距骨下関節を制す Part2
こちらを読む前に、是非前編(概要)をご覧ください。
距骨下関節の概要と運動の大まかなメカニズムは上記記事で投稿しました。
今回は、下記内容の様な各論に入っていきます!
難しい内容かつ、人間の指導に携わる方は理解必須の内容になります。
不明点はInstagramで受け付けておりますので是非、ご質問くださいませ。
(Agenda)
3. ショパール関節との関連性
4. 距骨下関節と運動連鎖
5. ADL動作と足部の関係性
3 ショパール関節との関連性
ショパール関節(midtarsal joint)は、横足根関節と呼ばれ、
距舟関節(内側部)・踵立方関節(外足部)から構成されます。
距骨下関節と踵骨の関係性における内側アーチの下降メカニズムは上記前回記事で記載しました。
距骨下関節が回内方向に動くと、足部は柔軟性に富み
距骨下関節が回外方向に動くと、足部は剛性に富むと言うことです。
上記ご参照ください。
距骨下関節回内位(踵骨回外)位では、ショパール関節を構成する踵立方関節と距舟関節間の運動軸が平行になり、安定性を失います。(柔軟性が上がる)
骨性のロックが外れるワケです。
逆に距骨下関節回外(踵骨回内)位では、踵立方関節と距舟関節間の運動軸が交差し、骨性のロックが働くため、剛性が高まります。
難しいですよね?僕も理解するまでには時間がかかりました。
歩行を捉える上で大切にしている理論があって、
それを図示したものがこれです。
上記は柔軟性/剛性に関与する関節と歩行の時間軸を図示したものです。
歩行は、前に進む動きなわけで常時右方向に矢印は進んでいきます。
そして荷重する部分も右側に進んでいきます。
この上下の時間軸と荷重軸は一致していなければなりません。
ここで、たとえば立脚中期(単脚支持期)に剛性が保てなければどうなりますか?
そうです。足は動揺し荷重に抗して支持することが出来なくなります。
立脚初期ではどうでしょう。
足にかかる全体重を衝撃吸収しなければならない距骨下関節が過剰に回外してしまうと、、、衝撃が吸収しきれず、膝や股関節、体幹までその衝撃が波及してしまいます。後に記載します運動連鎖の関係性から過剰に下腿–膝関節に回旋が生じ、各関節の安定性が損なわれてしまいます。
立脚中期では、立脚初期の柔軟性から単脚支持における剛性を保つために距骨下関節とショパール関節が適剛性を高める相です。
ここで、今まで記載してきた、この二つの関節の関係性が理解出来るかと思います
4.距骨下関節と運動連鎖
さて、ここからが非常に重要です。
距骨下関節を全職種が理解しておかなければならない理由についてです。
冒頭でも述べましたが、運動連鎖について。
今までは、距骨下関節よりも遠位の部分の理解でした。
これからは、より近位(頭側)の関節への運動連鎖について、
また、その理論を実際の治療や評価にどう使っていくのかを述べていきます。
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