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今度は「Postmaster Tools」に迷惑メール率ダッシュボードが追加|続・Gmailのガイドライン変更対策
「技術者じゃなくても分かる〇〇解説」
シナジーマーケティングのプロダクト「Synergy!❐」の開発メンバーが、マーケティング活動に携わる担当者が直面しているであろう様々なワードや仕組みをピックアップして解説していきます。ぜひ情報をご活用ください!
今回は、「Postmaster Tools」に迷惑メール ダッシュボードが追加されたので、それについて解説していきます。追加されたダッシュボードを活用し、メール配信のパフォーマンスの維持や向上に役立てていただければ幸いです。
1.「Postmaster Tools」のおさらい
「Postmaster Tools(ポストマスター ツール)」とは、Google社が提供する無料のメールのパフォーマンスを分析するツールです。このツールを使うことで、メール配信の際に役立つ主要な指標を確認できます。メール配信に使用しているドメインを登録することで、迷惑メール率などを確認できるようになります。
確認可能な項目には、SPFやDKIM、DMARCの認証や、暗号化、エラー率、Gmailにおける迷惑メール率などが含まれます。特にGmailにおける迷惑メール率は、「メール送信者のガイドライン」でも重要な指標の1つで、「Postmaster Tools」でなければ確認できません。
まだ利用したことがない方は、一度、登録してみてはいかがでしょうか。
「Postmaster Tools」のより詳しい解説はこちらのnoteで解説していますので、ぜひご覧ください!
2.新登場 「迷惑メール ダッシュボード」
今回ご紹介するのは、「Postmaster Tools」のダッシュボードに追加された「迷惑メール ダッシュボード」です。2024年9月末ごろから利用できるようになったようです。
![](https://assets.st-note.com/img/1731396700-ZYVe2SyM7LsFrPBmxvtlTXdR.png?width=1200)
この「迷惑メール ダッシュボード」では、以下が確認できます。
迷惑メール率を日単位で時系列に推移を表示するグラフ
日ごとの数値を一覧表示した表
ここで表示する迷惑メール率は、受信者が受信トレイから迷惑メールに分類したメールを分子とし、DKIM署名で認証されているメール数が分母として計算されます。
![](https://assets.st-note.com/img/1731395561-XdlgjCJt8S5ZcAfEUWzYPFRG.png?width=1200)
Gmail送信者ガイドラインでは、「Postmaster Tools」で報告される迷惑メール率を 0.1% 未満に維持し、迷惑メール率が決して 0.3% 以上にならないようにすることが求められています。この「迷惑メール ダッシュボード」では、推奨とされる迷惑メール率0.1%と、ポリシー違反となる0.3%に線が引かれていて、一目で状況がわかるようになりました。
上記のグラフを見ると、ポリシー違反の0.3%を超えている日はありませんが、推奨値0.1%以上の日がしばしば発生していることがわかります。
【注意】
ちなみに、自動的に迷惑メールフォルダに振り分けられたメールは集計の対象外です。このグラフ上で迷惑メール率が0%であっても、受信トレイで正常に閲覧されていない場合もあります。
例えば、迷惑メール率が高い状態で推移した後、急に0%が続くようになった場合、Gmailが受信したメールを自動的に迷惑メールに振り分けていることも考えられますのでご注意ください。
3.既存の迷惑メール率グラフとの違いは?
実はこれまでのダッシュボードでも、迷惑メール率を確認するグラフは用意されていました。新しいダッシュボードのほうが使いやすくなっていますので、どのような点が異なるのか比較してみましょう。
こちらが既存ダッシュボードの迷惑メール率グラフと表です。
![](https://assets.st-note.com/img/1731395597-J6zPGpo7LyecAt2sgwf8MF9K.png?width=1200)
どちらのダッシュボードも集計対象となっているメールの母数や迷惑メール数のカウント方法は同じですが、新しいダッシュボードと比較して、小数点以下が1桁しか表示されていません。
こちらのグラフでは、10月28日の迷惑メール率は0.1%と表示されていますが、これでは推奨しきい値を守れているのかどうか判断できない状況でした。
![](https://assets.st-note.com/img/1731395675-G6AusU5PjS7EpFOeg0R14WVh.png?width=1200)
新しいダッシュボードでは、ここが0.14%と小数点以下が2桁まで表示されているため、しきい値を超えていることがわかります。
また、推奨値の0.1%やポリシー違反となる0.3%以上の日がどのくらい発生しているかも、これまでのグラフではわかりにくかった点が新しいダッシュボードでは改善されています。
そして、グラフの目盛りも、新しいダッシュボードでは注目すべき基準値(推奨値:0.1%、ポリシー違反のしきい値:0.3%)近辺に拡大されていることがわかります。
なお、細かく数字を見ていくと、四捨五入しているだけでは説明がつかないズレが見られました。明確な原因はわかりませんが、筆者の推測では、1日の区切りや集計対象のサンプリング方法がダッシュボードによって異なるのかもしれません。
これまでのダッシュボードと比較すると、今後は小数点以下が2桁まで表示され、見やすくなった新しいダッシュボードを参照するほうが良いと思います。
4.まとめ
今回のアップデートにより、新しい迷惑メールダッシュボードが追加されました。既存のダッシュボードと比較して、使いやすい点をまとめます。
迷惑メール率が小数点以下が2桁まで表示されていて、ガイドラインの推奨値・しきい値を超えているかどうか明確に判断できる
グラフ上でガイドラインの推奨値・しきい値が明示されているので、超えている日を一目で確認できる
グラフの目盛りが注目すべきガイドラインの推奨値・しきい値近辺に拡大していてわかりやすい
迷惑メール率がしきい値を超えると、メールが届かず、メールの到達率が低下し、メールマーケティングに大きな影響を及ぼします。しきい値を超えている場合、配信対象者やコンテンツの見直し、購読解除方法のわかりやすさの改善などが必要です。また、改善を行っても反映されるまでに時間がかかることがあるため、迷惑メール率の増加は未然に防ぐことが重要です。これらの観点を踏まえて、新しいダッシュボードを活用して迷惑メール率の推移に注意していきましょう。
弊社でもGmailのガイドライン対策に取り組んでおり、お客様が安心してメールマーケティングを行えるよう努めています。
今後も気になるワードや仕組みをピックアップして解説していきますので、ぜひご覧ください。
お読みいただき、ありがとうございました!
▼Synergy!製品情報
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