AIで耳にする「プロンプト」とは?初めて聞く人のためのわかりやすい解説
「技術者じゃなくても分かる〇〇解説」
シナジーマーケティングのプロダクト「Synergy!❐」の開発メンバーが、マーケティング活動に携わる担当者が直面しているであろう様々なワードや仕組みをピックアップして解説していきます。ぜひ情報をご活用ください!
今回は、「プロンプト」に焦点を当て、その概念や一般的な使用例、役割と利点、さらにはAIツールでのプロンプトの活用方法について紹介していきます。
「プロンプト」は、ユーザーとシステムの間のスムーズなコミュニケーションや作業効率の向上に重要な役割を果たします。ぜひ、この記事を読んで「プロンプト」の理解を深め、マーケティング活動にご活用ください。
1.「プロンプト」とは?
「プロンプト」とは、一般的にPCやスマートフォンなどのシステムがユーザーに入力を促す手段を指し、ユーザーが次にどう行動すべきかを伝えるために使われます。しかし、AI(人工知能)やチャットボットなどの対話型システムの普及に伴い、ユーザーがシステムへの指示や要求、質問を形成することを「プロンプト」と呼ぶことも増えてきています。
「プロンプト」の例
ソフトウェアやアプリケーションの操作画面で、ユーザーへ特定の入力や選択を促すメッセージの表示
パスワードリセットの際に表示される「新しいパスワードを入力してください」といった指示
AIチャットボットに対してユーザーが行う「〇〇について教えて」といった質問
スマートデバイス(インターネットに接続する家電など)に対してユーザーが行う指示 など
2.「プロンプト」の役割と利点
「プロンプト」を上手に使えると、ユーザーとシステムのコミュニケーションがスムーズに行えるようになります。具体的な役割や利点としては、以下のようなものがあります。
■ 操作のガイド
ユーザーに次のアクションや入力を指示する役割を果たします。例えば、会員登録の際に、「フォームに情報を入力してください」と表示される「プロンプト」があると、ユーザーは迷わずに必要な情報提供や操作をすることができます。
■ 誤操作の防止
ユーザーが間違った操作をすることを防ぐ役割を果たします。例えば、過去のデータを削除する際に表示される「この操作は元に戻せません。本当に削除しますか?」といった警告メッセージは「プロンプト」の一例です。
■ ユーザーエクスペリエンスの向上
ユーザーに適切な情報や指示を提供することで、ユーザーエクスペリエンスを向上させる役割を果たします。例えば商品購入の際、「この商品は在庫が残りわずかです。早めに購入をおすすめします。」といった「プロンプト」は、ユーザーに必要な情報を的確に伝え、作業の効率化やユーザー満足度の向上に寄与します。
通常の「プロンプト」は上記で説明した通りですが、AIでの「プロンプト」は少し異なります。
次に、AIにおける「プロンプト」について解説します。
3.AIにおける「プロンプト」
マーケティング現場でも、顧客対応用のチャットボットを作成する際など、操作画面に「プロンプト設定」という項目を目にする機会が出てきているかもしれません。それが何を指し、どのような役割を果たすのか、戸惑うこともあるかと思います。
AIにおける「プロンプト」は、ユーザーまたはシステムがAIに何かを尋ねたり、指示するためのテキストまたはフレーズです。これは、AIが正確で適切な応答を生成するための重要な役割を果たします。例えば、AIに「キャッシュレス決済の仕組みについて教えてください」と「プロンプト」を提供すると、AIはキャッシュレス決済に関する説明を提供します。
また、「プロンプト」はAIの学習にも役立ちます。ユーザーはフレーズを微調整したり、さまざまなバリエーションの「プロンプト」を試したりすることで、ユーザーがAIへフィードバックや補足情報を提供できます。これにより、AIはより適切かつ正確な応答を生成することができます。
さらに、「プロンプト」は追加の文脈や制約を加えることができます。例えば、上記の「キャッシュレス決裁の仕組みについて教えてください」に加えて「小学生に向けて説明してください」と追加することで、AIは小学生向けの説明文に変えて応答することができます。
改めて、通常の「プロンプト」とAIにおける「プロンプト」について少し整理すると、どちらも何らかのアクションを促す役割を持っています。しかし、その対象が異なります。通常の「プロンプト」はユーザーに対して行動を促すものであり、一方、AIの「プロンプト」はAIに対して、より複雑な指示や情報を伝えるための手段となります。
4.AI活用における「プロンプト」の注意点
AIの活用においては、そのリスクにも配慮することが求められます。ここでは、AIを安全に活用するための基本的な注意点について説明します。
■ セキュリティとプライバシー
AIはユーザーが入力した内容を学習します。例えば、プロンプトに個人情報やプライバシーに関わる情報を入力すると、AIがそれを記憶し、将来の回答に反映する可能性があります。もしその情報が他のユーザーにも共有されると、情報漏えいに繋がります。したがって、プロンプトを作成する際は、学習されても支障のない内容を入力するように気を付けましょう。
また、AIが学習した情報が不正にアクセスされたり漏えいしたりするリスクを最小限に抑えるために、データの暗号化、アクセス制限、定期的なセキュリティ対策が行われているかどうかを確認しましょう。
さらに、プライバシーポリシーを通じて、情報の取り扱い方や目的、第三者提供の有無など信頼性を確認することも大切です。
■ AIへの適切な理解
AIがユーザーの要求に対する回答を生成する際には、理解の深さや精度に限界が存在します。また、AIは人間と異なり、感情や社会的な背景を理解する能力を持ち合わせていません。そのため、AIからの回答には深い洞察力や具体的な背景が反映されないかもしれません。
加えて、AIの出力は学習データに強く依存します。そのため、バイアスや偏りが反映される可能性もあります。これらの点を理解することで、AIの限界とその有用性を適切に評価することが可能です。
AIを活用する際にはこれらを念頭に置いて、必要な情報が得られるように、詳細で明確な「プロンプト」を使いましょう。
5.まとめ
「プロンプト」は、システムやユーザーの間のスムーズなコミュニケーションを促し、作業効率やユーザーエクスペリエンスの向上に貢献する重要なものです。ただし、AIにおける「プロンプト」の使用には注意が必要で、特にAIを使用する際には適切なセキュリティ対策と配慮を行うことが求められます。これにより、効果的なコミュニケーションと生産性の向上を実現できます。
各企業でAIの取り組みが進んでおり、AIが当たり前の存在になることが予想されます。当社でも、AI活用に積極的に取り組み、AIと上手く付き合いながら、Synergy!をより良いサービスに進化させていきたいと考えています。
以上、今回はAIで耳にする「プロンプト」の解説でした。
本記事を通じて、「プロンプト」の理解が深まり、マーケティング活動やAIツールの活用に繋がれば幸いです。
今後も気になるワードや仕組みをピックアップして解説していきますので、ぜひご覧ください。
お読みいただき、ありがとうございました!
▼Synergy!製品情報
#マーケティング #SaaS #シナジーマーケティング #Synergy ! #プロンプト #AI #生成AI #人工知能 #チャットボット #技術者じゃなくても分かる〇〇解説