を話すために来たが、何一つ発言する気にならなかったが、聞いている分には面白かった。
成人男性や成人女性にそれほど”おねしょ癖”がある人などいないだろう。
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