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佐伯市が「同一建物減算」逃れの訪問介護事業所2ケ所を指定取り消し!

 大分県佐伯市は、市内の「万葉訪問介護ステーション」と「ベストプレイス訪問介護ステーション」の2つの訪問介護事業所が虚偽の届け出を行うなどして5400万円余りの介護報酬を不正に受け取っていたとして、これらの事業所の指定を取り消し処分を決めました。
 これらの事業所は、市内にある有料老人ホームの入居者に訪問介護のサービスを提供していますが、「同一建物減算」を逃れるため、いずれも実態は老人ホーム内にあるにもかかわらず、市内の別の住所を届け出ていたということです。 

 そして、なんとこの二つの事業所の運営法人は異なるものの代表者は同一人物だと言います。2つの訪問介護事業所の代表を務める平川高史社長は「減算を受けると経営が厳しくなるので、事業所を移転することにしたが、サービスの提供のしやすさもあり、事業所の実態が老人ホーム内に残ってしまった」と説明しているとのことです。

 同一建物減算は、住宅型有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などの疑似在宅型介護施設が利用者を囲い込み、ヘルパーが移動時間なしで効率的で生産性が高い運営が可能になることから、通常の介護報酬より低くされているのです。

「万葉訪問介護ステーション」は利用者19人でヘルパー延べ22人、常勤換算数4.1人。
「ベストプレイス訪問介護ステーション」は利用者19人でヘルパー延べ22人、常勤換算数3.6人となっています。
 2つの事業所ともに常勤はサービス提供責任者1名で、後は全て非常勤で非常勤職員が多いのが特徴です。その非常勤の1週間の平均的勤務時間は週6時間程度と非常に少ないと思います。
 事業の効率化・生産性向上のため色々と工夫といいますか、無理しているように思われます。

 グッド・アシスト有限会社が経営するのは、住宅型有料老人ホーム「悠久の丘 万葉」(31室)ですが、(株)ベストプレイスが経営する有料老人ホームはわかりませんでした。経営しているのかどうかもわかりませんが・・・

 お金を儲けようとすれば「同一建物減算」逃れだけではなく、「〇〇逃れ」が横行することになるのでしょう。


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