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はっぴーらいふ高槻と仙台の特養で職員が逮捕される


1.はっぴーらいふ高槻(サ高住)の職員が傷害の疑いで逮捕

 高槻市天川新町のサービス付き高齢者向け住宅(「はっぴーらいふ高槻」40戸・株式会社ライフケア・ビジョン経営)で、入居者(男性・80歳代)に職員(男性・31歳)が入浴介助の際に腕を引っ張って転倒させたり、頭突きしたりする暴行を加えて腰の骨を折る大けがをさせたとして、傷害の疑いで逮捕されました。

 家族が被害者男性の話を聞き、警察に相談した結果、被害が明らかになり、容疑者は容疑を認めているとのこと。

 この施設を運営する株式会社ライフケア・ビジョンは『癒・食・住には妥協しない』をコンセプトに大阪23施設、京都1施設、兵庫1施設、奈良2施設の 住宅型・介護付有料老人ホーム または サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)を運営しています。 

 ライフケア・ビジョンは合計27施設の運営をしているわけですが、やはり、施設経営の適正規模について考えてしまいます。

 介護施設を多数経営するということはシステム構築が必須です。
 ということは施設運営を画一化、介護を画一化するということで、個別的な介護にはなりえません。
 近内悠太(哲学者)はシステムについて次のように述べています。 

 「システム」は個別の出来事を考慮できません。
 個別の出来事に配慮するシステムというものは存在しません。それは端的な形容矛盾です。そして、システムに従順な者は思考する必要がありません。なぜなら、全てはシステムが決定してくれるからです。そこでは、「決まりですので」というまさに決め台詞がきちんと用意されています。

近内悠太 2024「利他・ケア・傷の倫理学」晶文社p82

 システムは個に対するケアを行えません。なぜなら、人間という存在は不合理だからです。

近内悠太 2024「利他・ケア・傷の倫理学」晶文社p11

 個別的ではないということは一人ひとりのかけがえのない入居者という感覚が希薄になってしまう怖れがあります。
 入居者のためには、プランテーション的な介護施設経営ではなく、盆栽的な介護施設経営が良いように私は思います。


 システム化された介護について以下のnoteをご参照願います。

2.仙台の特養で入居者に処方されていない薬を飲ませた職員が逮捕

 仙台の特別養護老人ホームで入居者(女性・95歳)に処方されていない薬を摂取させ意識障害を負わせたとして、職員(男性・44歳)が逮捕されたとのこと。
 警察によると、女性の異変に気付いた関係者が、警察に相談したのだといいます。
 容疑者は容疑を否認しているとのこと。

 なぜ、このような事件が起こったのでしょうか?
 容疑者の動機、理由について想像できません・・・続報に期待しましょう。


 以下のマガジンもご笑覧ください。


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